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コードレスドリルで止まり穴を加工する方法
現場での穴あけ加工
機械装置の組立や、エンドユーザーの工場での保全・改造作業では、部品に追加工が必要になることがあります。
現場での追加工
- 改造のため現場で穴あけ加工
- 設計変更や設計ミス、製作ミスへの対応として行う穴あけ加工
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配線やエアチューブの固定用マウントを取り付けるための穴あけ加工
このような現場での追加工は、部品を機械装置に取り付けたまま加工しなければならない場面が少なくありません。その場合、ボール盤は使用できないため、一般的にはコードレスドリル(電気ドリル)を使用して穴あけ加工を行います。
マキタのコードレスドリル

現場で追加工を行う際、止まり穴と呼ばれる、図面で穴あけ深さが指定された穴や、任意の深さで穴あけを行いたい場合は、コードレスドリル(電気ドリル)で穴あけ深さを正確に施工することが容易ではありません。
コードレスドリルで穴あけする場合の難しさ
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止まり穴の加工(正確な深さで加工できない)
貫通穴であれば、部品に貫通するまで穴あけを行えばよいため、なにも意識する必要はありませんが、深さ指定の穴あけ(止まり穴)では、決められた深さで加工を止める必要があります。そのため、穴を深くあけすぎないよう慎重に作業しなければなりません。
参考
* コードレスドリル・電気ドリルで穴あけをするに方法について紹介しています
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電気ドリルで穴をあける方法【手作業は斜めで切れなくて大変】
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止まり穴加工の方法
コードレスドリル(電気ドリル)で止まり穴を加工するためには、あらかじめ穴あけ深さが分かるように目印を付けたり、ドリルの送り量を物理的に制限する方法が一般的です。
止まり穴加工の方法
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ドリルにマーキングして穴あけ深さの目印にする
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ドリルにテープを巻き付けて穴あけ深さの目印にする
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ドリルにカラーをボルト止めして穴あけ深さを制限する
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ドリルにアタッチメントを取付けて穴あけ深さを制限する
上記の方法について次項から解説していきます。
ドリルにマーキングして穴あけ深さの目印にする
最も手軽な方法は、ドリルにマーキングして穴あけ深さの目印を付ける方法です。
ドリルの先端から目的の穴あけ深さをスコヤや150mm直尺で測定し、その位置に、ボルトの合いマークなどにも使用されるペイントマーカーでマーキングします。
穴あけ中は、マーキング位置が部品表面に達したところでドリルの送りを止めることで、おおよその穴あけ深さまで加工できます。
ただし、この方法はあくまでも目視による目安であるため、正確な深さで穴あけすることはできません。また、複数の穴あけを行う場合は、切削油や切りくずとの接触によってマーキングが薄くなったり消えたりすることがあるため、作業中にマーキングをし直す必要があります。
ドリルにマーキングして穴あけ深さの目印にする

ドリルにテープを巻き付けて穴あけ深さの目印にする
ドリルの深さ位置にマスキングテープやビニールテープを巻き付け、穴あけ深さの目印にする方法もマーキング同様に手軽な方法です。
あらかじめドリル先端から目的の穴あけ深さを測定し、その位置にテープを巻き付けます。穴あけ中は、テープの端が部品表面に達した位置を目安にドリルの送りを止めることで、おおよその穴あけ深さで加工できます。
この方法は、ペイントマーカーによるマーキングよりも目印が大きいため見やすいメリットがあります。
一方で、ドリルに切削油や油分が付着しているとテープが剥がれやすくなるほか、複数の穴あけを繰り返すうちに、切削油や切りくずとの接触によってテープがめくれたり、ずれたりすることがあります。
そのため、複数の穴あけを行う場合は、テープの位置がずれていないか定期的に確認し、必要に応じて貼り直すことが重要となります。
ドリルにテープを巻き付けて穴あけ深さの目印にする

