今回は「ファイバセンサのケーブルとアンプの接続」についての記事です。
ファイバセンサは組立作業で損傷させやすく、取り付けの注意点を守らないと光量が足りなかったり、反応しなかったりとトラブルが起きることがあります。
そこで今回の記事では、ファイバセンサの取り扱いについて注意点を踏まえて接続の方法を紹介しようと思います。
ファイバセンサのケーブルとアンプの接続
ファイバセンサについてはこちらの記事「ファイバセンサのケーブルの欠点と損傷/チューブで保護」でも解説していますが、今回は補足としてファイバセンサのケーブルをアンプに接続する注意点をまとめておきます。
*ファイバセンサはキーエンスのFSシリーズを例に解説しますが、オムロンのファイバセンサも概要/注意事項は共通です。
ファイバセンサのケーブルをアンプに接続する注意点は下記の4点です。
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ケーブルの切断
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単芯/複芯の見分け
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投光受光
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ケーブルの差込み量
この注意点に気を付けて作業をおこなわないと、センサの光量が少なくなりアンプの値が低くなります。
光量が少なくなると検出が不安定になり役目を果たせませんので注意しましょう。
それでは、4つの注意点について解説していきます。
ケーブルの切断
ファイバセンサのケーブルは配線時に長すぎる場合はカット(切断)して使用しますが、このカット作業の注意点は「専用のカッターを使用する」です。
ファイバセンサのケーブルとは光ファイバケーブルですが、このケーブルは切断面の「潰れ」「凹凸」によって適切に光を伝送できず光量が落ちてしまいます。
ですから、ニッパーで切断するのではなく「付属の専用カッター」で綺麗にカットしなければなりません。
カッター
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このカッターには注意書きがあり、「各穴一回のみ使用ください」とあります。つまり、一度使用した穴(カッターの刃)でもう一度切断してはダメです。それほど切断面が重要だと言うことですね。
単芯/複芯の見分け
ファイバセンサのケーブルの内部構造には種類があります。それは光ファイバの配列、組合せが「透過型」「反射形」「同軸反射形」のセンサの種類によって違うためです。
この中でも「同軸反射形」のセンサのケーブルは「単芯」と「複芯」の2本で「単芯は投光用」「複芯は受光用」と決まっていますので必ず見分ける必要があります。ケーブルに目印のテープが貼ってあり、どちらが単芯なのか?複芯なのか?見分ける事もできますが、やはりケーブルの断面で目視確認もしておきたいところです。
ケーブルの断面
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これは透過型のケーブル断面です。投光側と受光側の区別はありません。
ケーブルの断面で種類を目視確認する場合は、ケーブルの断面が非常に小さいので見間違える場合もあります。見にくい場合はルーペなどで拡大して確認する事をお勧めします。
投光受光
ファイバセンサの投光受光はアンプの差し込みで決定します。アンプ本体のケーブル差込み部分に「投光」「受光」が判別できるような目印がありますので確認しましょう。
*キーエンスのFS-Nシリーズを例にしています。
投光受光の見分け方
*クリック拡大
前述の「同軸反射形」のケーブルの場合は特にこの接続を間違えないように注意してください。
ケーブルの差込み量
ケーブルをアンプに差込む時には差込み量に注意が必要です。特に差込み量が少ないと光が漏れて光量が落ちますので注意が必要です。
*キーエンスのFS-Nシリーズを例にしています。
投光受光の見分け方
*クリック拡大
アタッチメントにケーブルを挿入
アンプにアタッチメントを接続しロックする
取付け注意点のポイントまとめ
それでは、ファイバセンサケーブルとアンプの取付け注意点について重要なポイントをまとめておきます。
ポイント
- ケーブルの切断は専用のカッターを使用する
- ケーブルは内部構造に種類があるので注意
- アンプの差込みには投光と受光がある
- ケーブルは奥まで差し込む
以上4つのポイントが大切です。
まとめ
今回はファイバセンサのケーブルとアンプの接続についてまとめました。調整段階で「ファイバセンサの光量が少ない」なんてことが起きたら、今回紹介した注意点を確認してみてください。大抵の場合は光軸ではなく施工不良で光量が出ないことが多いので、やり直すと改善すると思います。参考にしてください。
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以上です。