【回転運動の要素】

軸受のベアリングの精度/寸法精度と回転精度による等級

2021年3月17日

 

今回は「軸受のベアリングの精度/寸法精度と回転精度による等級」についての記事です。

私は以前から気になっていたことがありました。それは、軸受のなかでもベアリングについては形状や大きさが同じでも価格や納期に違いがあることです。

調べてみますと、ベアリングは公差の許容差で等級分けして区別していると言うことでした。

そこで、今回はベアリングの等級についてまとめておこうと思います。

 

軸受のベアリングの精度

ベアリングの精度と等級

ベアリングは、大きさや形状が同じならば「何でも同じ」と思うかもしれません。

しかし調べてみますと、ベアリングは精度によって等級で区別されていて、使用する場所(要求される精度)によって等級の使い分けがされています。

 

出典:Koyo 転がり軸受 総合カタログ

 

このように、要求精度によって等級の使い分けがされているようです。

 

ベアリングの等級

ベアリングの等級は、JIS規格の公差の許容差(精度の厳しさ)で区別されています。

 

精度が低い順に並べますと

(普通精度)0級 ⇒ 6級 ⇒ 5級 ⇒ 4級 ⇒ 2級(高精度)

このような順番になり、2級が一番精度が高い等級となります。

 

0級の軸受は低い等級となりますが、ここで間違えてはいけないのが一般的な使用は0級で問題なく、流通しているベアリングの殆どが0級と言うことです。

つまり、0級は精度が悪いワケではのではないので勘違いしないようにしましょう。

 

出典:Koyo 転がり軸受 総合カタログ

*上記の資料にあるように、等級(精度の区分)は国別の規格によって呼び方に違いがあります。

 

ベアリングの許容差とは

ベアリングの等級は、精度の許容差(設計寸法に対して実際の寸法の許される範囲)によって区別されますが、その精度とは具体的には下記の2点です。

  • 寸法精度・・・軸受部品の寸法や形状の許容差
  • 回転精度・・・回転させたときの振れの許容差

 

*寸法精度

  • 軸受内径、外径、幅、組立幅の寸法差
  • 幅不同の許容差
  • ころ内接円径及び外接円径の許容差
  • 面取り寸法、テーパー穴の許容差

*不同とは:異なっていること、同じでないこと

出典:Koyo 転がり軸受 総合カタログ 表 7-2 寸法・振れの測定方法(参考)

 

*回転精度

  • 内輪、外輪のラジアル振れ
  • 内輪、外輪のアキシアル振れ
  • 内径面、外径面の倒れ

出典:Koyo 転がり軸受 総合カタログ 表 7-2 寸法・振れの測定方法(参考)

 

ベアリングの呼び番号と等級

ベアリングの呼び番号(品番)は、軸受の種類、内径外径の大きさ、シール方式、等級などの情報によって決められています。

呼び番号のなかでも、等級の記号は呼び番号の末尾の記号となり、記号がない場合や特に指示しない場合は0級のベアリングとなります。

 

等級の表示はPの後に続く番号が等級番号となります。P記号がない軸受は0級となります。

  • 0級=P0
  • 6級=P6
  • 5級=P5
  • 4級=P4
  • 2級=P2

出典:Koyo 転がり軸受 総合カタログ 6-3呼び番号

 

ベアリングの精度と等級 まとめ

それでは、ベアリングの精度と等級についてポイントをまとめておきます。

 

ポイント

  • 一般的な使用は0級で問題ない
  • 等級は寸法精度と回転精度で区別されている
  • ベアリングの呼び番号の末尾が等級の記号で、記載がなければ0級

 

以上3つのポイントです。

 

補足 ベアリングの種類

軸受とは、荷重を受けつつ回転や往復する軸(シャフト)を支持する部品で、「転がり軸受」と「滑り軸受」の種類があります。

  • 転がり軸受・・・ベアリングと呼ばれる「ころ」が内蔵された回転運動に適した軸受
  • 滑り軸受・・・一般的にブッシュと呼ばれる、面で軸を支持する高荷重に適した軸受

この中でも、今回はベアリングの精度について話を進めます。

 

いろいろなベアリング

深溝玉軸受

円すいこ軸受

スラストベアリング

 

このように様々な形状や種類がありますが、すべてベアリングの分類となります。

 

まとめ

今回はベアリングの等級についてまとめてみました。

私がよく耳にするトラブル事例に、「ネットで買った安いベアリング」を使用したら早々に振れや破損したと言うことがあります。そのようなベアリングは0級も満たしていない可能性すらあります。トラブルが起きないように、ベアリングには等級による精度の区別があると言うことと、大きさや形状が同じならば安い方が良いと考えるのではなく、メーカー品の適正な精度のベアリングを使用するようにしましょう。

 

*ベアリングの購入はこちらから

 

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以上です。

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