今回は「結束バンドの種類と材質の使分け」についての記事です。
結束バンドは、ホームセンターで容易に入手ができるので日常生活から仕事まで幅広く使用されるアイテムです。
一般的に、結束バンドと言えば材質は「ナイロン」なのですが、それ以外にも多くの種類があり使用環境によって使分けることができます。とは言っても、ナイロンはオールマイティで優秀なのでそれ以外の材質はあまり流通していませんし知られてもいません。
そこで今回の記事では、結束バンドの材質についてどのような種類があるのか?を簡単にまとめておこうと思います
結束バンドの種類と材質の使分け
結束バンドとは
結束バンドとは、電気配線やエアーチューブを束ねてたり、ラベルや名盤をくくり付けておくために使用するバンドです。
インシュロック
私が普段使用しているのは、ヘラマンタイトン株式会社の「インシュロック」シリーズです。
結束バンドの呼び名な製造メーカーによって様々あり、「インシュロック」「ロックタイ」「タイラップ」「コンベックス」などがありますが機能としてはどれも同じです。
材質に種類がある
普通、結束バンドと言ったらナイロン素材の結束バンドとなります。ナイロンは耐酸性が低いもののそれ以外の耐摩耗性、耐候性、耐熱性、難燃性などのバランスが優れている材料です。
ところが、ナイロンがいくら優れていると言っても、使用する環境によっては「溶ける」「切れる」「割れる」など不具合がどうしても起きてしまうのでナイロン以外にも様々な材質があります。
なので、熱いところ、寒いところ、屋外で使用するとき、薬品が触れる場合、など普段の生活とは違う環境で使用するときは材質を使い分けのがおすすめです。
*下記の資料にあるように、様々な種類がありその特徴に違いがあります。
出典:ヘラマンタイトン株式会社 インシュロック技術資料 材質特性比較表
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代表的な材質の紹介
結束バンドの材質の種類は多いのでどれを使用したらよいか?迷ってしまいますよね。と言うことで、参考に私の使い分けを紹介しようと思います。
私の結束バンドの使い分けの目安はこんな感じです。
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普段使用するのは・・・ナイロン
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耐候性重視の場合は・・・ステンレスタイプ
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耐薬品性を考慮するときは・・・「フッ素樹脂」または「ポリプロピレン」素材
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食品関係に使用するときは・・・ナイロンに鉄成分を配合した「金属検出タイプ」や「X線検出タイプ」(金検対応製品)
こんな感じで使い分けていますが、ここで1点だけ注意しておきたい事があります。
注意点はコレです。
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スタンダードなナイロン以外の材質は「高価」&「納期がかかる」&「ホームセンターには売っていない」
これって結構重要なので覚えておきましょう。
固定用のマウントにも材質に種類があります。
結束バンドの材質に種類があるように、実は固定用のマウントにも材質に種類があります。
そもそも固定用マウントとは、結束バンドで何かを束ねて固定するための土台のことで、マウントを使用することで束ねたモノがしっかり固定できるので、「結束バンドと固定用マウントはセットで使用する」と覚えておくと良いです。
出典:ヘラマンタイトン株式会社 配線固定具・固定アクセサリ
固定用のマウントの材質は、結束バンドと同様に「ナイロン」「フッ素樹脂」「ポリプロピレン」「ナイロンに鉄成分を配合タイプ」を代表とするものがありますので、下記の資料を参考にして使用環境を考慮した素材を選定しましょう。
出典:ヘラマンタイトン株式会社 インシュロック技術資料 固定アクセサリ 材質一覧表
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結束バンドのポイントまとめ
それでは、結束バンドについて重要なポイントをまとめておきます。
ポイント
- 結束バンドとは、電気配線やエアーチューブを束ねてたり、ラベルや名盤をくくり付けておくために使用するバンド
- 固定用マウントとは、結束バンドで何かを束ねて固定するための土台のこと
- 結束バンドも固定用マウントも材質に種類があるので、使用する環境によって使分ける
- スタンダードは「ナイロン」で、耐候性重視には「ステンレス」、薬品には「フッ素樹脂」「ポリプロピレン」、食品関係には「ナイロンに鉄成分を配合したタイプ」を使用する
以上4つのポイントが大切です。参考にしてください。
参考
*異物混入についてはこちらの記事をご覧ください
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異物混入を検出する方法【金属検出機とX線とカメラの特徴】
続きを見る
*ナイロンのインシュロックの購入はこちらから
*フッ素樹脂のインシュロックの購入はこちらから
関連記事:【電気配線/制御盤製作 】
以上です。