この記事はAIで音声配信しています。
オートレベルは高低差を測定する測定器ですが、機械装置の組立に大変重宝します。
今回の記事では、オートレベルを用いてユニット同士の高低差を数値化する方法を取り上げ、実務で再現性の高い測定技術を紹介します。
記事の目次
オートレベルで機械装置ユニットの高低差を数値化する方法
機内のユニットの位置関係
機械装置の機内には、無数のユニットや部品がレイアウトされています。
ユニットや部品は、図面で指定された位置に、必要な精度で取付けなければなりませんが、見落としガチなのが、 ユニット同士の「位置関係の寸法と測定」 です。
ユニットの位置は「位置決めピンで決まってしまう」「ユニット同士の寸法が広いので正確に測定できない」「ユニット単位で正確に組立てていれば問題ない設計になっている」などの理由で、測定しない事が多いかもしれません。
とは言え、寸法が合っているのか?を確認しなければ正確に組立が出来ている保証ができませんし、何らかの理由でユニット同士の位置関係が大きくズレている可能性がない訳ではありません。
ユニット同士の位置が悪いと起きる問題
-
動作すると隣のユニットと干渉する
-
ユニット間のワークの受渡しができない(調整限界)
このようなことを考えると、ユニット同士の寸法と測定は行った方が良いでしょう。

ユニット同士の位置関係の測定
-
高さ方向の位置関係
-
水平方向の位置関係
ユニット同士の位置関係には、高さ方向の位置関係と水平方向の位置関係がありますが、今回の記事では「高さ方向の位置関係」について掘り下げます。
高さ方向の位置関係を測定する場合、ぱっと思いつくのは「メジャー・曲尺・レーザー墨出し器」などですが、ざっくりした測定値しか得られないのが欠点です。
そこでおすすめな方法が、高精度に広範囲で測定ができる「オートレベル」を使用した方法です。
ユニットの高さ方向の位置関係を測定する方法
-
高低差を測定する「オートレベル」を使用する
ということで、次項からオートレベルを使用したユニット同士の高さ方向の位置関係を測定する方法を、紹介していきます。
参考
*オートレベルで機械装置のベースフレームのレベルと水平を調整する方法
-
-
機械装置のベースフレームのレベルと水平の調整方法【組立て前段階の調整作業】
続きを見る
オートレベルでユニット単体の測定をする方法
まずはおさらいとして、機械装置のベースフレームにユニットのレベル出し・水平出しをする方法を再確認しておきます。
オートレベルでユニット単体の測定をする方法
-
ベースフレームにユニットを配置してボルト固定する
-
基準点(例:ベースフレーム上面)からユニットまでの高さ寸法を図面で確認する
-
オートレベルで基準点の高さを測定する
-
同じくオートレベルでユニットの高さを測定する
-
測定値を差引して基準点からユニットまでの高さ寸法を計算する
-
図面からの高さ寸法と、実測値の高さ寸法が一致するように、ユニットを微調整する
-
ユニットの測定箇所(例:四隅の4か所)の測定値が図面と一致すれば作業完了
下記は作業イメージです。
オートレベルでユニットの高さ寸法を測定する方法
オートレベルから見える目盛り

基準点の高さを測定

ユニットの高さを測定する

高さの位置関係を算出する

この方法は、オートレベルを使用したユニット設置の基本作業となりますが、この方法を応用することで、ユニット同士の高さ方向の位置関係を高精度に測定することが可能となります。
オートレベルでユニット同士の位置関係を数値化する
オートレベルを使用して、ユニット同士の高さ方向の位置関係を測定する手順は下記の通りです。
- ユニット同士の高さ寸法を図面で確認する
-
ユニットAの高さを測定する
-
ユニットBの高さを測定する
- ユニットCの高さを測定する
-
ユニットA、ユニットB、ユニットCの測定値から高さ方向の寸法を算出する
- 図面寸法と実測寸法をくらべて「どのようにするか?」判断する
下記は作業イメージです。
ユニット同士の高さ方向の位置関係を測定する方法
各ユニットの高さを測定する

各ユニットの高さを測定する

ユニットの高さの位置関係を算出する

上記の作業イメージのように、機内のユニット同士の位置関係は、オートレベルを使うことで簡単に数値化できます。
そもそもですが、オートレベルのメリットは、広範囲の高低差を、高精度かつスピーディーに測れることです。そのため、機械装置内部のユニットの高さ測定に限らず、工場全体に配置された装置同士の位置関係を把握するなど、より広いスケールでも活用できます。使いこなせば、さまざまな測定シーンに対応できる非常に汎用性の高い測定器です。
また、手軽に使えるレーザー墨出し器も便利ですが、測定器本体の精度や読取り誤差の少なさといった点では、やはりオートレベルに軍配が上がります。正確な数値が求められる場面では、オートレベルでの測定が最適となります。
ぜひ、現場で積極的に使い倒してみてください。
参考
*オートレベルとはなにか?
-
-
レーザー墨出し器とは【メーカーによる精度差と種類】
続きを見る
*レーザー墨出し器とはなにか?
-
-
オートレベルとは【精度と故障事例と設置方法】
続きを見る
ポイントまとめ
それでは、オートレベルで機械装置のユニット高低差を数値化する方法について重要なポイントをまとめておきます。
ポイント
- オートレベルは広範囲の高低差を高精度に数値化できる測定器です
- オートレベルは、機械装置のユニット同士の高さ方向の位置関係を測定するときにおすすめ
- 測定した数値を計算することで、ユニット間の寸法を正確に把握することができる
以上3つのポイントです。
*おすすめのオートレベルは、ソーキのB20(品番)です。高価ですが精度は間違いありません。
*おすすめの三脚はペンタクッスのエレベーター式です。
関連記事:【精度測定/精度調整】
以上です。