今回は「ホールテストのエクステンションバーの取付けと校正方法を解説」についての記事です。
ホールテストは非常に高価な測定器ですが、内径を安定して正確に測定できるおすすめの測定器です。今回の記事では、深い穴を測定する場合に必要な、エクステンションバーの取付けと、校正方法についてまとめておこうと思います。
記事の目次
ホールテストのエクステンションバーの取付けと校正方法を解説
ホールテストのエクステンション
ホールテストは内径を精密に測定できる測定器で、測定子は2点式と3点式があります。簡単に言えば、「穴の測定」に使用する測定器です。
ホールテスト
穴と言いますと、深さが浅い穴から深い穴まで多種多様ですが、ホールテストで測定していて問題になるのがホールテストで測定できない深さの穴です。
そのような場合は、ホールテスト専用のエクステンションロッドを取付けることで測定ができます。
エクステンションロッドの脱着手順
ホールテストにエクステンションロッドを取付ける方法を紹介します。
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ホールテストに付属のスパナをかける
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測定ヘッドを手で緩めて取り外す
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エクステンションロッドを手で締め付けて取付ける
作業は簡単ですが、いくつかポイントがあるので紹介しておきます。
作業のポイント
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グリスや潤滑油は使用しない
- 脱着時にゴミの混入に注意する
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結構硬く締まっているので力がいります
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必要以上な力で締め付けると緩めれなくなる
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エクステンションロッドの脱着後には、必ず校正すること
ねじ部や測定機構の部分にグリスや潤滑油を塗布すると、油の膜厚分の狂いが生じる可能性があるので塗布しない方がよいです。それだけでなく、分解したときに測定機構にゴミなどの異物が混入する可能性もあるので十分気を付けてください。
あと、忘れがちなことに「校正」があります。エクステンションロッドの脱着をした後は、精度に誤差が発生している可能性があるので、付属のリングゲージを使って誤差を測定して校正します。
エクステンションロッドの取付け方法
はず初めにエクステンションロッドの取付けを紹介します。
取外しは逆の手順でおこないます。
エクステンションロッドの取付け
測定ヘッドを手で緩めて取り外す
エクステンションロッドを取付ける
校正方法
エクステンションロッドの取付けが出来たら、次にホールテストの校正方法をおこないます。
ホールテストとリングゲージ
校正の手順はこちらです
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リングゲージの内径を測定する。シンブルは4ノッチ前後でOKです
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リングゲージの内径と実測値の誤差を読みとる
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付属の六角レンチで目盛りの円筒部品についているイモネジを緩める
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目盛りを回転させてリングゲージの内径と同じ値となるように調整しイモネジを締めて完了
一度覚えてしまえば簡単な作業ですが、イモネジの締付け過ぎには気を付けてください。強く締付けすぎるとボディを痛めてしまいますので、適度な力で締めてください。
校正方法
リングゲージの内径を測定して誤差があるか?確認する
誤差を目盛りを回転させて修正する
校正ができたら、リングゲージの内径を何度か測定して、誤差が修正できているか?確認したほうが確実です。
この作業はエクステンションロッドの脱着をするたびに、毎回おこないましょう。
ポイントまとめ
それでは、ホールテストのエクステンションと校正について重要なポイントをまとめておきます。
ポイント
- 深い穴の測定は、ホールテストにエクステンションバーを取付ければ測定できる
- エクステンションバーの脱着は、グリスや潤滑油、ゴミの混入に気を付ける
- ジョイント部は締付け過ぎに注意です
- エクステンションバーを脱着したら、リングゲージを使用して校正すること
以上4つのポイントです。
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参考
*ホールテストについてはこちらの記事で紹介しています
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ホールテストの解説【内径の測定ができる測定器を比べる】
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以上です。