今回は「ワイヤーロープやステンメッシュホースの切断方法/切断面のほつれ対策」についての記事です。
ワイヤーロープやステンメッシュホースは切断するとほつれがおきて、手を怪我したり、部品に引っかかったり、とにかく危なくて効率が悪くなります。
そこで今回の記事では、ほつれが起きない方法、ほつれを最小限に抑える方法、について紹介しようと思います。
記事の目次
ワイヤーロープやステンメッシュホースの切断
ワイヤーロープやステンメッシュホースなどの鋼線や鉄線の素線(細い線)の束や編み込みを切断すると、素線が潰れたりバラバラになり「ほつれ」てしまいます。
この「ほつれ」は作業するにあたって少々厄介な問題となります。
ワイヤーロープ切断面
ステンメッシュホースの切断面
切断面のほつれ対策
ワイヤーロープやステンメッシュホースを切断するとほつれが起きてしまいますが、ほつれにはどのような問題があるのか?そして、ほつれの対策方法は?について考えてみたいと思います。
「ほつれ」の問題点
ほつれにはどのような問題点があるでしょうか?
問題点
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素線が手に刺さる
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固定金具が素線に絡まり作業性が悪い
このような問題があり特に手に刺さると非常に痛いです。
そもそもなぜ「ほつれ」が起きるか?と言いますとそれは切断の方法に問題があります。
切断方法の問題
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押し潰して切断している
押し潰して/押し潰しながら切断すると纏まっていた素線がぐちゃぐちゃになり形状が崩れてホツレになります。
参考 ステンメッシュホースをホースカッターで切断
ホースカッターで切断したのですが、押し潰して切断しているのでホースの変形とほつれが見られました。
ホースカッターで切断
切断方法を改善する
なんとか「ほつれなく」又は「ほつれを最小限に抑えて」切断したいので方法を考えてみます。
改善案
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ビニールテープやガムテープを巻き付けて切断する・・・テープで押さえて素線がバラバラにならないように押さえつけておく
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グラインダーで切断する・・・押し潰して切断しない
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切れ味が良いカッターで切断する(専用のカッター)
今回は専用のカッター以外の改善案を取入れて切断してみます。
改善① ワイヤーロープにビニールテープ
ワイヤーロープにビニールテープを巻き付けてニッパー(ケーブルカッターでも可)で切断してみます。
ワイヤーロープをビニールテープで
記事の冒頭にあります「ほつれている」写真と比べると分かると思いますが切断面は整っています。テープで押さええておき切断する方法には効果がありそうです
*補足
ワイヤーロープが太い場合にはシージングを行いグラインダーでカットすると良いと思います。今回は細いワイヤーロープでしたのでニッパーで切断しました。
引用抜粋:林野庁 ワイヤーロープの取扱い方法
改善② ステンメッシュホースをガムテープとグラインダーで切断
ステンメッシュホースの切断には一般的に保有率の高いグラインダーで実践してみます。
*切断にはカッティングの砥石を使用します。切断中にホース(ゴム)と砥石が食いつきグラインダーが持っていかれますのでホースの固定(バイス)とグラインダーの支持に気を使います。
メッシュホースをガムテープとグラインダーで切断
この方法ですとほつれは最小限に抑えられています。ただし問題点として「切断の粉がホース内に入ってしまう」事があげられます。切断した後にエアーブローやパーツクリーナで洗浄する必要がありそうです。
もしくはメッシュ(ホースの表面)のみをグラインダーでカットし、内部のホースはホースカッターで切断する方法でしたらホース内へ粉の侵入は防げそうです。
グラインダーで切断 ガムテープの「あり」と「なし」の切断面の違い
ガムテープありとなしの違いを見てください。グラインダーで切断したのですがやはりガムテープ「あり」と「なし」ではガムテープなしの方が「ほつれ」が目立つ結果となりました。
ガムテープのありと無しの切断面
補足 切口にテープを巻くメリット
ワイヤーロープやステンメッシュホーステープの切断した切口にテープを巻くと素線がほつれないだけでなくテープが端面の保護もするのでおすすめです。
テープを巻いたまま取り扱えば端面が何かに引っ掛かってほつれたり、手で触って端面でケガをするなどの2次災害も防ぐことが出来ます。このことから保管する時にもテープを巻いたままが良いと言えます。
ワイヤーロープやステンメッシュホースの切断方法のポイントまとめ
それでは、ワイヤーロープやステンメッシュホースの切断方法について重要なポイントをまとめておきます。
ポイント
- ビニールテープやガムテープを必ず巻きつけて切断する
- 切断には押しつぶして切断しない方法が有効
- テープを巻きつけておくと、切断後の取り扱でほつれたり、引っかかったり、ケガをしない
以上3つのポイントが大切です。取扱いに注意しないとケガや作業性が悪いので良く考えて切断しましょう。
参考
ワイヤロープの構造とかしめ方法のついてはこちらの記事をご覧ください
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ワイヤロープの構造とかしめ方法【ワイヤークリップとサーキュラースリーブとオーバルスリーブの使い方】
続きを見る
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関連記事:【作業/工事/ユーティリティ】
以上です。