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エレシリンダーとは?特徴・注意点・試運転時のポイント
エレシリンダーとは
エレシリンダーとは、電動モーターによって直線運動や回転運動を行う電動アクチュエータの一種で、ポジションは2位置または3位置のシンプルな位置決め動作をするIAIの製品です。
コントローラーはエレシリンダ本体に内蔵しているため、単軸ロボット(ロボシリンダ)とは違い、外部コントローラーを設置する必要がありません。
*「エレシリンダー」は株式会社アイエイアイの登録商標です。
出典:IAI 製品仕様
出典:IAI エレシリンダーⓇ専用 電源ユニット付きティーチングボックス
制御方法はシンプルで、ON/OFF信号を入力するだけで、あらかじめ登録したポジションへ移動できます。そのため、エアシリンダに近い感覚で使用でき、電動化を検討している設備でも導入しやすいのが特徴です。
さらに、電動アクチュエータならではの利点として、移動速度・加速度・減速度などの動作条件を任意に設定できます。可動部の重量や求められるサイクルタイムに合わせて調整できます。
一方で、単軸ロボット(ロボシリンダ)は外部コントローラーによって多数の位置情報を制御でき、複数のポジションを使い分ける用途や、タッチパネルからの位置や速度などの細かな設定を変更したい用途に適しています。
このように、2位置または3位置のシンプルな往復動作が中心であればエレシリンダー、複数の位置決めやTPでの各種設定が必要であればロボシリンダ、単軸ロボット(ロボシリンダ)を選択するのが一般的です。
参考
* 電動アクチュエータの組立精度についてはこちらの記事で紹介しています
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電動アクチュエータの組立精度【エレシリンダ・単軸ロボットの規定値と平行度】
続きを見る
特徴と注意点
それでは、エレシリンダーの特徴と注意点をまとめてみます。
エレシリンダの特徴
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移動速度・加速度・減速度を設定できる
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ON/OFF信号で登録位置へ動作する(プログラム不要)
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標準仕様では2位置、オプション仕様は3位置のポジション登録ができる
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コントローラーはエレシリンダ本体に内蔵しているので基本的には外部コントローラー不要
- 無線対応の機種では、無線接続したティーチングボックスから各種設定や操作を行える
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ティーチングボックスかPCをエレシリンダに接続してJOG動作、位置設定、速度設定、加減速設定をおこなう
- 三菱のタッチパネル(GOT)などの対応機器は、TPからJOG動作、位置設定、速度設定、加減速設定、ブレーキ解除などが可能
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複数軸(最大16軸)をネットワーク接続(DeviceNet、CC-Linkなど)する場合は、外部コントローラーを使用して制御できる
出典:三菱電機株式会社 株式会社アイエイアイ エレシリンダー サンプル画面説明書
GOT2000 シリーズとアイエイアイ社製電動アクチュエータ(エレシリンダー)を接続し、GOT2000シリーズからエレシリンダーに対して設定、モニタすることができます。
注意点
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3位置以上の多数のポジションを登録して使用することができない
- 多数のポジションが必要な用途にはロボシリンダが適している
- JOG運転や各種設定方法は使用する機種やシステム構成によって異なる
- エレシリンダの取付面の平面度や平行度が悪いと寿命や精度に影響する
参考
*エレシリンダの取付注意点や組立精度について解説しています。
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電動アクチュエータの組立精度【エレシリンダ・単軸ロボットの規定値と平行度】
続きを見る
*ステンレスシートの交換方法を解説しています。
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電動アクチュエータのステンレスシート交換方法【エレシリンダ・単軸ロボット・ロボシリンダ】
続きを見る
試運転や調整での注意点
エレシリンダーは、ON/OFF信号によって、あらかじめ登録された位置まで設定された速度・加速度で動作します。
これが問題となるのは、機械装置の試運転や調整作業、そしてトラブル対を行う場面です。
これらの作業では、作業者が機内に入って位置調整や寸法測定、干渉確認、クラッシュ箇所の確認・復旧作業などを行うことが少なくありません。
ところが、このような状態でTP(タッチパネル)から通常の位置決め動作を実行すると、エレシリンダは登録された位置まで設定済みの速度・加速度でいっきに移動します。そのため、作業者の挟まれ事故や再クラッシュが発生する危険性があります。
特にストロークの長いエレシリンダは移動距離が大きく、速度も速く設定されることが多いため、労働災害やクラッシュににつながるリスクが高くなります。
安全に試運転を行うためのポイントはコレ
- ティーチングボックスやPCをエレシリンダーに接続し、JOG動作や低速設定にして動作させる
- タッチパネルからJOG動作、位置設定、速度設定、加減速設定、ブレーキ解除などができるシステム構成にする
試運転や調整作業では、位置調整や干渉確認を繰り返し行うため、そのたびにティーチングボックスをエレシリンダへ接続・取り外しするのは作業効率が良いとはいえません。
そのため、タッチパネルからJOG動作や各種パラメータの設定・変更、ブレーキ解除などを行えるシステム構成にしておくと、作業効率が向上するだけでなく、安全性の向上にもつながります。
また、試運転調整では作業者の安全だけでなく、可動部がクラッシュすることがあるため、非常停止ボタンをいつでも操作できる状態で作業を行うことが重要です。
必要に応じて試運転専用の非常停止スイッチを複数追加するなど、安全に試運転調整ができる対策をおすすめします。
ポイントまとめ
それでは、エレシリンダーについて重要なポイントをまとめておきます。
ポイント
- エレシリンダーはコントローラー内蔵で、エアシリンダのように簡単に制御できる
- 2位置・3位置のシンプルな位置決めに特化しており、多点位置決めにはロボシリンダが適している
- 速度・加速度・減速度を自由に設定でき、装置に合わせた最適な動作ができる
- 試運転時は通常運転で動かすと危険なため、タッチパネルからJOG動作できるシステム構成にする
以上4つのポイントです。
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関連記事:【直線運動の要素】
以上です。



