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マグネットスタンドにダイヤルゲージを取り付けて測定する場合、通常はマグネットスタンドを固定して使用しますが、もし、マグネットスタンドをスライドさせながら測定できれば、作業の自由度が大きく広がります。
と言うことで今回は、マグネットスタンドをスライドさせて使用するための治具を紹介します。
マグネットスタンドをスライド治具を使用して滑らせて測定する
定盤やベースフレームで測定したいとき
マグネットスタンドとは、標準形ダイヤルゲージやてこ式ダイヤルゲージを使用した測定を行う場合に使用する支持具です。
磁力をON/OFFできるマグネット部と、ダイヤルゲージを保持・位置調整するための支柱(アーム)で構成されており、鉄製部品などの磁性体に固定して使用します。
出典:カネテック カタログ マグネットベース、ハイロックベース
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マグネットスタンドは固定して使用する工具で、旋盤やフライス盤で加工部品の精度を測定する場合や、機械装置のLMガイドやボールねじなどの摺動部品の精度測定に使用されることが多いです。マグネットの磁力でしっかりと固定できるため、安定した状態で測定を行えるのがメリットがあります。
一方で、マグネットスタンドを固定せずに使用することができれば、作業の幅はさらに広がります。
たとえば、機械装置の部品を単体で精度測定したい場合や、機械装置のユニット単位の精度を確認したい場合に、定盤や機械装置のベース面を上を滑らせて測定ができれば効率的だと思うのです。
イメージとしては、ハイトゲージのようにベースを滑らせて、測定位置を連続的に移動させながら高さや平行度を測定する感じです。
マグネットスタンドの改善点
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定盤や機械装置のベース面を滑らせて測定ができれば効率的
こんな場面で有効です
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機械装置の部品を単体で精度測定したい場合
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機械装置のユニット単位の精度測定をする場合
この問題を解決するためには、マグネットスタンドをスライドさせて使用するための「スライド治具」を製作してみました。
参考
*マグネットスタンドとダイヤルゲージについては下記の記事で解説しています。
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マグネットベースの種類と特徴と大きさ【フレキシブルとミニのスタンド】
続きを見る
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ダイヤルゲージの規格精度と種類と使用例
続きを見る
スライド治具を使用する
マグネットスタンドを滑らせて使用するために、スライド治具をモデル化して製作してみました。
構成はシンプルで、6F材にPOM製の樹脂カラーを3個取り付けた構造になっています。
3DCADでモデル化

3DCADでモデル化したら、ミスミで材料を手配して製作します。
製作手順は以下の通りです
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ミスミでSS400のフリープレート(6F材)を購入
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自分で穴あけ&タップ加工をする
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ミスミで購入したPOM製樹脂カラーを取り付けて完成
スライド治具を製作してみた

実際に測定してみた
スライド治具の使用方法は簡単です。
スライド治具にマグネットスタンドを固定し、そのままスライドさせながら測定を行うだけです。
実際に測定してみた

実際にスライド治具を使って測定してみたところ、数値も安定性しており、繰り返し精度もあり、問題なく使用できました。
ただ、注意点もあります。
マグネットスタンドの支柱(アーム)を伸ばしすぎると、重心が前方に偏ってバランスが悪くなり、転倒したり測定値が不安定になります。
その為、使用時は、支柱(アーム)を必要以上に伸ばさずに、重心を意識して使用することが大切です。
もし、支柱(アーム)を伸ばして使用したい場合は、スライド治具の大きさと重量を増やして重心が前方に偏らないように改善する必要がありそうです。
ポイントまとめ
それでは、マグネットスタンドのスライド治具について重要なポイントをまとめておきます。
ポイント
- マグネットスタンドを定盤や機械装置のベース面をスライドさせて測定ができれば効率的です
- スライド治具をSS400の6F材とPOM製の樹脂カラーで製作することができます
- スライド治具を使用した測定をする場合、支柱(アーム)を伸ばしすぎると、転倒したり測定値が不安定になります
以上3つのポイントです。
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関連記事:【精度測定/精度調整】
以上です。
