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シリンダゲージの特徴【精度と測定方法】
シリンダゲージとは
シリンダゲージとは、内径測定器に分類される測定器です。穴の内径をマスター(測定の基準)と比較したり、穴寸法の変位量を測定することができます。主に、深さのある穴や、穴の寸法の変位量を正確に把握したい場合に適していいます。
シリンダゲージ
読取りの値
シリンダゲージで測定を行うには、シリンダーゲージ本体に加え、「標準型ダイヤルゲージ」または「デジタルダイヤルゲージ」が必要で、組合わせて使用します。
最小読取り値(最小目盛)は、使用するダイヤルゲージの分解能によって決まります。一般的には、0.01mm(10㎛)または0.001mm(1㎛)の単位となります。
ダイヤルゲージについては、下記の記事をご覧ください。
数値の読取りの難しさ
シリンダゲージは測定部分が2点接触で、しかも手で持って測定する為に測定値がなかなか安定しないため、測定のコツがあります。
測定したい穴にシリンダゲージを挿入したら、穴の中で左・右(手前・奥)にゆっくりと揺り動かし(スイングさせる)、最も小さい値(最小値)を読み取ります。この最小値が、穴の正確な内径となります。
出典:ミツトヨ 総合カタログ
マスターで基準を設定する
シリンダゲージの測定は、まず初めにマスターを測定して「基準となる寸法」を設定することが必要になります。
基準となるマスターには「独自に製作した治具」や測定器メーカーが販売している「リングゲージ」「外側マイクロメーター」などがあります。
シリンダゲージを使用する前に、必ず基準となる寸法を設定(ゼロ合わせ)する必要があります。これには、以下の「マスター」と呼ばれる基準器を使用します。
- リングゲージ・・・高精度に加工された円筒形の基準ゲージ
- 外側マイクロメーター・・・ 基準値に設定した状態を測定し基準とする
- 専用の治具(マスター)・・・ あらかじめ正確な寸法が設定された専用の治具
シリンダゲージ
マイクロメーターはスタンドで固定するすと、シリンダゲージの設定がやり易いです。
基準器は、リングゲージや専用の治具が測定しやすくておすすめですが、測定したい穴の大きさの種類だけリングゲージ、専用治具をそろえなければならない欠点があります。測定したい穴の大きさが決まっている、種類が少ない、のような場合はリングゲージを用意した方が良いかもしれませんが、そうでなければ、汎用性のある外側マイクロメーターで測定したい寸法を設定する方が一般的です。
ただ、マイクロメーターでシリンダゲージの基準合わせはをするためには、上記の写真のような状態でおこなうことになるので、それなりの不安定さがあります。数をこなして慣れるしかありません。
マイクロメーターについては、下記の記事をご覧ください。
測定方法
シリンダゲージの測定手順をまとめておきます。
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測定する穴径に対して、適しているロッドを取付けます。
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測定する穴の寸法のマスターを用意して、「基準となる寸法」を設定します。
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穴を測定します。数か所測定して、マスターとの差と真円度を確認します。
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以上です