今回は「やすりの形状と種類と粗さ/アルミや銅の目詰まり対策」についての記事です。
やすりは身近な存在ですが、実は知らないだけで種類が豊富で使い分けが必要です。
今回はやすりの基本的な種類で、組立に欠かせない鉄工やすりについて紹介しようと思います。
記事の目次
やすりの形状と種類と粗さ
やすりとは
やすりとは金属、樹脂、木材などのモノを削る道具です。
複目油目の鉄工ヤスリ
やすりには削る「材質」に応じて種類があります。*代表的な3つを紹介
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鉄工やすり・・・金属を削る
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木工やすり・・・木材を削る
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ダイヤモンドヤスリ・・・硬い材料
材質に適したやすりを使用しないと、うまく削れないばかりか、やすりが早期摩耗したり、目詰まりしたり、良いことはありません。
**今回は機械装置に欠かせない金属を削る「鉄工やすり」を中心に紹介します。
やすりの形状
やすりには様々な形状があり、使用用途に応じて形状を使い分けることができます。
形状の種類
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平・・・両面が平面形状。やすりの定番
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半丸・・・平面と半円形状
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丸・・・断面が円形形状
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角・・・断面が四角形
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三角・・・断面が三角形
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楕円・・・断面が楕円(オーバル)
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先細・・・先端が細くなっている
*下記の引用資料で形状を確認してください。
引用抜粋:ツボサン 鉄工ヤスリ カタログ
やすりの目の種類
やすりの目のパターンには種類があり、目の種類で削る材質を使い分けます。*代表的な種類を紹介します。
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単目・・・金属に使用。仕上げ面が綺麗になる
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複目・・・鉄工やすりのスタンダード
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波目・・・アルミや樹脂などの軟質材に使用
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鬼目・・・木材や樹脂に使用
*下記のイメージ図で確認してください。
目の種類
やすりの目の粗さ
鉄工やすりには目の粗さに種類があります。
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荒目・・・大きく、沢山削る。一番目が粗い
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中目・・・万能に使用できる
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細目・・・バリ取り、仕上げ
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油目・・・バリ取り、仕上げ。一番目が細かい
目が粗いと言うことは沢山削ることができるのですが、削った面は「粗く」なってしまいます。
そのため、仕上げやバリ取りなどには「細目」か「油目」を使用し、使い分けると良いと思います。
私の使い分け
私の場合はやすりを使用する頻度は少ないので、持っているやすりの種類は「複目の油目」と「複目の中目」です。
使い分けは下記の通りです。
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バリ取りや面取り・・・複目の油目
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部品の修正など・・・複目の中目
目詰まりのポイント
ときどきあるのですが、アルミや銅などの柔らかく溶着するような材料にやすりをかけると目詰まりしてしまうことがあります。
そのような時におすすめの方法はコレ
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やすりの目にチョークをかけておく
やすりの目にチョークの粉をまぶしておくと金属の剥離性が良くなります、ぜひ試してみてください。
やすりの使い方の参考
やすりがけの参考に、やすりメーカーの「ツボサン」のユーチューブチャンネルを紹介します。
まとめ
今回はやすりの種類について紹介しました。私のように「やすりで部品を仕上げる」作業をしない人でも、種類や使い分けはについては知っておくと良いでしょう。参考にしてください。
*やすりの購入はこちらから
関連記事:【材料/溶接/加工/表面処理】
以上です。