今回は「クリーン継手の特徴と注意点」についての記事です。
クリーン継手とは、その名の通りクリーンな継手なのでクリーンルームに使用される特殊な継手です。そのため、一般的なエアー継手と違い「特徴」や「注意点」が特有です。
そこで今回の記事では、クリーン継手の特徴と注意点についてまとめておこうと思います。
記事の目次
クリーン継手の特徴と注意点
クリーン継手とは
クリーン継手とは、クリーン環境で使用する事を目的としたホースやチューブの継ぎ手です。
出典:SMC クリーンワンタッチ管継手 カタログ
製造メーカー
クリーン継手の製造メーカーにはSMCとNITTAがあります。
- NITTA・・・「ケミフィット」シリーズ
-
SMC・・・「クリーンワンタッチ管継手」シリーズ
特徴
クリーン継手の特徴は以下の通りです。
*特徴
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耐熱性
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無発塵
- 耐薬品性
- 吸湿性がない
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環境汚染がない
- 樹脂の中では強度が強い
- 材質はポリプロピレン(PP)
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空気/水/ミスト/薬液に使用
このなかでも「耐薬品性」と「無発塵」は、クリーン継手の最大特徴です。
注意点
クリーン継手には特有の注意点があります。
注意点
-
梱包・・・開封方法
-
ねじ・・・締付けの方法
この2点の注意点に関しては、次項から詳しく解説していきます。
クリーン継手の注意点
梱包
クリーン継手は、その性質上クリーンルーム製造され2重梱包で出荷されているので注意が必要です。
クリーン継手の梱包
このクリーン継手を、例えばクリーンルーム以外で開梱して組立てたらどうでしょうか?納入先(客先)のクリーンレベルにもよりますが、そのままでは使用できなくなる可能性があります。
こんなことが起きてしまいます
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クリーン継手にチリ/ホコリや油分などが付着するとクリーンルームで使用できなくなる
注意することはコレ
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クリーンルームで開梱しクリーンルームで組立することが望ましい
クリーンルームで使用しないのなら気にする必要はありませんが、特殊な継手だけにどのような目的でどのような環境に納入するのか?を考えて不用意な扱いをしないようにしましょう。
参考
*クリーンルームについてはこちらで解説しています
-
クリーンルームとは【クラスの規格とクリーン服の種類】
続きを見る
-
クリーンルームの設備は異物の発生と飛散を対策する【基本は清掃】
続きを見る
ねじ
クリーン継手には「ねじ」の部分に種類があります。
ねじの種類
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PPタイプ・・・ねじに強度はないがクリーン性能が高い
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ステンレス/黄銅のタイプ・・・ねじの強度があるので負荷がかかる部分や可動部に使用
この内、PPタイプのねじは金属ねじと比べて強度が低いので注意が必要です。
PPタイプのねじの注意すること
- ねじ込み過ぎると「折れる」「ねじ山が損傷」「スパナを掛ける部分がなめる」などのトラブルが起きる
-
手加減をして適切な締め付けをおこなうこと
金属のねじのような感覚で締めこむと、継手を破損させてしまうことがありますので、取り付ける時には気を付けましょう。
クリーン継手の特徴と注意点のポイントまとめ
それでは、クリーン継手の特徴と注意点について重要なポイントをまとめておきます。
ポイント
- クリーン継手とは、クリーン環境で使用する事を目的としたホースやチューブの継ぎ手
- 最大の特徴は「耐薬品性」と「無発塵」
- クリーンルームで開梱しクリーンルームで組立することが望ましい
- ねじ込みすぎないように、手加減して取り付ける
以上4つのポイントが大切です。
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関連記事:【空気圧/油圧】
以上です。