今回は「水平器で穴を真っ直ぐ開ける方法」についての記事です。
コードレスドリルやインパクトを使用した穴あけは、なかなか真っすぐに開けることはできません。
今回は、感覚ではなく測定器を使用した穴あけ精度の改善の紹介です。
記事の目次
穴を真直ぐにあける難しさ
電気ドリルやコードレスドリルやインパクトなどの電動工具を使用して、手作業で穴あけやタップ加工をする、、、組立工にとっては日常の作業ですが、実は「真っすぐにあける」ことは簡単ではありません。
参考
*こちらの記事で詳しく解説しています
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電気ドリルで穴をあける方法【手作業は斜めで切れなくて大変】
続きを見る
私が長年経験した結果、手作業の穴あけの難しさにはこんなことが考えられます。
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材料に押し付ける力が弱い
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手や腕がブレる(固定できない)
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ドリルの角度が材料に対してどうなっているか分からない
角度が分からない
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上記の要因の中でも「ドリルの角度が材料に対してどうなっているか分からない」と言う問題、、、これは感覚的な要素なのでなかなか対策が難しいと思います。
例えば「同僚や第三者にドリルの角度を見てもらう」や「自分でドリルを側面から覗き込んで角度を修正する」をすることで「真っすぐにあける」ことは可能かもしれません。
しかし、このやり方では「なんだか面倒で効率が悪い」、、、そんな気がします。
そこで、今回は「穴を真っすぐにあける」対策として、感覚ではなく測定器をした対策を紹介しようと思います。
おすすめのアイテムはエビスのED-45IP
今回紹介するアイテムは「エビス インパクトドライバー用 水平器 ED-45IP」です。
ED-45IPの外観
外観
上からの外観
この商品は、電気ドリルやコードレスドリルやインパクトのボディにはめ込んで、水平器によってドリルの「水平」「垂直」を判断できる商品です。
実は、このようなアイテムを自作して使用している人は見かけたことがあり、興味があったのです。
参考 取扱説明書
下記に、取扱説明書を引用します。
引用抜粋:エビス インパクトドライバー用 水平器 ED-45IP
かなり期待できそうですね。
穴あけ精度を比べてみる
それでは、実際に水平器と自分感覚の違いを比べてみましょう。
インパクトに装着
下記の写真で、角度の違いをご覧ください。
自分感覚と水平器
無意識の時の自分感覚
角度に細心の注意を払った時の自分感覚
水平器を使用した場合の角度
いかがでしょうか?
雲泥の差だと思いませんか?
これが、人間の感覚と水平器の違いなのです。
カバーなどの穴あけ程度でしたら、上記の写真のように「ななめ」で穴をあけても問題ないかもしれません。
しかし、「部品の取付け」となるとどうでしょうか?
いくら現合穴あけと言っても、寸法誤差が少なく真っすぐに穴をあけなければ「取り付けができない」かもしれません。
そう考えると、水平器の有効性は十分に感じられるし、普段から水平器を使用して「角度の感覚を体にすり込む」ことが出来れは、水平器が無くても真っすぐに穴あけができることでしょう。
装着例と注意点
さて、ここまでは「エビス インパクトドライバー用 水平器 ED-45IP」の有効性をお伝えしてきましたが、、、、少し残念な点があります。
残念な点
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装着できる電気ドリルやコードレスドリルやインパクトに制限がある
メーカーの違いや、古いタイプ(旧式)など、ボディの「外径」「形状」に違いがありすべてに対応していないのです。
装着時のフィット感
水平器の装着時のフィット感を、マキタのコードレスドリルとインパクトで比べてみました。
フィット感
コードレスインパクト
コードレスドリル
フィット感を比べるとこのような感じでした。
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コードレスインパクト・・・フィット感良好。
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コードレスドリル・・・お互いの形状が合っていない。クリップの口のかかりが安定しない。直ぐにズレる。
クリップ寸法
クリップ部分の寸法を測定しましたので、下記の画像を確認してください。
*クリップは樹脂製なので、柔軟性があります。測定寸法も「おおよそ」の値となります。
クリップ寸法
上記の寸法内であれば、装着が可能と思われます。
まとめ
今回は、コードレスドリルやインパクトで真っすぐに穴をあける方法について、エビスの水平器を紹介しました。
使用できるドリル、インパクトに制限はあるものの、真っすぐに穴をあけるためには有効なアイテムだと思います。もし、購入してみてフィット感に問題がある場合は、水平器を改造して自分用のアイテムにするのもいいかもしれません。参考にしてください。
参考
*手作業の穴あけに関する記事は他にもあります。ご覧ください。
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ドリルでステンレスに穴をあける【SUSの特徴と切削油が不要な理由】
続きを見る
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関連記事:【測定器/工具 /電動工具】
以上です。