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機械装置の芯(センターライン)は、組立作業だけでなく据付作業に必要な基準です。
今回の記事では、レーザー墨出し器を使った装置芯の具体的なケガき方を解説します。
レーザー墨出し器で装置芯を正確にケガく方法
機械装置の芯の重要性
機械装置の組立作業、据付作業において、機械装置の芯(センターライン)は非常に重要な基準となります。
機械装置の芯の重要性
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部品やユニットを正確に組み付ける際の基準線となる
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据付作業で、据付芯に対し装置本体を正確に合わせる目印となる

とは言え、近年の組立作業においては、装置芯(センターライン)は必ずしも必要ではない事が当たり前になっています。
組立作業で装置芯を必要としない理由
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部品の精度が高いため、精度調整の必要がなくなった
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位置決め機構(ノックピン・基準面)によって組立てするため、精度調整するを必要がなくなった
特にFA(ファクトリーオートメーション)装置では、この傾向が顕著で、成り行きで組み上げたとしても、動作に問題ない範囲で完成するようになっています。
でも、やっぱり装置芯が必要な場面はあります
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部品の精度が低くて、位置決め機構がない機械装置の組立
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既存の機械装置を改造する場合に、装置芯が分からないと追加工・精度出しができない
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据付作業において、据付芯に合わせて機械装置を設置する作業
上記の中でも、据付作業においては、装置芯は必ず必要と言えます。
据付作業では、床面(FL)に墨打ちされた据付芯と、機械装置の装置芯を正確に一致させた上で、レベル調整(水平出し)を行う必要があります。
この作業を迅速かつ正確に進めるためには、装置芯が一目瞭然に機械装置本体に表示されていることが不可欠です。
参考
おすすめのレーザー墨出し器
機械装置に、装置芯をケガく方法は、作業者それぞれのやり方があると思いますが、今回はレーザー墨出し器を使用した方法を紹介します。
装置芯をケガくために使用する機器
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レーザー墨出し器
レーザー墨出し器には様々な種類がありますが、私がおすすめするタイプはコレです
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ジンバルタイプ
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追尾機能あり
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スマホ対応
話しが長くなるので、細かい理由は割愛しますが、過去に10台(KDS、タジマ、VOICE、テクの販売など)、価格で言うと5万円から30万円までのレーザー墨出し器を使用してきた結果、行きついた答えです。
具体的な機種を紹介すると、私が使用しているのは、マキタのレーザー墨出し器「SK314GDZ」です。サイズが大きいですが、それ以外は満足しています。
出典:マキタ カタログ レーザー墨出し器
2025年の段階では、自動追尾あり、スマホ対応、のレーザー墨出し器は下記の2種類がラインナップされています。私が使用しているのは、左側のSK314GDZです。
*精度 ±1mm(10m) *鉛直精度 ±0.01°(90°)
マキタのレーザー墨出し器「SK314GDZ」

機械装置に芯をケガく作業において、レーザー墨出し器の位置合わせが非常に手間な作業なのですが、自動追尾あり、スマホ対応、であれば作業効率が格段に向上します。さらに付け加えると、レーザー墨出し器の本体を微調整しながらスライドさせられる「特殊治具」を使用すると完ぺきです。この特殊治具は、私は自作して使用していますが、気になる人はお問合せから連絡ください。
機械装置の芯をケガく手順
では、レーザー墨出し器を使用して、装置芯をケガく手順を紹介します。
機械装置の芯をケガく手順
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機械装置の機内に、芯の基準点を2点マーキングする
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レーザー墨出し器の鉛直ラインを、2点のマーキングに一致させる
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鉛直ラインが示す位置に、油性マジックで「ポイントマーキング」する
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ポイントマーキング同士を直尺・曲尺とマジックを使用して一直線のラインをケガく
*補足、これは機械装置のレベル調整が完了している前提の手順となります。
機械装置の機内に、芯の基準点を2点マーキングする
まず初めに行うことは、「機械装置の機内に、芯の基準点を2点マーキングする」ことです。
詳しい方法は下記の記事で紹介していますが、簡単にまとめると「ベースフレームのなるべく両端に近い位置で、フレームの端面や穴などを基準に寸法を測り、装置芯の位置に印をつける」作業です。 もちろん、必ず図面で寸法を確認し、正確な位置にマーキングを行ってください。
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機械装置ベースフレームの芯をケガく方法【センターラインは組立と据付の基準】
続きを見る
機械装置の機内に、芯の基準点を2点マーキングする

レーザー墨出し器の鉛直ラインを、2点のマーキングに一致させる
基準点のマーキングが終わったら、次は「レーザー墨出し器の鉛直ラインを、2点のマーキングに一致させる」作業です。実は、この工程が一番時間がかかり、面倒な作業となります。
なぜなら、レーザー墨出し器の発光部と、マーキングした2点の「計3か所」を一直線上に並べる必要があるからです。 当然、機械装置の位置は動かせないため、レーザー墨出し器の位置を少しずつずらして調整するしかありません。これが非常に手間のかかる理由です。
と、ここで注意点のお知らせです。
ジンバルタイプのレーザー墨出し器を移動させる際は、必ず電源をOFF(ロック状態)にしてください。電源ONのまま持ち運ぶと、内部の振り子機構が内部でガンガンと衝突して、精度が狂う原因になります。意外と知らない人が多いため、注意が必要です。
鉛直ラインとマーキングを合わせる


鉛直ラインが示す位置に、油性マジックで「ポイントマーキング」する
レーザー墨出し器の位置が決定したら、鉛直ラインが示している部分を、マジックの「細」などでマーキングします。
重要な点として、平面(ベース面)だけでなく、据付作業で必ず必要となる垂直面(縦のライン)にもマーキングをすることです。
また、マーキングの位置は、直尺・曲尺で一直線のラインをケガくことを考慮すると、300mm~600mm程度のピッチがおすすめです。
鉛直ラインが示す位置にポイントマーキングする

ポイントマーキング同士を直尺・曲尺とマジックを使用して一直線のラインをケガく
これが最後の作業です。
直尺または曲尺を使用し、マーキングしたポイント同士を正確に合わせて、マジックの「細」で一直線にケガいてください。
この一直線が装置芯となります。
装置芯をケガく

機械装置の据付
据付けるときは、こんな感じになります。

以上が、レーザー墨出し器を使用した、装置芯をケガく方法となります。
ポイントまとめ
それでは、レーザー墨出し器で装置芯を正確にケガく方法について重要なポイントをまとめておきます。
ポイント
- おすすめのレーザー墨出し器は「ジンバルタイプ」「追尾機能あり」「スマホ対応」のマキタ「SK314GDZ」です
- 装置芯は組立作業だけでなく、据付では必ず必要なので、装置に表示しておかなければならない
- 装置芯をケガく方法は、機内の2点の芯のマーキングにレーザー墨出し器の鉛直ラインを合わせて、マーキングすればOKです。
以上3つのポイントです。
*おすすめのレーザー墨出し器は、マキタの SK314GDZです。
参考
*据付では装置芯が必要なんですよね。下記の記事で解説しています。
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【装置を据付ける】装置を迅速かつ正確に据付ける方法【機械装置の組立の基本】
続きを見る
関連記事:【精度測定/精度調整】
以上です。
