今回は、「エアーチューブの種類と特徴一覧】」についての記事です。
エアーチューブは機械装置に欠かせません。エアーだけでなく、液体の供給もできますので用途は様々です。そのため、エアーチューブの種類は多く存在しており、使用環境によって使い分けが必要です。
そこで今回は、私が普段よく使用しているSMCとニッタのチューブを取り上げて種類による違いをまとめておこうと思います。
エアーチューブの種類と特性一覧
エアーチューブとは、材質が樹脂でエアーを供給する為の配管です。
材質が樹脂ですから、樹脂の種類によって特性に違いがあり使分けが可能です。
材質と特性
私が普段使用しているメーカーは「SMC」と「NITTA」です。
この2社からラインナップされているエアーチューブを抜粋して一覧にしました。
SMC
チューブの種類 | 最高使用圧力(MPa) | 柔らかさ | 使用流体 |
ナイロン(T) | 3.0以下 | 普通 | 水/空気 |
ソフトナイロン(TS) | 1.7以下 | やや軟質 | 水/空気 |
ポリウレタン(TU) | 0.8以下 | 柔軟 | 水/空気 |
ソフトポリウレタン(TUS) | 0.6以下 | 柔軟 | 空気 |
ハードポリウレタン(TUH標準) | 0.8以下 | やや軟質 | 空気 |
耐摩耗チューブ(TUZ) | 0.8以下 | 柔軟 | 水/空気 |
- *最高使用圧力は空気の場合です
- *最高使用圧力は流体が空気の場合でミリサイズ
- *柔らかさは最小曲げ半径を柔らかさとして表現しています。実際の感触とは差があります
NITTA(ニッタ)
チューブの種類 | 最高使用圧力(MPa) | 柔らかさ | 使用流体 | 特徴 |
ウレタン(U2)一般的 | 0.8以下 | 柔軟 | 水/空気 | 柔軟性と耐圧性能のバランスが良い |
ウレタン(U1) | 1.2以下 | 柔軟 | 水/空気 | 高圧用 |
ウレタン(U5) | 0.4 | 超柔軟 | 空気 | 柔軟性が高い |
ナイロン(N2) | 5.0~1.6 | やや軟質 | 水/空気/作動油 | 耐油/耐薬品/耐摩耗 |
ナイロン(N5) | 1.8~0.6 | ナイロンの中で柔軟 | 水/空気/作動油 | 耐油/耐薬品/耐摩耗 |
ナイロン(N1) | 5.0~3.3 | やや軟質 | 水/空気/作動油 | 高圧/高温120度 |
フッ素樹脂(PFA) | 2.5~0.5 | 硬い | 水/空気/薬液 | 耐薬品/耐候/耐熱/クリーンルーム |
フッ素樹脂(FEP) | 2.5~0.6 | 普通 | 水/空気/薬液 | 耐薬品/耐候/耐熱/クリーンルーム |
難燃性(FS) | 1.2~0.7 | 柔軟 | 水/空気 | 溶接環境 |
難燃性(FW) | 1.0~0.8 | 柔軟 | 水/空気 | 溶接環境 |
難燃性(FWU) | 0.9~0.6 | 柔軟 | 水/空気 | 溶接環境 |
難燃性(FUK) | 0.8~0.6 | 柔軟 | 水/空気 | 溶接環境 |
- *最高使用圧力は空気の場合です
- *最高使用圧力は流体が空気の場合でミリサイズ
- *柔らかさは最小曲げ半径を柔らかさとして表現しています。実際の感触とは差があります。
使用環境による使分け
様々なエアーチューブがあり混乱してしまいますが、基本的には圧力と使用環境の適正で選定します。
例えば、私の場合は下記の陽ような使分けをしています。
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悪環境でない場合・・・ウレタンチューブ(U2)
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薬品関係・・・フッ素樹脂チューブ
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クリーン関係・・フッ素樹脂チューブ
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スポット溶接関係・・・難燃性チューブ
ウレタンチューブ以外は硬めのチューブとなりますので、エアー継ぎ手を工夫しながら施工する事が多いです。
まとめ
今回は、エアーチューブの種類をまとめてみました。多くの種類があることがお分かりいただけたと思います。使用環境によって使い分けるよにしましょう。
*エアーチューブのトラブル例の紹介はこちら
要チェック
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以上です。