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【測定器/工具 /電動工具】

ホールテストの解説【内径の測定ができる測定器を比べる】

2020年11月2日

 

今回は「ホールテストとは」についての記事です。

ホールテストの特徴や精度、また内側マイクロメーターやシリンダゲージとの違いなどをまとめておこうと思います。

 

ホールテストとは

ホールテストとは、穴(ホール)の内径を測定をする内径測定器です。

 

ホールテスト

ホールテストの写真

 

特徴

「測定子が3点式」なので内径が安定して測定できる構造になっています。

 

ホールテスト

ホールテストの構造

 

目盛り

標準タイプ(アナログタイプ)の目盛りは「0.001mm」と「0.005mm」表示で、デジタルタイプの表示は「0.001mm」です。(ミツトヨ製参考)

*読み取り方(使い方)はマイクロメーターと同じです。

 

精度

誤差は測定器のサイズや種類によって違いますが、おおよそ「±0.002~±0.006」です。

 

使用上の注意

使用上の注意としては、マイクロメーターと同じことが言えます。

  • 測定子を触れない・・・体温で膨張し正しい測定結果が得られないので無暗に触れないようにしましょう。
  • ラチェットを回しすぎない・・・ラチェットは3ノッチ程度で良いと思います。三回程度繰り返し測定し、安定して得られる数値を測定結果とする方法が良いでしょう。

 

 

内径の測定ができる測定器を比べる

内径が測定できる測定器と言えば、ホールテスト以外にキャリパー形内側マイクロメータやシリンダゲージがありますが、それぞれに特徴や向き不向きがあります。

 

私が使用してきた感覚で三者を比べてみますと、、、下記のような差があります。

 

安定性 小さい穴 深い穴 ピンポイント測定 測定の技能
ホールテスト 作業者の差ができにくい
キャリパー形内側マイクロメータ 当て方で測定値がばらばらになる
シリンダーゲージ × 最小値の読み取りにコツがいる

 

ホールテスト

ホールテストは冒頭でも解説したように、内径専用の測定器なので安定して測定ができ、作業者が変わっても同じ結果を得られやすい特徴があります。

ただし、穴のピンポイント部分を測定することは不向きで(測定子が3点のため)、穴以外の測定もできない欠点があります。

 

キャリパー形内側マイクロメータ

キャリパー形内側マイクロメータはオールマイティに使用できる測定器だと思います。

安定性に欠けますが、穴だけでなくミゾや段差の測定もできます。

最大の欠点は、深い部分が測定できないことで、小さな部品(手のひらサイズ)を測定するのに重宝する測定器です。

 

キャリパー形内側マイクロメータ

キャリパー形内側マイクロメータ

 

シリンダゲージ

シリンダゲージはリアルタイムの変位量を測定できます。2点式の測定なので安定性がなく、左右に振るなどして最小値=内径を読み取ることになるので「慣れ」が必要です。

最大の長所は「深い穴」の測定に適していることです。

 

補足 シリンダとは

シリンダとは「円筒」と言う意味で、「円筒=深い穴」のことです。

例えば、レシプロエンジンのピストンが往復する部分の円筒部分をシリンダーと呼びます。

私が、初めてシリンダゲージを使用したのは今でも忘れません。それは、18歳の夏、ホンダZCエンジンのシリンダーブロックの円筒を測定した時でした。

 

シリンダゲージ

シリンダゲージ

 

 

まとめ

今回はホールテストについてまとめました。穴の測定の機会が多い場合には、ホールテストを各種サイズ揃えておくと良いと思います。高価な測定器ですが、抜群の安定性に感動すると思います。

 

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以上です。

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