今回は「マシンバイスとは/規格と精度」についての記事です。
機械加工においてバイスはモノの固定として必需品です。
今回はその重要性や規格、精度について紹介しておこうと思います。
マシンバイスとは
バイスとは万力(日本語)のことで、口金に材料や部品を挟んでねじの締付けによって固定するものです。
マシンバイスとはフライス盤などに使用する精度と剛性が高いバイスで、強い力で材料を固定できるバイスです。
マシンバイス
マシンバイスの精度
マシンバイスの精度は加工精度を左右するので「マシンバイスは命」と言われています。
参考
*マシンバイスの重要性はこちらの記事でも触れています
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6面体加工のやり方【フライスの基本は6F加工】
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規格
マシンバイスの精度は「JIS B 6162」で規格化されていたようですが現在は廃止されているので、日本工作機器工業会規格で新たに規格を設けいているようです。
引用抜粋:日本工作機器工業会規格 マシンバイス
マシンバイスの規格は,日本工業規格 JIS B 6162 としてあったが,廃止されたため,日本工作機器工業会規格として新たに制定した
ナベヤさんのカタログには「旧 JIS 規格0 級を上回る社内規格」とありますので、製造メーカーは必ずしも「日本工作機器工業会規格」に準じているわけではないようです。
引用抜粋:ナベヤ 精密マシンバイス(カタログ P7)
高精度なバイスとは
(前略)
精密バイスは精度がいのちです。ナベヤの精密マシンバイスは旧 JIS 規格0 級を上回る社内規格に基づき厳しいテストを実施しています。
精度の確認方法
マシンバイスの規格については前述の通りですが、実際の精度についてはカタログや購入時に付属する精度表に記述があります。
*カタログで確認する精度
引用抜粋:津田駒工業 油圧マシンバイスVH カタログ
精度
*購入時に付属する精度表
津田駒工業 油圧マシンバイスVH
合格証
精度表
自分で精度測定する
この様に、メーカーが精度を保証しているのですが、もし精度に不安がある場合は自分で測定することをおすすめします。
測定方法は、「定盤」か「フライス盤のテーブル」に設置した状態でダイヤルゲージを使用して測定をします。
測定箇所については、カタログや精度表に記載があるのでそれと同様に測定するか、「日本工作機器工業会規格 マシンバイス」の資料で紹介されています。
参考
*ダイヤルゲージについてはこちらで紹介しています
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ダイヤルゲージの規格精度と種類と使用例
続きを見る
まとめ
今回はマシンバイスについてまとめてみました。当たり前のように使用しているので、扱いをおろそかにしていることもあると思います。マシンバイスは命ですので大切に使用しましょう。
*マシンバイスの購入はこちらから
関連記事:【材料/溶接/加工/表面処理】
以上です。