今回は「整理整頓と問題解決に共通した思考」についてに記事です。
私が社会人になり十数年、、、今まで様々な人と接し仕事をしてきました。
そのなかで、気が付いたことに「整理整頓」ができない人は、「仕事もいまいち」と言うことがあります。
その逆に、整理整頓がキチンとできている人は、仕事ができる人で、しかも「問題解決に優れている」と感じています。
と言うことで、今回は整理整頓と問題解決について考えてみようと思います。
目次
私が整理整頓から考える事
整理整頓は職場でも家庭でも大切な事ですよね。
見た目、使い易さ、衛生、安全など効果は絶大です。
整理整頓の意味
- 整理・・・乱れた状態のモノを区別する。不要なモノを捨てる。
- 整頓・・・モノを配置する。片づけが出来る環境にする。
自分ひとりだったら、誰にも迷惑がかからないのなら、整理整頓しなくても良いのかもしれません。
しかし私は、冒頭でもふれているように、整理整頓の思考は判断能力(問題解決)の優劣となるのではないかと感じています。
そのため、整理整頓はトレーニングの一環として考えており、本来の目的(結果)だけでなく、そのプロセスに思考の基本があるのではないかと思っています。
整理整頓の考え方(やり方)
私が考える整理整頓の考え方(やり方)は3つあります。
考え方(やり方)
- 仕分け
- 見えやすく
- 扱いやすく(第三者でも)
私の整理整頓の理想(目的)は「誰が見ても、直感(イメージ)で何がドコにあるのか?」が判断できる環境作りです。その為に必要な事がこの3つのポイントとなります。
1.仕分け
仕分ける事で、判断すべき事を明確にしていきます。
仕分けには2つの意味がある
- 必要/不必要の仕分け
- グループの仕分け
必要/不必要の仕分け
私の必要/不要の判断
判断基準
- 1年通して1度でも使ったか?使っていなければ不要の判断です。
グループの仕分け
必要なモノは、仕分けの基準は様々ありますが何かの基準を決めて仕分けます。
最終的に整理整頓されたモノをどのように運用するかを想定してグループの仕分けをします。
仕分け基準
- 用途
- 種類
- ブランド
- 形
- 色
- 使用頻度
2.見えやすく
仕分けたモノの見た目だけの判断ではなく、プラスの要素で認識し易くします。思考時間を短縮し、勘違いや勘違いが起きにくくします。
認識し易く
- 名称
- 番号
- 看板
3.扱いやすく(第三者でも)
「見えやすく」では不十分な場合に、実際の使い易さを追求します。
使い易さを追求する
- どこに何があるのか
- 片づけやすさ
- 在庫の量(数量)
- 管理/保管方法
整理整頓の考え方まとめ
ここまで説明したように、「仕分け」「見えやすく」「扱いやすく(第三者でも)」が私の整理整頓です。
この考え方で整理整頓だけでなく改善にも取り組んでおり、思考のトレーニングとしての効果を意識しています。
それでは、整理整頓の考え方を元に問題解決の思考について考えてみましょう。
問題解決の思考
問題解決の思考を整理整頓のプロセスにのせて考えてみます。
問題解決の思考
- 仕分け(仕分ける事で、判断すべき事を明確にしていきます。)・・・問題の細分化。
- 見えやすく(思考時間を短縮し、勘違いや勘違いが起きにくくします。)・・・細分化した原因を書き出し問題解決する。情報共有し議論する。
- 扱いやすさ(使い易さを追求)・・・問題の結論をまとめて資料にする。ルールを決める。
何が悪いのか?自分は何がしたいのか?漠然とした問題に対して、答えや方向性を決める事は難しいく遠回りになる事もしばしばあります。
そう言った事に陥らない為に、上記の3項目の考え方を問題解決に役立てることができるのではないでしょうか。
1.問題の細分化(仕分け)
問題の細分化にはポイントがあります。
ポイント
- 問題の細分化とは、問題の原因(本質)を見つけ出すことです。
例えば、組立作業者が設計変更を依頼したとします。



ここで終わってしまう場合がありますが、このようなやり取りをしていては永遠に進歩しません。
注目したいキーワードは、コストと納期です。この二つのキーワードを掘り下げてみます。



納期に間に合わないのは図面の提出時間が足りないから、人員が少ないから、部品製作時間が長くなるから、組立時間が長いから、などのどれですか?

納期は設計の人員不足です。現場対応、スケッチなどで専念できないからです。
問題を細分化して分ける事で、漠然としていた問題点(コストと納期)の原因が見えてきます。原因が見えてくると、対策や対応などの処置もしやすくなります。
とにかく、物事の本質をつかむ為に問題点を掘り下げて細分化する=仕分けるをイメージして欲しいのです。
2.細分化した原因を書き出す(見えやすく)
細分化した原因を書き出すことにはポイントがあります。
ポイント
- 書き出すことで、解決すべきモノがイメージし易くなり第三者の理解も得やすくなります。
問題と原因を書き出します。頭だけで考えていると情報量が多い場合にキャパを超えて、何を考えていたのか分からなくなります。
書き出すことで、一つ一つの解決すべき問題と原因が見えてきますので、それに対しての解決案を検討します。
もし、自分だけで解決できない場合には第三者の助けが必要ですから、そのためにも問題と原因は書き出しておくと議論が進みやすいと思います。
3.問題の結論をまとめて資料にする。ルールを決める。(扱いやすさ)
問題の結論をまとめて資料にするポイントは下記の通りです。
資料化ポイント
- 資料として事例を残しておくと、時間が経過しても正確な情報を見返す事ができます。
資料としての残すことは、将来の成長(発展)に欠かせません。
資料化メリット
- 問題の事例を元に類似問題の対策を素早く行える
- 教育として使える
ルール化ポイント
- 問題の解決方法をルール化して確実なものとする
ルールを増やすと、ルールに縛られ身動きが取れなくなり効率が落ちる事があります。そのため、ルール化する場合には「絶対に必要か」「最低限は必要か」「ルールまでは必要ないのか」など、よく考えてから決めましょう。
ルール化メリット
- 同じ問題を繰り返さない
- 問題を風化させない
問題解決の思考まとめ
問題解決の手法として例えば、「なぜなぜ分析」があります。この手法は問題の分析と対策をしっかりと考え込む手法で特に重大な問題について用いる事が多いと思います。欠点としては、結論に至るまでに時間が掛かる事と演習で思考のトレーニングをしなければ実用には難易度が高くなることです。
それと比べて、今回紹介した考え方は短時間で簡易的に結論を出す場合に有効です。それも、整理整頓と言う身近なキーワードから問題解決の思考とリンクさせることで、難易度が低く初めの一歩としては取組みやすい考え方だと思います。
問題解決が苦手だったり、混乱して収拾がつかなくなったりする場合には整理整頓のプロセスを思い出してみてはいかがでしょうか。
以上です。