ドリルにカラーをボルト止めして穴あけ深さを制限する
ドリルの深さ制限をするカラーは、ドリル刃に取り付けるリング状の部品です。
ドリルの先端から目的の穴あけ深さを測定し、その位置でカラーをホーローセット(イモねじ)を締め付けて固定します。穴あけ中は、カラーがワーク表面に当たることでドリルの進行が止まり、設定した深さ以上に穴が深くならないよう制限できます。
マーキングやテープとは異なり、物理的に穴あけ深さを制限できるため、深さの精度が向上するメリットがあります。
一方で、一般的なドリルは外周がらせん状になっているため、ホーローセットの先端が曲面やらせんの溝にあたり、カラーが傾いた状態で固定されたり、締め付けた際にカラーずれたりすることがあります。
そのため、カラーの固定には手間がかかります。
また、穴あけ中の回転運動や振動などでカラーがずれることもあるため、設定した位置からずれていないか確認しながら作業する必要があります。
出典:ヤフーショッピング ドリルストッパー 9点セット
ドリルにアタッチメントを取付けて穴あけ深さを制限する
ドリルのアタッチメントとは、ドリルカラーとは異なり、コレットでドリルを保持する構造のため、ドリル径に合わせて簡単に固定でき、カラーのように傾いたり位置がずれたりしにくいのがメリットがあります。
一方で、アタッチメント本体が大きいため、穴あけ位置のケガキ線やセンターポンチの位置が見えにくくなることがあり、作業しにくい場合があります。
また、アタッチメントは高さ(全長)があるため、ドリル刃がアタッチメントから大きく突出できません。そのため、深い止まり穴を加工する場合は、ドリルの有効長さが不足し、目的の深さまで穴あけできないことがあります。
さらに、製品によっては固定力が十分でないものもあり、穴あけ時の振動や回転によってアタッチメントの位置がずれ、設定した穴あけ深さが変わってしまう場合があります。そのため、加工前や加工途中に固定状態を確認することが重要です。
出典:ヤフーショッピング ミツトモ ドリルストッパー
出典:ヤフーショッピング ドリルビットリミッター 3個セット
私はセパレートタイプのセットカラー
コードレスドリル(電気ドリル)で止まり穴を加工する方法はいくつかありますが、それぞれ一長一短があります。そのため、自分自身でいろいろな方法を試して欲しいのですが、参考までに、私が実際にやっている方法を紹介します。
私の場合は、通常は手軽にできるドリルへのマーキングで加工をおこない、正確な深さが求められる場合や、同じ深さの穴を多数加工する場合に限っては、セパレートタイプのセットカラーを使用しています。
*セパレートタイプのセットカラーはミスミなどで購入できます。
出典:ミスミ セットカラー【セパレートタイプ】スタンダード
セパレートタイプのセットカラーの特徴
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カラーの固定力が強く、加工中にずれにくい
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カラーが2分割のため、最初の位置決めには少しコツが必要
一般的なドリルカラーのようにホーローセット(イモねじ)で固定するタイプとは違い、ボルトの締付け力でカラーをドリルを挟み込んで固定するため、固定力が高く、一度位置を決めて締め付ければ、加工中にズレることがまずありません。
一方で、カラーは2分割構造(セパレート構造)のため、固定するときに両側のカラーを支えながら位置決めを行う必要があり、最初の位置決めには少しコツが必要です。
また、穴あけ終盤でカラーが部品に接触する可能性が高く、部品に傷がつくため、タッチアップ前提の加工となってしまいます。
セパレートタイプのセットカラー

ポイントまとめ
それでは、コードレスドリルで止まり穴を加工する方法について重要なポイントをまとめておきます。
ポイント
- 現場での追加工では、部品を取り外せないためコードレスドリル(電気ドリル)による穴あけが必要になる
- 止まり穴加工では、決められた深さで穴あけを止める必要があり、貫通穴よりも難しい
- 穴あけ深さを管理する方法には、マーキング・テープ・カラー・アタッチメントなどがあり、それぞれメリットとデメリットがある
- セパレートタイプのセットカラーは固定力が高く、加工中にずれにくい
以上4つのポイントです。
*深さ加工用のドリルストッパーの購入はこちらから
関連記事:【材料/溶接/加工/表面処理】
以上です。



