【材料/溶接/加工/表面処理】

みがき丸棒の精度/冷間引抜と研磨(センタレス)の反り精度

2019年12月14日

 

今回は「冷間引抜と研磨(センタレス)の丸棒反り精度」についての記事です。

みがき丸棒を回転軸として使用することは良くあると思います。

しかし、みがき丸棒には種類があり、種類によって精度に違いがあります。

と言うことで、みがき丸棒の種類による精度についてまとめておこうと思います。

 

みがき丸棒の精度

私は、回転軸としてみがき丸棒を使用する事が多く、そしてその精度に苦労してきました。

 

私の言う、みがき丸棒の精度とは下記の2点です。

  • 反り(振れ量)
  • 径の公差

回転軸として使用する場合には非常に重要な要素です。

 

みがき丸棒の種類

軸やシャフトの素材として「みがき丸棒」が使用されることが多いと思いますが、みがき丸棒には種類があります。

 

みがき丸棒には下記の3種類があります。

  • 切削(ピーリング)
  • 冷間引抜
  • 研磨(センタレス)

 

このうち、回転軸として使用する場合は「冷間引抜」と「研磨」を選定することが多いと思います。

*みがき棒の種類についてはこちらの記事で解説しています。 ⇒ 「みがき丸棒の表記と認識間違い/磨き棒ミガキ棒」

 

回転軸として冷間引抜と研磨のみがき丸棒を使用する場合、冒頭でも言っていますように、反り(振れ量)と径の公差が重要になってきます

では、具体的に冷間引抜と研磨の精度はどの程度なのでしょうか?

次項で、精度を比べてみようと思います。

 

冷間引抜と研磨(センタレス)の反り精度

私は今までに、みがき丸棒を何百本と精度を測定してきました。

*みがき丸棒の種類は、冷間引抜と研磨です。

 

下記におおよその値ですが、それぞれの精度を示しておきます。

 

みがき丸棒のプロフィール

  • 軸径:12mm
  • 長さ:約800mm
  • 素材:SUS304
  • 測定本数:500本
  • 加工方法:鋼材屋から冷間引抜と研磨の丸棒を購入して最後に追加工した

*みがき丸棒の精度の平均値

冷間引抜 研磨(センタレス)
振れ量(mm) 0.6~0.1 0.08以下
軸径公差の平均値(mm) -0.03 -0.01

*振れ量はダイヤルゲージで測定

*軸径はマイクロメータで測定

 

上記の結果から研磨(センタレス)の精度が良い事が分かると思いますが、全長が長くなると精度は悪くなります。

 

 

長いみがき丸棒のプロフィール

  • 軸径:12mm
  • 長さ:約1100mm
  • 素材:SUS304
  • 測定本数:100本
  • 加工方法:鋼材屋から冷間引抜と研磨の丸棒を購入して最後に追加工した

*シャフト精度の平均値

研磨(センタレス)
振れ量(mm) 0.03~0.3
軸径公差の平均値(mm)
-0.01

*振れ量はダイヤルゲージで測定
*軸径はマイクロメータで測定

 

測定値から分かること

上記の測定値から分かることは、やはり「研磨(センタレス)の方が精度が良い」と言うことです。

これは製造方法に違いがあるので、当たり前のことなのですが再確認しましたね。

 

補足として、、、

回転軸の反り(振れ)については、注意が必要です。

それは、回転軸を追加工すると「作業のやり方(シャフトの固定方法)」や「加工による残留応力開放」などにより、反りが発生すると言うことです。

つまり、冷間引抜や研磨の区別なく、追加工によって反りが起きる可能性があるのです。

 

ですから、上記の測定結果の反り(振れ)については「参考」にしかならないかもしれません。

 

まとめ

今回は、みがき丸棒の冷間引抜と研磨の精度について考えてみました。安価な軸として考えた場合、みがき丸棒を使用することが良くあることです。しかし、安価だからといって精度をないがしろにすると「組付けができない」「はめ合い公差がゆるすぎる」なんてことが起きるかもしれまんので、注意しましょう。

 

*軸の振れ測定についてはこちらの記事をご覧ください。 ⇒ 「シャフトや軸の振れ量の測定/振れの矯正」

 

*軸の振れ測定にはダイヤルゲージがおすすめです。

 

*振れ測定にはVブロックが必要です。

 

関連記事:【材料/溶接/加工/表面処理】

以上です。

              ⇩ この記事が良かったらシェアお願いします ⇩          

-【材料/溶接/加工/表面処理】
-

© 2021 機械組立の部屋 kikaikumitate.com