今回は「気体の漏れを確認する方法/リークチェックスプレーと石鹸水」の記事です。
配管やタンクなどを扱った機械装置の場合、漏れの確認として気密試験を行うことがあります。
気密試験の方法は様々ですが、今回は漏れ箇所を特定する方法として、リークチェックスプレーや石鹸水を使用する方法を紹介しようと思います。
記事の目次
気体の漏れとリークチェック
漏れについて
基本的に「漏れ」と言う現象は、どのような状況でも是正すべきことでしょう。
配管やタンクなどの、液体や気体を「貯める」「運ぶ(配管)」モノに漏れはあってはなりません。
つまり、タンクや配管は「漏れ」があるのか?ないのか?の判断が必要になります。
リークチェック
漏れの確認作業で、一般的で簡単な方法として「エアーによる気密試験」があります。
*気体による気密試験を総称して「リークチェック」と呼びます。
配管やタンクに圧縮空気(エアー)を充填して確認するのですが、確認ポイントは2点あります。
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圧力降下がないか?・・・圧力ゲージを用いて時間経過に対しての圧力の変化量を測定
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エアーが漏れている部分はないか?・・・リークチェックスプレーや石鹸水
今回は、上記の確認ポイントのうち「エアーが漏れている部分の確認」について解説していきます。
リークチェックスプレーや石鹸水で漏れを特定する
漏れの確認方法
漏れの確認方法として、昔から「石鹸水」をかける方法が知られていると思います。
*石鹸水とは石鹸や洗剤を薄めてた液体で、泡立ちが良いモノの事です。
石鹸水を気体が漏れている部分にかけるとどうなるのか?、、、と言いますと、
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漏れている側に「泡立ち」が起きます。(発砲現象)
「泡立っている部分=漏れている」が目視で確認できるので、有効な手段だと思います。
しかし、石鹸水での漏れ確認には少々に問題があると感じています。
- 石鹸水を作る手間・・・洗剤と水が必要で、時間もかかる
- スプレー容器が必要・・・石鹸水を吹き付けるスプレー容器が必要
- 濃度にムラ・・・石鹸水を作る人によっての泡立ち(発砲現象)に差がでる
- 吹きかけた部分が滑る・・・後処理が面倒
- 信頼性に欠ける・・・石鹸水による確認方法はJIS規格で認められていない
石鹸水には上記のような問題もあるので、私がおすすめしたいのが「リークチェックスプレー」と呼ばれる商品です。
リークチェックスプレーとは
リークチェックスプレーとは、気体の漏れを発砲現象で発見することを目的とした、リークチェック専用のスプレーです。
リークチェックスプレー
特徴
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発泡漏れ試験法「JISZ2329」適合
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検知液は不燃性
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塗装・ゴム・プラスチック表面に影響を与えない
このような特徴があり、信頼性が高い上にスプレータイプなので、石鹸水のような準備や保管に気を遣うことがありません。
メモ リークチェックスプレーの匂い
私はトラスコ製のリークチェックスプレーを使用していますが、ある時気が付いたことがありました。
それは「匂いが独特」と言うことです。
リークチェックスプレーを吹きかけていたら、「焦げ臭い匂い」を感じたので配線関係に問題が起きているのか?と思ったのです。
しかし、よくよく調査すると、「リークチェックスプレーの液体の匂い」だったのです。
機械装置を立ち上げている時には紛らわしい、、、と思った出来事でした。
リークチェックスプレーの泡立ち(発砲現象)
それでは、実際にリークチェックスプレーで漏れ確認をしてみましょう。
エアーの継手にリークチェックスプレーをかけてみました。
泡立ち具合を(発砲現象)を下記の画像で確認してください。
リークチェックスプレーの泡立ち
このような、泡立ち具合で漏れ量が少なくても良好だと思います。
*漏れ量が少ない場合は泡立ちも少なくなります。
気体の漏れとリークチェックのポイントまとめ
それでは、気体の漏れとリークチェックについて重要なポイントをまとめておきます。
ポイント
- リークチェックの基本の方法は、「圧力降下」がないか? と 「エアーが漏れている部分はないか?」 を確認すること
- エアーが漏れている部分は、「石けん水」 か 「リークチェックスプレー」 を使用する
- リークチェックスプレーはJISの規格に合格しているので信頼性がありおすすめです。
以上3つのポイントが大切です。
今回は、漏れの特定をする方法として、リークチェックスプレーを紹介しました。石鹸水でもいいのかもしれませんが、漏れの証明や保証が必要な場合にはJIS規格適合のリークチェックスプレーを使用することをおすすめします。
*リークチェックスプレーの購入はこちらから
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以上です。