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スライディングペーパーで機械装置を据付けるコツ
スライディングペーパーの威力と問題点
機械装置の据付や移設作業において、欠かせないアイテムの一つがスライディングペーパーです。
スライディングペーパーとは、フロア(床)と機械装置の間に入れ、重量物を少ない力で滑らせて移動させるためのアイテムです。
薄いシートですが、摩擦抵抗が非常に小さく、数トンある機械装置でもひと一人の力で位置調整できてしまいます。そのため、据付作業の効率向上や作業負担の軽減に大きく貢献します。
スライディングペーパーの活用 基本編
- 2枚を1セットとして使用する
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滑る側同士を合わせて使用する
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枚数を多くすると滑りやすくなる
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スライディングペーパーを入れる箇所には、すべて同じ枚数を入れる
上記の条件はスライディングペーパーを扱うために、最低限知っておいた方がいい情報です。
スライディングペーパー

参考
*スライディングペーパー についてはこちらの記事で紹介しています
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スライディングペーパーと代用品【機械や装置の据付と移設】
続きを見る
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スライディングペーパーの比較検証【すべるんペーパーがおすすめ】
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スライディングペーパーを使って機械装置の据付、移設をおこなってみると、問題点も見えてきます。
スライディングペーパーの問題点
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フロアに墨打ちした位置にピッタリ合わせて設置することが出来ない
機械装置を据付・移設する場合、あらかじめフロアには設置位置が明確に分かるように墨打ちがされています。しかし、スライディングペーパーを使用すると、その墨位置へ機械装置を正確に合わせて設置することが難しくなります。
その理由は、スライディングペーパーが入った状態では、機械装置が外力によって容易に動いてしまうためです。
例えば、スライディングペーパーを使用して墨位置へ合わせた後、据付を完了させるためには、油圧ジャッキで機械装置を持ち上げ、スライディングペーパーを抜き取る必要があります。しかし、このスライディングペーパーを抜き取る作業の際に、機械装置の位置がわずかにズレてしまいます。
また、機械装置の入口側を墨に合わせてから出口側を調整すると、今度は入口側がズレてしまうことがあります。この調整を繰り返しても、なかなか両方が一致せず、堂々巡りになってしまうケースも少なくありません。
このように、スライディングペーパーは機械装置を容易に移動できる反面、最後の位置決めでは滑りやすさがデメリットになることがあります。
参考
*墨打ちについてはこちらの記事で紹介しています
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機械装置の墨打ちと据付に必要な図面寸法【据付図面に必要な情報】
続きを見る
据付時の位置ズレ対策を紹介
スライディングペーパーを使って、フロアの墨の位置にピッタリ設置するための一工夫を紹介します。
フロアの墨の位置にピッタリ設置するための一工夫
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スライディングペーパーの使用箇所を減らす
最終的な位置合わせの段階になったら、スライディングペーパーを入れる箇所を減らすことで、スライディングペーパーが入っていない部分が固定されるので、移動範囲を制限できます。
例えばこんな方法です
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4か所のうち1か所はスライディングペーパーを抜く
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4か所のうち2か所はスライディングペーパーを抜く
機械装置の重量や滑り具合に応じて、スライディングペーパーを入れる箇所を調整すると、位置合わせがしやすくなります。
作業の手順としては、例えばですが、下記のようになります。
- チルローラーやハンドリフトで、機械装置をフロアの墨位置から約±50mm程度の位置で荒置きする
- 荒置きした状態でパスラインを合わせながらレベル出しを行い、機械装置を水平する
- フロアの墨と機械装置のセンターラインの位置関係を確認し、どれだけズレているかを把握する
- 機械装置のアジャスタパッドとフロアが接地している部分にスライディングペーパーを入れる(基本は4隅の4か所)
- スライディングペーパーを使用して、機械装置をフロアの墨位置に微調整しながら合わせる
- 機械装置と墨のズレが±2mm以下となったらスライディングペーパーを1か所または2か所抜き、最終の合わせ込みを行う
- 位置決めが完了したら、残りのスライディングペーパーを抜き取り、レベルと芯の最終確認をおこないズレていれば再度調整する
必ずと言うわけではありませんが、私が据付作業をおこなう場合、このような手順でスライディングペーパーを使用することが多いです。
参考)据付の順番
機械装置を据付ける(設置する)場合、オートレベルや水準器を使用して機械装置を水平に調整した後、フロアに墨打ちされたセンターライン(芯)と、機械装置側のセンターライン(芯)を合わせます。
つまり順番は、レベル出し ⇒ 芯合わせ、となります。
その理由は、機械装置が水平になっていない状態では、機械装置本体の基準となるセンターライン(芯)が傾いた状態になっているためです。
もし、水平調整を行わずに芯合わせをしてしまうと、見かけ上は芯が合っていても、実際には正しい位置関係になりません。
位置合わせの例
それでは、スライディングペーパーを使用した位置合わせの方法を、参考として紹介しておきます。
スライディングペーパーを使用した位置合わせ
フロア(床)の墨位置の約±50mm程度の位置に機械装置を荒置きしてレベル出しをおこなう

墨と機械装置の位置関係を確認する

スライディングペーパーを入れて、人で押す、ウェッジジャッキで押す、レバーブロックで引っ張るなどの方法で機械装置を墨に合わる

墨と機械装置の位置が完全一致することは難しいため、スライディングペーパーを抜き、2カ所または3カ所入れたままの状態で、位置合わせをしてみる

墨と機械装置の位置がピッタリ合ったら、スライディングペーパーを抜き、レベルと位置の最終確認をおこなう。ズレていれば再度調整をおこなう。その後、浮かせていたアジャスターパットをフロアに接地させレベル測定しつつ調整して、最終的にナットをロックすれば機械装置の設置は完了となる

スライディングペーパーは非常に便利な反面、機械装置が滑りすぎて位置合わせが難しい、というデメリットもあります。
そのため、今回紹介したように、最終的な位置合わせでは、スライディングペーパーの使用箇所を減らし、機械装置の動きを適度に制限しながら位置合わせする方法が有効になります。
ただし、この方法がすべての機械装置に当てはまるわけではなく、機械装置の大きさや重量、設置環境によっては、この方法では全く対応できない場合もあります。
そのため、現場の状況に応じて作業方法を工夫し、臨機応変に対応することも重要です。
参考
*爪付き油圧ジャッキの使い方は、こちらの記事で紹介しています
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爪付き油圧ジャッキでレベル調整や据付をするときのポイント【許容荷重・盤木・当てモノ】
続きを見る
ポイントまとめ
それでは、スライディングペーパーで機械装置を据付けるコツについて重要なポイントをまとめておきます。
ポイント
- スライディングペーパーを使用すると、数トンの機械装置を人力で移動させられる
- 使用の基本は「2枚1セット」「滑る面同士を合わせる」「すべての設置箇所で同じ枚数を使用する」こと
- スライディングペーパーは滑りやすいため、フロアの墨位置へ正確に合わせるのが難しく、位置ズレが発生しやすい
- 最終的な位置合わせでは、スライディングペーパーを1~2か所抜いて機械装置の動きを制限すると、精度良く位置決めしやすい
以上4つのポイントです。
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関連記事:【作業/工事/ユーティリティ】
以上です。