この記事はAIで音声配信しています。
エアチャックの特徴と注意点と構造
エアチャックの特徴
エアチャックとは、圧縮空気でフィンガを開閉することでワークをつかむアクチュエータです。
組立機や搬送装置など様々なん機械装置で広く使用されており、メーカーによっては「チャックシリンダー」「エアハンド」「エアグリッパ」などの名称で呼ばれることもあります。
エアチャック

エアチャックの特徴
-
コンパクトで省スペースで軽量
-
ワークをチャックすることに特化している
-
把持力はエアーの圧力を調整することで変えられる
-
アタッチメントは装置メーカーがワークに合わせて設計することで、さまざまなワークに対応できる
一般的なエアシリンダ(空気圧アクチュエータ)は、ピストンの直線運動を利用して、ワークを運ぶ、押さえる、位置決めする、ストッパとして止めるなどの用途に使用されます。
一方、エアチャックは、ピストンの直線運動をそのまま利用する、またはリンク機構によって運動方向を変換し、フィンガを開閉することでワークをつかむことを目的としています。
フィンガには、把持するワークの形状や大きさに合わせて設計・製作した専用のアタッチメントを取り付けて使用します。
エアチャックの種類
エアチャックにはフィンガの機構によって複数のタイプがあります。
一般的なエアチャックの機構
-
平行開閉形
-
支点開閉形
-
ロータリー形(把持+回転)
出展:SMC エアチャック(平行開閉形)
![]()
![]()
出展:SMC エアチャック(支点開閉形)
使用に関する注意点
エアーチャックは様々なタイプがありますが、一般的に共通する注意点をまとめてみました。
エアチャックの注意点
- フィンガの強度が低いのでクラッシュすると破損することがある
- アタッチメントが長い(把持点が離れている)と適切な把持力が得られない、またはフィンガ可動部が破損する
-
アタッチメントの摩擦係数は材質や表面処理、または、アタッチメントに樹脂チューブを被せることで変化する
-
ワークの把持力は、エアー圧力だけでなく、アタッチメントの形状や把持位置、ワークとの摩擦係数によって変化する
-
ストロークが短いエアチャックは、スピードコントローラーによる速度調整が効かないのでスピコンではなく継手で配管する
-
フィンガの開閉にリニアガイドを採用したエアチャックを粉塵が多い環境で使用する場合は、ダストカバー付きの製品を選定する
-
複数のエアチャックを一定のピッチで配置する場合は、平行ピンや位置決めプレート、位置決めカラーを併用し、再現性の高い取付構造にする
-
ワークを把持した状態でエアー供給が停止するとワークを落下させるため、 センタークローズの電磁弁を使用し継手からエア漏れが発生しないように施工する
-
複数のエアチャックで1つのワークを把持する場合は、各エアチャックの取付位置にズレがあるとワークを把持できないだけでなく、一部のアタッチメントに荷重が集中し、ワークの変形や損傷、エアチャックの寿命低下につながることがある
エアチャックは、ワークを損傷させない、ワークを落下させない、ワークを適切な位置に搬送する、ことが重要となるので、上記の注意点を参考にしてください。
参考
*継手のエア漏れについてはこちらの記事で紹介しています
-
-
ワンタッチ管継手のねじからエアーが漏る【プレコート加工の欠点】
続きを見る
オーバーホール時の注意点
エアチャックを長期間使用すると、シールの摩耗によるエア漏れや、ガイド部・摺動部の摩耗によるガタの発生、クラッシュによるフィンガの破損などが起こることがあります。
これらの不具合は、把持力や把持精度の低下、動作不良の原因となるため、必要に応じてオーバーホールすることができます。
フィンガASSYの組付け

一般的に交換可能な部品は、次の2点です。
-
フィンガASSY
-
パッキンセット(シール類)
多くのメーカーでは、補修部品としてパッキンセットとフィンガASSYが用意されています。ただ、交換方法はメーカーや機種によって異なるため、オーバーホールを行う前にメーカーのHPから交換要領書や取扱説明書を確認して作業しましょう。
また、オーバーホール時に特に注意したいのが、フィンガとシリンダボディの組付け精度です。
フィンガを正しい位置に組み付けないと、動作不良や把持位置のズレが発生することがあります。特に複数のエアチャックでワークを把持する装置や、ワークの位置精度が求められる装置では、組付け誤差が不具合の原因になります。
そのため、フィンガを組み付ける際は、定盤などを使用してフィンガとシリンダボディの位置関係を正確に合わるようにしてください。
エアチャックを分解してみた
今回はSMCのエアチャック「MHZ2」の単動式を分解してみました。
エアチャックを分解してみた


それでは最後に、各部位の役割を紹介しておきます。
-
ガスケットは、シリンダ内を密閉するためのシールです。圧縮空気の漏れを防ぎ、シリンダ内部の気密性を維持します
-
磁石は、シリンダに取り付けたオートスイッチがピストンの位置を検出するための部品です。ピストンに取付けられています
-
ダンパは、ストロークエンドでピストンがエンドカバーに衝突するときの衝撃を吸収する部品です。一般的にはウレタン製です
-
ピストンパッキンは、ピストンとシリンダチューブのすき間を密閉するシールです。供給された圧縮空気が反対側へ漏れる(内部漏れ)ことを防ぎます
ポイントまとめ
それでは、エアチャックの特徴と注意点と構造について重要なポイントをまとめておきます。
ポイント
- エアチャックは圧縮空気でフィンガを開閉し、ワークを把持する空気圧アクチュエータ
- 把持力はエア圧力だけでなく、アタッチメント(爪)の形状や把持位置、摩擦係数によって大きく変化する
- オーバーホール時はフィンガとシリンダボディの組付け精度が重要で、組付け誤差は把持位置や設備の位置精度に影響する
以上3つのポイントです。
*エアチャックの購入はこちらから
関連記事:【空気圧/油圧】
以上です。

