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ねじをなめてしまった、ねじが折れてしまった、間違った位置に穴を空けてしまった、、、、このようなトラブルって機械装置の世界では日常です。なので、その対処方法について過去に記事にしてきましたが、、、、、そういえば、「ねじの緩め方」については記事にしてなかったな、、、、と。
そこで今回の記事では、固いねじの緩め方のテクニックついてまとめておこうと思います。
固いねじをなめさずに外す方法
固いねじはなめる
機械装置のねじ(ボルト)を緩めようとしたとき、「固くて緩まない…」という場面はよくありますよね。
ねじが固くて緩まない原因
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ねじ山がかじっている
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ねじ山が錆・腐食で固着している
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オーバートルクで締め付けられている
例えばこのような原因がありますが、この状態で無理に緩めようとすると、どうなるでしょうか?
固いねじを緩めようとすると、、、
- 「これ以上力をかけるとねじがなめそう」と感覚で感じます
- そして最悪は、工具が空回りし、ねじの頭がなめてしまいます
このような事態にならないように、早い段階で使われるのが、「潤滑スプレーです」
潤滑剤

ねじが固いと思ったらコレ!
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固いねじに潤滑スプレーをして緩みやすくする
「緩まない → ねじがなめそう → 潤滑スプレーする → 緩める」
これが現場よく使われる、定番のやり方ですよね。
しかし、実際やってみると、「スプレーしても緩まない」ことがありますし、または「潤滑スプレーを使わなくても緩むのに、何となく使っている」ケースが見受けられます。
そもそもですが、、、緩まない原因は別にあるかもしれません。
そもそも、緩まない原因ってこれじゃない?
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緩めるときの「力のかけ方」が悪い
実は、、、固いねじが緩まない原因は「緩めるときの力のかけ方が悪い」ことが考えられると思うんですよね。
一瞬でMAXパワーをかけると緩む
固いねじが緩まない原因に、「緩めるときの力のかけ方が悪い」があります。
ありがちな緩め方(悪い例)
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じわじわ力をかけて緩める
固いねじを緩める場合、「ねじがなめるのではないか」「ねじが折れのではないか」「工具が破損するのではないか」このような不安や恐怖があるため、「じわじわ力をかけて緩めようとする」ことがあります。
しかし、この力のかけ方では、逆に「ねじをなめてしまう」ことになりかねません。
固いねじを緩めるためにはコレを試してください!
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緩める瞬間にMAXパワーをかける
「MAXパワーをかける」と聞くと、少し怖いと感じるかもしれませんし、実際やってみると度胸がいります。
しかし、大抵の場合は「緩める瞬間にMAXパワーをかける」ことで緩めることができます。
緩める瞬間にMAXパワーをかける

なぜ一瞬のMAXパワーだと緩むのか?
まずは、「緩める瞬間にMAXパワーをかけると緩む」という現象を説明する前に、なぜ「じわじわ力をかけると緩まずになめてしまう」のか?を考えてみます。
ポイントは下記の2つです
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工具とねじの接触部が降伏応力に達するため塑性変形がおきる
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「りきみ」によって工具が浮きあがりスリップが発生するため
まず1点目の【工具とねじの接触部が降伏応力に達するため塑性変形がおきる】についてですが、
固いねじを緩めるとき、トルクをじわじわに高めていくと、工具とねじの角(エッジ)の接触部において、長い時間応力が集中します。この時、ねじが回転を始める前に、わずかなきっかけ(工具の浮き上がりなど)でねじの接触部が降伏応力を超えてしまうため、角部がつぶれる塑性変形(元の形に戻らない変形)が起きてします。
次に【「りきみ」によって工具が浮きあがりスリップが発生するため】を説明します。
ねじと工具の関係を、てこの原理で整理すると、ねじの回転中心(支点)、工具を握っている手の位置(力点)、ねじと工具が接触している角・エッジ(作用点)となります。
このとき、固いねじに対して、トルクをじわじわ高めていくと、大きな力をかけようとするため無意識に「りきみ」が入り、工具を握っている手の位置(力点)がブレてしまったり、斜め方向になります。さらに、工具には「たわみ・しなり」も発生するので、その結果、作用点と力点の高さ方向のズレが大きくなるため「工具が浮き上がる」現象が発生し、その結果、工具がスリップしねじの頭がやなめてしまう(塑性変形する)のです。
私の経験上、これら2つの現象が同時に発生するため、「じわじわ力をかける」行為は、ねじをなめさせる要因を自ら作り出していると言えると思います。
りきむとスリップする

このような「じわじわ力をかけると緩まずになめてしまう」現象に対して、「緩める瞬間にMAXパワーをかける」方法は下記のようになります。
「緩める瞬間にMAXパワーをかける」方法は、短時間に大きな力をかけるだけなので、ねじと工具の接触部において降伏応力を超えにくくなります。
さらに、瞬間的に力をかける動作は、短時間で完結するため、工具を握っている手の位置(力点)がブレにくく、工具のたわみも少なくなり、安定しやすいと言えます。
結果、ねじと工具の接触部が塑性変形・スリップする前に、ねじの静止摩擦・固着抵抗を一気に超えることができるわけです。
以上のことから、固いねじを緩めるためには「緩める瞬間にMAXパワーをかける」方法が有効と言えるわけです。
実際にやってみた
固いねじを緩めるときに、「瞬間的にMAXパワーをかける」って、どんな感じなのか?って思いますよね。
ということで、試験的にやってみました。
どのようなねじのサイズであっても、動画のような緩め方で大丈夫です。
ただし、それでも「緩められない」「ねじがなめてしまった」ということが発生するリスクはありますので、その場合には下記の記事を参考に対処してみてください。
参考
*ねじのトラブル解決方法8選
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【決定版】ねじのトラブル解決方法9選【機械装置の組立の基本】
続きを見る
ポイントまとめ
それでは、固いねじをなめさずに外す方法について重要なポイントをまとめておきます。
ポイント
- 固いねじが緩まない原因は、力のかけ方(じわじわトルク)かもしれない
- じわじわ力をかけると、接触部が塑性変形+工具の浮き上がりでスリップしやすくなる=なめる原因になる
- 有効なのは「緩める瞬間に一気に最大トルクをかける」こと
- 瞬間的な力なら、スリップや変形が起きる前に静止摩擦を突破できるため、結果的になめにくい
以上4つのポイントです。
※ねじがどうしても緩まないときにおすすめのスプレーはこちら
【ねじ神様】
【凍結浸透ルブ】
関連記事:【締結要素】
以上です。