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【空気圧/油圧】

電磁弁などの制御弁やエアー機器の記号の種類と意味

2019年11月7日

電磁弁やエアー機器の記号の種類と意味

エアー配管

 

機械や装置には必ず動力が必要になりますが、その代表的な動力と言えば皆さんご存知の空気圧(エアー)、油圧、電力です。

この中でも、空気圧や油圧を使用するためには配管作業によって、動力源から供給先までホースやチューブ、鋼管などで接続しなければなりません。

 

配管作業は配管図面に従って指示通りに接続するのですが、わからないことが起きて作業に行き詰ることがあります。

 

例えばこんなわからないこと

  • 接続先がどこなのか?
  • 何に接続するのか?

 

このようなことが分からなくて、最悪の場合は間違えて接続してしまう事があります。

 

なぜこのようなことが起きてしまうか?

  • 配管図面に供給先のポート記号が記載されていない
  • ポートの記号から何系統のポートなのかを判断しなければいけない

 

つまり、作業者が「ポートの記号の意味を理解していない」のが原因なのです。

ところが、「ポートの記号」というのはカタログやインターネットで調べても記述がないものもあり、すべてを把握することが難しいことがあります。

そこで、次項にポート記号を一覧にして紹介します。

 

ポート記号一覧

カタログや取扱説明書に記載がない場合もありますので、下記の一覧を覚えておくと良いです。

 

ポートの記号 呼び名 意味 下記のいずれかのポートと繋がる
A Aポート 接続先の区別記号 CO/P/R/EXH/EA
B Bポート 接続先の区別記号 CO/P/R/EXH/EB
CO コモン 共通 A/B
P プレッシャ― 圧力/供給 A/B/R
R リバース 戻り(排気) A/B/P
EXH エキゾースト 排気 A/B
EA エキゾーストAポート Aポート専用の排気 A
EB エキゾーストBポート Bポート専用の排気 B
X パイロット パイロット供給口
PE パイロットエキゾースト パイロットエアーの排気
IN イン 入口(圧力/流量を制御をする為にIN/OUTが決まっている)
OUT アウト 出口(圧力/流量を制御をする為にIN/OUTが決まっている)
DR ドレンポート 油圧の内部漏れ回収(Rよりも微量にしか流せない)
Y Yポート ドレンポートの事
T Tポート タンクポートの事
VE ベントポート 流体を外部に排出する(遠隔制御) P

 

接続しないポートがある場合

配管作業をしていて、接続しないポート(配管しない)がある場合の対処方法を解説しておきます。

 

*使用しないポートの処理は、、、

  • 異物混入を防ぐために基本的にはプラグで栓をする

 

*排気や大気開放の場合は、、、

  • サイレンサ(消音器)を取付ける

 

*直動式の電磁弁に使用しないX(パイロット)とPE(パイロットエキゾースト)がある場合、、、

  • サイレンサ(消音器)を取付ける

 

サイレンサを取り付ける理由には、プラグで栓をするとスプールバルブが切換る時にエアの逃げ道がなくスプールバルブが完全に切換らない状況が発生する事があるためです。

 

そもそもなぜ、直動式の電磁弁にパイロット系のポートがあるかと言いますと、、、

  • 直動式でもパイロット式でもどちらでも使用できる電磁弁
  • マニホールドの共通化(メーカーの生産上の都合)の使用しないポートがある

このような理由があります。

 

補足 パイロットとは?

パイロットとは直訳すると「操縦する(操作する)」と言う意味です。つまり、何かの切換えをする空圧/油圧です。パイロットには外部パイロットと内部パイロットの2種類があります。

  • 外部パイロット・・・切換えをおこなう空圧/油圧をXポートから供給する。配管作業が必要。
  • 内部パイロット・・・Pポートから供給されている空圧/油圧を内部で流用して切換えをおこなう。配管作業は必要ない。電磁弁の場合、ソレノイド(電磁コイル)がコンパクトになり省エネになる。

 

記号の種類と意味のポイントまとめ

それでは、記号の種類と意味について重要なポイントをまとめておきます。

 

ポイント

  • 空気圧と油圧の配管作業にはポートの記号の意味を理解しておく必要がある
  • 接続しないポート(配管しない)は、プラグ と サイレンサ を使い分けて接続しておく

 

以上2つのポイントを覚えておきましょう。

実際に方向制御弁を見ればわかりますが機器のポートには記号しか記載がありません。配管作業をするには、その場で記号の意味を理解する必要があります。カタログで調べたり設計に問い合わせていては時間がかかりますので記号の意味は覚えておきたいですね。

 

*空気圧の基礎知識におすすめはこちら

 

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以上です。

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