Vブロック(ヤゲン台)とは
VブロックとはV溝付きのブロックで、シャフト(軸)や円形部品の保持に使用します。座りが良いので安定性があります。ヤゲン台とも呼ばれます。
どのような時に使用するのか
使用用途は以下の通りです。
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シャフトの振れ測定
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ケガキ作業このような
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安定性が良いのでシャフトや円形部品の仮置き台として使用(保管用)
Vブロックの弱点
V溝の精度が非常に重要ですが、使用方法によってはV溝が摩耗や変形してしまう事があります。
Vブロックの摩耗
例えばシャフトをVブロックの上で回転させたら接触している部分は摩耗します。重量物の部品をVブロックに乗せたら衝撃などで変形するかもしれません。
摩耗や変形の対策
Vブロックの摩耗や変形を軽減する為に出来る事や作業に支障をきたさない方法を考えてみます。
*例えばこんな対策
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「測定用」と「部品の仮置き台」を使分けする
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Vブロックにテフロンシートいれて部品と直接触れないようにする
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精度測定には軸受(ベアリング)を挿入しベアリング&Vブロック受けとする
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Vブロックには「焼入れあり」「焼入れなし」「超硬板貼り付けタイプ」などの種類があるので用途に応じて使い分ける。
このような対策が思いつきました。いかがでしょうか?
必ずペアで使用する事
Vブロックは2個1セットです。これはどこのメーカーでも同じです。セットを間違えると数値の不一致が起きますので測定やケガキを間違える事になります。
もしVブロックが多数ある場合にはセット別に「テプラ」などで番号や記号で管理をすると良いでしょう。
Vブロック
メモ
数年前まで私はVブロックはセット(相性)がある事を知りませんでした。あるときシャフトの振れ測定をおこなったときに、0点(基準点)を2個のVブロックそれぞれの真上で測定したら数値がバラバラである事に気が付きました。定盤にはVブロックが4個あり、セットで使用する事を知らない私は相性の違うVブロックを使用していたのです。
補足 マグネット付き
Vブロックには「マグネット付き」があります。一般的にVブロックと言えばマグネット機能はついていませんが、部品の固定やズレ止めが必要な時に有効です。もちろん磁性体以外は引っ付きませんので考慮しましょう。
出典:カネテック株式会社 マグネット応用機器 カタログ マグネットV形ホルダ
参考
Vブロックを使用した振れ測定はこちらの記事をご覧ください。
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シャフトや軸の振れ量の測定 【曲がりの矯正方法】
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*Vブロックの購入はこちらから
関連記事:【測定器/工具 /電動工具】
以上です。