記事の目次
スライディングペーパーの使い方と種類
スライディングペーパーとは
スライディングペーパーとは滑らせる事を目的とした摩擦係数の少ないシートで、機械や装置などの重量物を小さい力でスライド(移動)させる為に使用されます。
スライディングペーパー
使い方
床(FL)と機械/装置の間にスライディングペーパーを2枚以上入れて、人手/バール/油圧ジャッキなどで押してスライドさせます。
「人力でスライドするの?」と疑問に思うかもしれませんが、スライディングペーパーを使えば重量1t程度までは人手でスライドします。
もしスライドしにくいと感じたり、重量が重たいモノの場合にはスライディングペーパーを2枚以上(例えば3枚~4枚)入れると、より少ない力でスライドし易くなります。
イメージ
レベル調整/芯出し
機械/装置を移設/据付をしたらレベル調整と芯出し作業があります。
以前記事に書きましたが芯は水平の具合によって変化しますので初めに行う作業はレベル調整となります。
*芯と水平の記事はこちらから
-
機械装置の芯はレベルによって変化する【芯の考え方】
続きを見る
スライディングペーパーを使用する場合はスライディングペーパーを入れたままレベル調整を行う事になります(レベル調整後に芯出しがあるので)から、パスライン(PL)を合わせる時にスライディングペーパーの厚みを考慮して(コンマ数ミリ高くしておく)レベル調整をする必要があります。
*パスラインの記事はこちらから
-
PL(パスライン)とFL(フロアレベル)の考え方【設計と据付に必要な知識】
続きを見る
レベル調整が出来たら芯出し(最終の微調整)を行い再度レベル調整をします。
レベルも芯もどちらもOKになったらスライディングペーパーを油圧ジャッキを使い、必ず1箇所ずつスライディングペーパーを抜き取ります。その理由は一度に多くのポイントをジャッキアップすると機械/装置がズレる(スライドしてしまう)為です。
スライディングペーパーを抜き取ったらレベルの最終確認をしますが、スライディングペーパーの厚みを考慮出来ていた場合にはこの時点で完了となるはずです。
もしレベルにズレが生じている場合には微調整して完了となります。
スライディングペーパーの種類と代用品
種類
スライディングペーパーには種類がありますので自分の使い勝手が良い物を選定すると良いと思います。
引用抜粋:あるまる本舗株式会社
例えばこのようなラインナップがあるのですが一つ問題があります。それは消耗品なのに高価である事です。
重量屋さんのように使用頻度が高ければ良いのかもしれませんが、私のようにたまにしか使う事がない人にとっては頭が痛い悩みです。楽して作業をしたいが高価だから、、、
代用品
スライディングペーパーの代用品がないか?考えてみました。
「摩擦係数が低く滑りが良いシートであればクリーンルームは除き、なにか代用できるモノがあるのではないか?」
そこで見つけたのがカッティングシートの裏紙です。剥離紙と言うものです。カッティングシートはホームセンターで売られており非常に安価ですし、もし看板屋さんの知り合いがいれば不要になった剥離紙を分けてもらえると思います。
カッティングシートの裏紙
実際には私はこの剥離紙を使用しています。厚みが薄めなので破れやすい欠点はありますがスライディングペーパーと比べて遜色ないと感じています。
追記
この記事を書いたその後、、、、スライディングペーパーの使い比べをする機会がありましたので下記の記事でまとめました。ご覧ください。
-
スライディングペーパーの比較検証【すべるんペーパーがおすすめ】
続きを見る
まとめ
今回はスライディングペーパーにて解説しました。据付/移設の必需品と言っても過言ではないと思います。一度使うと良さが分かると思います。参考にしてください。
*スライディングペーパーの購入はこちらから
関連記事:【作業/工事/ユーティリティ】
以上です。