今回は「ロッドレスシリンダのオートスイッチのリード線固定方法」の記事です。*SMCのロッドレスシリンダを前提に話を進めます。
ロッドシリンダの位置検出としてオートスイッチを使用することが多いと思いますが、ロッドレスシリンダの場合リード線の固定にひと手間加えるだけで配線作業が楽になり断線のリスクも低減できます。
今回は私が行っている固定方法の紹介です。
ロッドレスシリンダのオートスイッチ
ロッドレスシリンダの出端/戻り端の検出方法として基本となる方法がオートスイッチでの検出ですが、ロングストロークゆえにオートスイッチの固定に少々不便なことが起きます。
それは「オートスイッチのリード線の固定がうまくいかない」と言うことです。
リード線の固定がうまくいかないと、見た目だけの問題ではなく断線のリスクが高まりますのでこの問題を改善したいと思います。
ロッドレスシリンダとオートスイッチ
リード線の固定の問題点
リード線の固定の問題点を整理しておきましょう。
私が感じている問題点は下記の2点です。
- オートスイッチは出側と戻り側で計2つで使用することが基本ですから、配線しようとした場合に2つのセンサのリード線は束ねて配線します。しかし、ロングストロークのロッドレスシリンダは出側と戻り側の距離が離れているので簡単に束ねることができないのです。
- ロッドレスシリンダの特徴として省スペースであることが挙げられますが、つまりロッドレスシリンダを使用している機構は空間が少なくリード線を固定するスペースがない場合や固定のマウントの穴あけも難しい状況が考えられます。
このような問題によって配線作業の難易度が高くなってしまい、手抜きな配線になりがちです。
それではこの2点の問題点を解決する方法考えてみましょう。
オートスイッチのリード線の固定方法
私がおすすめするオートスイッチのリード線固定方法は「6mmのエアーチューブでリード線を固定する」方法です。
エアーチューブで固定する方法は簡単です。
オートスイッチを出端/戻り端の検出位置で固定した後に、リード線に短くカットした6mmのエアーチューブを数本入れてオートスイッチを固定したシリンダの溝にエアーチューブをはめ込んで固定する方法です。
エアーチューブを使用したリード線の固定方法
オートスイッチのリード線の固定で悩むとき
エアーチューブを使用して固定する方法
この方法のメリットは2点です。
- 穴あけタップが不要
- 省スペース
このように、ロッドレスシリンダでありがちな狭い空間での配線作業をエアーチューブで簡単に配線できるメリットがあります。
*だたし、2つのオートスイッチを束ねて合流した後に、中継ボックスまで配線する場合には穴あけタップ作業が必要になる場合があります。あくまでもロッドレスシリンダの動作範囲の配線方法の改善です。
まとめ
今回はロッドレスシリンダのオートスイッチの配線方法についてまとめてみました。オートスイッチの配線は意外と面倒なものです。固定をしなければ断線のリスクがあるが、固定が難しい状況がロッドレスシリンダには起きがちです。私の固定方法を参考にしていただければと思います。
参考
*ロッドレスシリンダやオートスイッチについての関連記事はこちらをご覧ください
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以上です。