グリースニップルの規格と種類【延長や向きを変える方法】

 

今回は「グリースニップルの規格と種類/延長や向きを変える方法」についての記事です。

グリースは機械に欠かせない潤滑剤で、グリース給油を怠ると可動部や回転部の摩耗が進行してしまうので寿命が短くなってトラブルの原因となります。

グリース給油が必要な部分には、給油をしやすくするためにグリースニップルと言う給油口が取り付けてあることが多いと思いますが、実際に給油作業を行っていると、給油がうまくできなかったり、給油口がグリースガンのノズルと合わなかったりして、手間取ることがあります。

そこで今回の記事では、グリースニップルの基礎情報として種類と給油しにくいときの改善方法をまとめておこうと思います。

 

グリースニップルの規格と種類

グリースニップルとは

グリースニップルとは、逆止弁を内蔵したグリース専用の給油口で、グリースガンのノズルをグリースニップルに差込みグリースを強制的に送り込むことで給油することができます。

 

 

材質

グリースニップルの材質は3種類あるので、使用環境に応じて使い分けます。

 

＊黄銅はニッケルめっきの表面処理が施されている商品もあるので、鉄製と見分けがつかないので注意です。

 

給油口の規格

グリースニップルの給油口（頭部）は形状の違いによって種類があり規格化されています。

ところが中には規格化されていないグリースニップルも流通しているようなので、もしグリースガンの口が合わず給油できない場合は、規格化されたグリースニップルに交換することをお勧めします。

 

グリースニップルの給油口の規格一覧

＊2000年に改正された「JIS B 1575：2000」ではグリースニップルの種類の記号と名称が変更になりましたが、実際に流通しているのは上記の表記（旧JIS規格）のタイプです。

 

ねじの種類

グリースニップルのねじは全て「おねじ」で、その種類は「メートルねじ」「管用平行ねじ」「管用テーパーねじ」「ユニファイ細目ねじ」「アメリカ管用ねじ」があります。

取付けるタップ側のねじの種類に合った種類を選定してください。

 

ねじの種類の一覧表

	IOS規格の表記	別の表記
メートルねじ	M
管用平行ねじ	G	PF（旧JIS表記）
管用テーパーおねじ	R	PT（旧JIS表記）
ユニファイ細目ねじ	UNF	「U」表記の場合はねじの山数の記載で判別
アメリカ管用ねじ	NPT

 

＊下記にグリースニップルで有名な栗田製作所さんのカタログを載せます。迷ったときはこちらをご覧ください。

出典：栗田製作所　総合カタログ　グリースニップル　2018

 

延長や向きを変える方法

グリースを給油するためには、グリースガンのノズルをニップルに差し込む必要がありますが、構造や作業環境の問題でグリースガンのノズルが何かに干渉して差し込むことができない事があります。

そのような場合には給油がしやすいようにグリースニップルの取付けを改善する方法があります。

 

給油の改善アイテムはコレです。

 

丸ニップルとソケットで長さを延長する場合は、鋼管（配管）を使用するか、下記のカタログにあるようなストレート継手のジョイントを組合わせて長くすることができます。

出典：栗田製作所　総合カタログ　グリースニップル　2018

 

ニップルソケットやジョイントを使用して方向を変える場合は、下記のカタログにあるような角度を変換する継手を使用すると45°や90°にグリースニップルの角度を変えることが出来ます

出典：栗田製作所　総合カタログ　グリースニップル　2018

 

ポイントのまとめ

それでは、グリースニップルについて重要なポイントをまとめておきます。

 

ポイント

 

以上4つのポイントが大切です。参考にしてください。

 

 

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＊グリースガンの購入はこちらから

 

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以上です。