解説の前提
本講座では装置の制御はPLCを前提として解説いたします。ロボットが装置を制御するパターンは想定していません。それは、圧倒的にPLC制御の装置が多い為です。PLC制御の装置にロボットが搭載されているとお考え下さい。
プログラムの起動の考え方
まず初めに、ロボットプログラムを作るうえでプログラムの指示命令の関係をどのようにするのか考えなければいけません。PLC制御の装置ですから、PLCが上位になりますので下記のようなイメージになります。
イメージ1
イメージ2
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- PLCがロボットの各動作プログラムを直接起動している
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- PLCはロボットのメインプログラムのみ起動させ、あとはロボットの判断で各動作プログラムを起動させる
さてどちらが良いでしょうか?どちらでも、実用可能ではありますが、、、。
あるべき姿
私は、迷わずイメージ2のパターンを選択します。なぜか?
- PLC判断でロボットのプログラムを起動させると、”ロボットの状態の把握”に抜けが生じてバグの発生率が高くなる。
- 動作するロボットが自分の状態を自分で把握し判断する方が、”状態の把握”に抜けが生じない為、制御しやすい。
ロボットは操り人形ではありません。自分で判断し動作するようなプログラムにするべきだと思います。
信号のコミュニケーション
信号のコミュニケーションもやり方は様々です。
ロボットが”動作する”判断をする時に、PLCとロボットどちらで判断したらよいでしょうか?
イメージ1(*補足 ロボットコントローラとはロボットを制御するものです)
イメージ2
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- PLCが状況判断しロボットコントローラへ動作許可信号を出力する。ロボットのプログラムで”許可信号がONならば動作する”となる。
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- ロボットコントローラへPLCが信号を垂れ流し(加工されていない信号)でロボットがその信号を元に状況判断する。
例えば、このような2つのやり方があります。ですが、この場合はどちらが良いと言う事はありません。状況により他の方法も含め考えます。
ここで大事なことは、”PLCでもロボットでもどちらでも状況判断が出来る”また、”どちらでやっても良い”と言う事です。
今回はここまで。
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以上です。