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【材料/溶接/加工/表面処理】

黒染め加工処理と黒染めスプレーの特徴と違い【補修に最適な塗料】

2020年3月10日

 

黒染め加工処理は表面処理の定番ですが、それと似たモノに黒染めスプレーがあります。普段何気なく使用していると思いますが、実際のところ、、、何が違うの?と疑問に感じている人もいるかと思います。

そこで今回の記事では、黒染め加工処理と黒染めスプレーの違いと、私がおすすめする黒染めスプレーを紹介しようと思います。

 

黒染め加工処理と黒染めスプレーの特徴と違い

黒染め加工処理(フェルマイト処理)とは

黒染めとは鉄の表面に酸化被膜(四三酸化鉄被膜)を形成させて腐食を防ぐ表面処理です。色は光沢のある黒色です。

耐腐食性は他の表面処理に比べて劣ります。特に表面の油を拭き取って油切れが起きると早期に錆が発生します。

膜厚については薄く均一(1㎛~)ですので仕上りの精度は良いです。価格も安価です。

 

**表面処理の膜厚の違いにつてはこちらのブログをご覧ください

要チェック
表面処理の問題点
表面処理の問題点と膜厚を検証する【めっきの違いで精度が変わる】

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黒染めスプレーとは

黒染めスプレーとは「黒染め加工処理」風に仕上げるスプレー式塗料です。

あくまでも塗料ですので酸化被膜を形成するわけではありません。また黒染め加工処理は基本的には鉄にしか処理できませんが、黒染めスプレーは材質問わず黒染めが可能です。

 

黒染めスプレーで処理された部品

黒染めスプレーで処理された部品

 

黒染め加工処理と黒染めスプレーの違い

ここまでのまとめとして黒染め加工処理と黒染めスプレーの違いを下記に示します。

 

黒染め加工処理 黒染めスプレー
価格 表面処理の中では安価 スプレー1本あたり¥2000~¥3000
質感 光沢のある黒色 ツヤ消しの黒色
処理できる材質 材質は問わない
膜厚 1㎛~ 2㎛~10㎛
膜の種類 四三酸化鉄被膜 グラファイト配合塗料
耐腐食性 低い(表面に油が無いと錆が起きる) 黒染め加工処理より優秀
乾燥 超速乾(ラッカースプレーより速い)

 

黒染めスプレーを使用する目的

私が黒染めスプレーを使用する1番の目的は「黒染め加工処理の補修」です。

 

例えば下記のような状況です。

  • 追加工やキズなどの表面
  • 錆びが発生してしまった部品・・・表面の油切れ
  • 部品の精度の調整で表面を削った時・・・砥石/スコッチ/サンドペーパー

 

このような場合の補修目的で黒染めスプレーを使用します。黒染めスプレーは「ツヤなし」ですがそこそこ違和感なく仕上げられるし、膜厚精度が良いので補修に最適です。

 

例外として、もし特急で部品を製作しなければイケない時は黒染め加工処理が間に合わないので、黒染めスプレーを使用します。ただ部品の全部分を黒染めスプレーする事は非常に割高となり、膜厚も薄く仕上げられますが均一性は落ちます。

 

おすすめの黒染めスプレー紹介

私の使用しているおすすめの黒染めスプレーを紹介します。

おすすめの黒染めスプレーは「トビカ トップガード」です。長年愛用しており質感/膜厚/速乾性全てに満足しています。

 

出典:東美化学株式会社 トップガード

東美化学株式会社の黒染めスプレー

 

価格は¥2500~¥3000で高価ですが安価な黒染めスプレーとは仕上がりに差がでます。

 

黒染め加工処理と黒染めスプレーのポイントまとめ

それでは、黒染め加工処理と黒染めスプレーについて重要なポイントをまとめておきます。

 

ポイント

  • 黒染め加工処理は、膜厚が薄くて均一だが、耐腐食性が劣る
  • 黒染めスプレーは黒染めの補修用として最適。高価だが膜厚が薄く材料問わず処理できる

 

以上2つのポイントです。

 

*トップガードの購入はこちらから

 

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以上です。

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