今回は「シート型チューブや配線保護チューブで断線や摩耗対策/使い方と注意点」の記事です。
電気配線やエアーチューブではおなじみのチューブ。機械装置の機内の後処理に使用されますが、私には注意していることがありますので、今回は私の考えと使用方法をご紹介します。
記事の目次
シート型チューブや配線保護チューブで断線や摩耗対策
シート型チューブや配線保護チューブとは
シート型チューブや配線保護チューブとは、シート部の材質が「塩化ビニル」の配線を保護するシートです。
現場などでは、製品名で呼んでいる場合も多くメーカーによって呼び名が違う場合もあり混乱しがちです。基本的にはどれも同じだと考えてよいと思いますが、チューブの「留め方」によって「名称が違う」ので注意しましょう。
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ジッパーチューブ
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マジックチューブ
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スナップチューブ
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ボタンチューブ
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ファスナーチューブ
*いろいろな呼び名と種類があります。
出典:興和化成株式会社 スナップチューブ
種類は豊富で各メーカーから用途に応じて様々なタイプがラインナップされています。
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絶縁タイプ
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ノイズ対策タイプ
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無塵タイプ
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耐熱タイプ
*ノイズ対策を実施した記事はこちらになります ⇨ 「バックカメラやナビやオーディオの不具合/ノイズ対策」
*ここからは「シート型チューブ」や「配線保護チューブ」のことを私が言い慣れている「ジッパーチューブ」と言う呼び名で解説を進めます。
目的と使い方
ジッパーチューブを使用する目的は大きく分けて2つの理由があります。
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美観・・・電線やホースをチューブでまとめるので、見た目が良い
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保護・・・干渉による摩耗や損傷を防ぐ。ノイズや高温から守る。
私はこのどちらかに該当する場合に使用しています。
そしてジッパーチューブの使い方ですが、とても簡単です。
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ジッパーチューブを必要な長さにカットして、電線やエアーチューブの束をチューブで束ねて使用する
*カットの方法ですが、ハサミでカットしても良いですが、私の場合はニッパーで切り込みを入れて手で裂くやり方です。
ジッパーチューブのカット方法
手で裂く方法
使い方の注意点
私はジッパーチューブの使用で注意点していることがあります。
それは、ジッパーチューブと配線やエアーチューブを束ねる時の結束バンド(インシュロック)の使用方法についてです。
私が注意していることはコレです
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結束バンドで束ねた配線やエアーチューブをジッパーチューブで束ねない
束ねる方法の違い
なぜか?
ジッパーチューブを使用する状況に、機械装置の「可動部」の保護があります。もし、結束バンドで束ねてあるものをマジックチューブで束ねると、可動した時にマジックチューブの中で配線と結束バンドがマジックチューブと擦れます。そうなると、マジックチューブが早期に摩耗して穴が開いてしまうのです。
ですから作業性は悪いのですが、「配線やエアーチューブはバラバラの状態のものをマジックチューブでまとめる」方法がよいと思います。
もし、結束バンドでしっかりと固定したい場合はコレです
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ジッパーチューブで束ねた状態で結束バンド固定する
束ねて使用する
ジッパーチューブの上から結束バンドで固定しするとまとまりが良い
シート型チューブや配線保護チューブのポイントまとめ
それでは、シート型チューブや配線保護チューブについて重要なポイントをまとめておきます。
ポイント
- シート型チューブや配線保護チューブとは、シート部の材質が「塩化ビニル」の配線を保護するシート
- 絶縁タイプ、ノイズ対策タイプ、無塵タイプ、耐熱タイプ、などがある
- 使用方法は、ジッパーチューブを必要な長さにカットして、電線やエアーチューブの束をチューブで束ねるだけです
- 結束バンドを使用したい場合は、ジッパーチューブで束ねた状態で結束バンド固定する
以上4つのポイントが大切です。
今回は「シート型チューブや配線保護チューブの使い方と注意点」について解説しました。電気工事では定番ですが、組立作業では使用する人は少ないかもしれません。
エアーチューブの保護としても使用できますし、配線とエアーチューブの混在でも使用できます。幅広く使用できる材料ですので在庫しておくと良いと思います。
参考
配線の保護やノイズ対策についてはこちらの記事をご覧ください
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バックカメラやナビやオーディオの不具合【ノイズ対策の方法】
続きを見る
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アルミフレームに取付けられる結束チューブ【配線とエアーを保護固定
続きを見る
*ジッパーチューブの購入はこちらから
関連記事:【電気配線/制御盤製作 】
以上です。