【シール要素】

代表的なガスケットの種類と用途/フランジとユニオンには必ず入れる

2021年3月15日

 

今回は「代表的なガスケットの種類と用途/フランジとユニオンには必ず入れる」についての記事です

ガスケットは密封するものには必ず必要となるシール材ですが、その種類や用途は様々です。

先日のことですが、現場での配管の漏れの修理作業をおこなったのですが、その時にふと思ったのです。実は、今まで何気なくガスケットを使用しているが、詳しい材質や特徴などよく分かっていない、、、と。

そこで今回は、私の今までの経験と「ニチアス株式会社(カタログ)」を参考文献としてガスケットについてまとめておこうと思います。

 

フランジとユニオンで必要になるガスケット

配管の接続には継手が欠かせませんが、その継手にはフランジとユニオンがあります。フランジとユニオンはどちらもパイプ同士の端に取付けて、ガスケットと呼ばれるシール材を挟み込み接続とシールをする継手です。

 

フランジとは

フランジとは、配管の継手のことで、円形で円周上に穴が合いあたものです。フランジとフランジの間にガスケットを挟み込み、ボルトナットで固定して配管を接続します。

 

フランジ

 

ユニオンとは

ユニオンとは、配管の継手のことで、ねじ側とナット側の分割式の継手です。ねじ側はガスケットのはめ込み側で、ナット側を突き合わせてナットを締めて接続します。

*ユニオンついてはこちらの記事で解説しています。 ⇒ 「ユニオンの漏れの原因と対策/シールテープとパッキンの裏技」

 

ユニオン

 

ガスケットの種類と用途

フランジやユニオンの接続にはガスケットが欠かせませんが、ガスケットの種類は多くあり、選定には用途を把握する必要があります。*ガスケットとは固定用の密封シールのことです。

 

ガスケットは大きく分けて3つに分類されます。

  • 非金属ガスケット・・・繊維素材、樹脂、ゴムなど
  • セミメタリックガスケット・・・非金属と金属を組合わせたもの
  • 金属ガスケット・・・金属のみのガスケット

 

どのようなガスケットを選定するかは、下記の3つの条件で決定します。

  • 圧力
  • 温度
  • 気体/液体の種類

 

特に、気体/液体の種類の選定は重要で、適合していないガスケットを使用すると「割れる」「溶ける」「変形」などが起きて漏れの原因となるので、選定には流体の区分で絞り込むと良いと思います。

流体の区分は下記のようになります。

  • 水系流体
  • 油系流体
  • 腐食性流体
  • ガス系流体
  • 低温流体

 

このような選定をカタログで調べるのは非常に手間ですが、ニチアスさんはHPではガスケットの選定が容易にできるのでお勧めです。また、スマートフォン・タブレットアプリ版「ガスケットNAVI™」もあるので現場で選定するときにも助かります。

*ガスケットの選定はこちら(アプリのDLもこちら) ⇒ 「ニチアスガスケットNAVI」

 

代表格のガスケット紹介

ガスケットには多くの種類がありますが、その中でも使用頻度の高い代表格のガスケットを紹介しておこうと思います。*私自身が多く使用するガスケットでもあります。

 

紹介するガスケット

  • ゴムガスケット
  • ジョイントガスケット
  • フッ素樹脂ガスケット
  • 膨張黒煙ガスケット
  • 渦巻き型ガスケット

 

以上5種類の紹介です。

 

ゴムガスケット

ゴムガスケットとは、弾性がある低圧用の非金属ガスケットで、弾性があるので塩ビ配管などの樹脂系配管のようにねじを強く締め付けることができない配管に向いています。

ゴムの材質はニトリルゴム(NBR)やエチレンプロピレンゴム(EPDM)、フッ素ゴム(FKM)、シリコンゴム(VMQ)などがあり、汎用性の高いエチレンプロピレンゴム(EPDM)を使用することが多いと思います。

 

ゴムガスケット

 

ゴムの種類による違いは、下記の資料が参考になります。

 

出典:ニチアス技術情報 EPDMゴムガスケット

 

ゴムガスケットのポイント

  • 強酸などの高い薬品性が必要な場合には、エチレンプロピレンゴム(EPDM)をPTFEの被膜で被っている「PTFE被膜ガスケット」が有効です。

PTFE被膜ガスケット

 

ジョイントガスケット

ジョイントガスケットとは、アラミド繊維や無機繊維とゴムや充填剤などを混ぜてあるノンアスベストの汎用性の高い非金属ガスケットです。

 

ジョイントガスケット

 

