当ページのリンクには広告が含まれます

【材料/溶接/加工/表面処理】

磁石の種類と特徴まとめ【ネオジウムは磁力最強だけど高温に弱い】

2022年9月5日

 

今回の記事は「磁石の種類と特徴」についてまとめておこうと思います。

 

磁石のイラスト

 

普段、当たり前のように磁石を使っているので深く考えたことはなかったのですが、よくよく調べてみると磁石には種類があることが分かりました。

現在市販されている磁石は「フェライト磁石」「サマリウムコバルト磁石」「ネオジム磁石」「アルニコ磁石」の4種類で、それぞれに異なった特徴があり使い分けられています。

 

磁石の種類と特徴まとめ

磁石の特徴一覧

フェライト磁石、サマリウムコバルト磁石、ネオジウム磁石、アルニコ磁石、の特徴を一覧にまとめました。

 

フェライト サマリウムコバルト ネオジウム アルニコ
価格 安価 最も高価 高価 高価
磁力 弱い 強い 最強 普通
耐腐食性 最も強い 強い 最も弱い 普通
割れやすさ 割れやすい 割れやすい 割れにくい 最も割れにくい
耐高温性 普通 強い 最も弱い 最も強い
使用可能温度 200度以下 300度以下 80度以下 400度以下
キュリー温度 450度程度 700~800度程度 300~340程度 850度程度
代表的な用途 電子機器 医療機器 モーター 計器類

*キュリー温度とは、磁力が無くなる温度(引っ付かなくなる)。磁石は温度が高くなると磁力が低下する特性がある。

 

フェライト磁石

フェライト磁石は、主原料が酸化鉄の磁石です。

長所は原料が酸化鉄のため、錆びに強いこと、安価であること、様々な形状で生産できること、です。そのため、現在最も普及している磁石です。その反面、非常に割れやすい欠点があります。

 

サマリウムコバルト磁石

サマリウムコバルト磁石の原料は、サマリウムとコバルトで両者とも希土類磁石(レアアース)です。ネオジウムよりも希少なので高価な磁石となります。

ネオジウムに次ぐ磁力の強さがあり、高温にも強く錆びにくい特徴があります。欠点は割れやすいことですが、小型で安定した磁力を発生させることができるので、医療機器や電子時計の部品などに使われます。

 

ネオジウム磁石

ネオジウム磁石は、希土類磁石(レアアース)のネオジウムと鉄が主原料の磁石です。

最大の長所は、現在流通している磁石の中で最も磁力が強い磁石であることで、磁石の小型化にも貢献しています。短所は錆びやすいこと高温に弱いことで、高温の対策方法はありませんが、錆対策には「めっき」を施すことが一般的です。

 

アルニコ磁石

アルニコ磁石は、アルミニウムとニッケルとコバルトの3種類からなる合金です。アルニコと言う呼び名は、原料の3種類の名前から由来しています。*アル(アルミニウム)、ニ(ニッケル)、コ(コバルト)です。

アルニコ磁石の長所は、温度変化に対して磁力の安定性が高いことです。そのため、正確性が求めらるメーターなどの計器類に使用されることが多いです磁石です。

短所は、ニッケルとコバルトは希土類磁石(レアアース)なので高価な磁石であることと、減磁(磁力が低下)しやすい点です。

 

ポイントまとめ

それでは、磁石の種類と特徴について重要なポイントをまとめておきます。

 

ポイント

  • 磁石には種類によって特徴が違うので、用途によって使い分けられている
  • 磁石は高温になると磁力が低下する傾向があり、キュリー点を超えると磁力は戻らない
  • 簡単にまとめると磁石の種類によって、価格、磁力の強さ、割れやすさ、耐高温性、の違いがある
  • 最も普及しているのが「フェライト磁石」、磁力最強なのが「ネオジウム磁石」です

 

以上4つのポイントです。

 

*フェライト磁石の購入はこちらから

 

*サマリウムコバルト磁石の購入はこちらから

 

*ネオジウム磁石の購入はこちらから

 

*アルニコ磁石の購入はこちらから

 

*この記事は下記のサイトを参考にしております。

 

関連記事:【材料/溶接/加工/表面処理】

以上です。

-【材料/溶接/加工/表面処理】
-