ワイヤーロープのかしめ方法については下記の記事で紹介しています。
ワイヤーロープの表面には樹脂に覆われた被覆付きタイプがありますが、この被覆付きタイプは被覆を剥がしてかしめなければなりません。
今回の記事では、被覆の剥がし方について私のやり方をまとめておきます、参考にしてください。
被覆付きのワイヤーロープは被覆を剥がしてかしめる
被覆付きのワイヤーロープは被覆を剥がす
ワイヤーロープには種類があります。
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被覆なしのワイヤーロープ
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被覆付きのワイヤーロープ
被覆付きのワイヤーロープ
被覆付きの特徴
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耐摩耗性が高い
- 素線がささくれにくい
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被覆の材質はナイロン、塩ビ(PVC)など
被覆付きのワイヤーロープはナイロン、塩ビ(PCV)などの樹脂で覆われているので、耐摩耗性が高いです。
例えば、滑車などで摩擦する部分であったり、周囲のモノと干渉する場合、などに適していますし、ワイヤーにありがちな素線に手が刺さることが起きにくいです。
ワイヤーロープの構成
この被覆付きのワイヤーロープには注意ポイントがあります
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かしめる部分の被覆を剥がすこと
被覆がないワイヤーロープでは気にすることはありませんが、被覆付きの場合は剥がし忘れないようにしましょう。
被覆を剥がす理由は、被覆付きのままかしめると樹脂とワイヤーロープが剥離して抜ける、ことがある為です。別の言い方だと、重みが加わったときにズル剥けてしまう、ってことです。
ワイヤー抜けてしまうと事故、ケガ、につながるので大変危険なのです。
被覆の剥がし方
ワイヤーロープの被覆は簡単に剥がすことが出来ません。被覆はワイヤー表面にしっかり密着しているのです。
被覆の剥がし方は、ワイヤーメーカー、かしめ部品のメーカーのHPで調べたのですが見つかりませんでしたので、私のやり方を紹介します。参考にしてください。
被覆の剥がし方
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ライター、ガストーチで炙って溶かす
ガストーチで炙る
例えば、カッターやニッパーで被覆を剥がす方法もありますが、刃物で剥がすとワイヤーロープの表面を傷つけてしまったり、素線を切断してしまう、などのリスクがあるのでおすすめできません。というか、そもそも樹脂が完璧に密着しているのでカッター、ニッパーで剥がすのはかなり大変な作業になってしまいます。
と言うことで、私は炙って溶かして剥がしています。
ガストーチで溶かして剥がす
被覆を剥がす部分は「かしめる部分」だけです。
なので、まず初めにどこをかしめるのか?を仮組みしてマーキングしてはっきりさせておきます。
剥がす位置をマーキング
マーキングができたら、次はマーキングした位置を炙って被覆を剥がします。
ライター、ガストーチで炙るポイント
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控えめに加熱して皮膜を剥がす
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ワイヤーが赤色になるまで加熱しない、強度低下します
被覆は樹脂なので軽く炙るだけで溶けだします。溶けだしたらウエスでサッと拭き取る、または自然に燃えるので燃え尽きるまで待つ、をすれば被覆を剥がすことが出来ます。
樹脂の表面をよく観察しながら控えめに炙るのがコツで、ガッツリ炙ると、ワイヤーが高温(赤色)になってワイヤーの強度が低下してしまう可能性があるの要注意です。心配ならこの作業はやめておきましょう。
被覆を剥がす
被覆が剥がれたらかしめれば完了です。
被覆が余分に剥がれた部分や、ワイヤーロープの先端の端面が気になる場合は、かしめた後に上からビニールテープを強めに巻くと保護になるので良いです。
ポイントまとめ
それでは、ワイヤーロープの被覆の剥がし方について重要なポイントをまとめておきます。
ポイント
- ワイヤーロープの被覆は樹脂です
- かしめる時は被覆を剥がすこと
- 被覆は炙って剥がせますが炙りすぎると強度低下します
以上3つのポイントです。
参考
* ワイヤーロープのかしめの方法についてまとめています。
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ワイヤロープの構造とかしめ方法【ワイヤークリップとサーキュラースリーブとオーバルスリーブの使い方】
続きを見る
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関連記事:【締結要素】
以上です。