*おおよその特徴をまとめておきます。厳密には種類によって違いがあります。

  • 目安の使用温度・・・-50~100度
  • 色・・・青色と茶色が多い。黒色もある。
  • 使用用途・・・蒸気、水、空気など汎用性が高いガスケット
  • 注意・・・使用温度が低いので、汎用性が高いが温度には注意が必要
  • 注意・・・繊維質なので、繊維の隙間から気体が微量に漏れるため、危険性があるガスには使用できない
  • 補足・・・一度使用するとフランジ面に引っ付くので、除去する手間がある

 

フッ素樹脂ガスケット

フッ素樹脂ガスケットとは、薬品や薬液に強いガスケットでPTFEやテフロンとも呼ばれる非金属ガスケットです。

 

フッ素樹脂ガスケット

 

*おおよその特徴をまとめておきます。厳密には種類によって違いがあります。

  • 目安の使用温度・・・200度以下
  • 色・・・白色
  • 使用用途・・・薬品や薬液などの酸系溶液、アルカリ系溶液、蒸気、水、油圧、空圧など
  • 注意・・・柔らかいので締付けすぎると圧縮破壊してしまう。
  • 補足・・・表面はツルツルしているので、フランジに引っ付くことがなく除去の手間がない
  • 補足・・・耐アルカリ性が高いポリプロピレン(PP)配管に使用されていることが多い

 

膨張黒鉛ガスケット(グラシール)

膨張黒鉛ガスケットとは、膨張黒鉛と呼ばれる「低温」「耐蒸気性」「耐熱性」「密着性」「耐薬品性」などの特徴がある素材の非金属ガスケットです。

 

黒鉛ガスケット

 

*おおよその特徴をまとめておきます。厳密には種類によって違いがあります。

  • 目安の使用温度・・・-240~400度
  • 色・・・黒色
  • 用途・・・蒸気、水、酸系溶液、アルカリ系溶液、空気など
  • 注意・・・柔らかいので傷がつきやすく、傷がついたガスケットは漏れる
  • 補足・・・密着性が良いので一度使用するとフランジ面に引っ付く。除去する手間がある

 

うず巻き形ガスケット(ボルテックスガスケット)

うず巻き形ガスケットとは、「耐高温性」「耐高圧性」「耐薬品性」があるセミメタリックガスケットです。

ガスケットの構造は、フープと呼ばれる金属とフィラーと呼ばれるシール材をうず巻き状に巻き込んであり、内輪や外輪を金属で被っています。フィラー(シール材)には、膨張黒鉛、無機繊維、PTFEなど用途に応じでシール材に種類があります。

 

うず巻き形ガスケット

 

*おおよその特徴をまとめておきます。厳密には種類によって違いがあります。

  • 目安の使用温度・・・-240~450度
  • 用途・・・高温、低温、高圧などの環境や蒸気に向いている
  • 注意点・・・厚めのガスケットで、一度使用すると潰れるので再使用できない
  • 補足・・・フランジに引っ付かないので、除去が簡単

 

ガスケットの材質と用途 まとめ

それでは、ガスケットの材質と用途についてポイントをまとめておきます。

 

ポイントは下記の2点です。

  • ガスケットの選定は圧力/温度/気体と液体の種類で決める
  • ガスケットの材質や特徴は数多くあるので、疑問を感じたら必ずカタログで確認する

 

様々な種類のガスケットがありますので、上記の2つのポイントは覚えておきましょう。

 

補足 ガスケットペースト

ガスケットペーストとは、ガスケットの表面に塗るペースト状のもので、密着性を向上させてシール性を高めたりガスケットの引っ付きを防止する用途で使用します。ガスケットペーストは「液体ガスケット」「液状ガスケット」と呼ばれる製品とは違い、あくまでもガスケットを補助する製品です。

基本的には使用することは無いと思いますが、「ガスケットの選定は間違いないが漏れが止まらない」「メンテナンスでバラスことがある」などの理由で使用することがあります。

 

出典: ニチアス ガスケット カタログ

 

*ガスケットペーストは塗布する量に注意が必要です。

  • ペーストはガスケットに薄く均一に塗る。
  • 塗布量が多いと、締付けた時にガスケットが圧縮破壊することがある。

ガスケットの補助として使用するものなので、必要以上に塗布しないように注意しましょう。

 

まとめ

今回は、ガスケットについて基本情報をまとめておきました。プラントや化学工場などの特殊環境ではガスケットの使い分けは非常に重要です。施工段階での選定はもちろんですが、現場で漏れることが多い状況などでも、再度ガスケットの種類を見直して選定すると良いかもしれん。参考になればと思います。

 

*ガスケットをシートから切り抜く作業にはパッキンポンチがおすすめ

 

*ガスケットペーストの購入はこちらから

 

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以上です

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