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【機械組立の心構えと基本】

最低限身につけたい組立て作業の基本ルールと心構え【機械組立の基本】

2024年6月9日

 

機械組立の作業は、部品を図面通りの形に組み立てることですが、その形は、図面や仕様で決められている寸法と精度に調整されていなければなりません。

そのためには、最低限身につけたい組立て作業の基本ルールと心構えがあります。

 

 

基本ルールは何のために必要なのか

基本ルールが必要な理由

基本ルールとは、特定の活動や作業を行う際に、最低限守らなければならない基本的な規則のことです。

 

何のために基本ルールがあるのか

  • 安全性
  • 効率性
  • 品質確保

 

基本ルールの目的は、主に安全性、効率性、品質確保の3つです。安全性に関しては、事故を起こさない、事故に巻き込まれない、ケガをしない、ケガをさせないことを目的としています。効率性については、作業が計画通りに滞りなく進むことを目的としています。品質確保については、誰が作業しても一定水準の品質で仕上げられることを目的としています。

 

 

組立て作業の基本ルールと心構え

機械組立の作業には様々な分野があるので、一概にルールを決められるものではありませんが、私の経験から最低限守るべき基本ルールをまとめてみました。

 

組立て作業の基本ルールと心構え

 

それでは、上記の組立て作業の基本ルールについて、次項から解説していきます。

 

最低限身につけたい組立て作業の基本ルールと心構え

安全と健康に留意すること

機械組立の作業には労災事故や健康被害が発生するリスクがあるため、安全と健康に留意して作業をする必要があります。

 

安全と健康のために必要なこと

  • 保護具の着用
  • 有資格者作業
  • KYTを実施する
  • 作業環境の整備

 

まず初めに、保護具の着用についてですが、保護具には、頭部を落下物の衝撃から守るヘルメット、頭部を軽度の衝撃から守る帽子、足の先端を強い衝撃から保護する安全靴、手を切傷や火傷から守る手袋、有害な粉塵やガスから呼吸器を守るマスク、目を飛散物から守る保護メガネ、目を飛散物や液体から守るゴーグル、などがあります。この中でも、安全靴と帽子(ヘルメット)は必須であり、その他の保護具は作業内容や現場ルールに従って使い分けます。しかし、「保護具着用は面倒臭いから言われなきゃ保護具を着用しない」という人が多いのが課題です。そのため、日ごろから仲間同士で保護具着用の注意喚起を行うこと、定期的に会社が主体となって安全教育を行うことが必要です。

2点目は、有資格者による作業を行うことです。安全に作業をするためには、資格が必要な作業項目ごとに特別教育や技能講習を受講し、作業で扱う機械の操作方法や安全ポイントを習得しなければなりません。もし、無資格で作業を行うと労働災害が発生する可能性が高まるだけでなく、法令違反となり何らかのペナルティを受けるリスクがあります。例えば、私が取得している特別教育や技能講習の資格には、床上操作式クレーン、小型移動式クレーン、玉掛け、フォークリフト、高所作業車、ガス溶接、アーク溶接、酸素欠乏・硫化水素、職長、特定化学物質、低圧電気、産業用ロボットなどがあります。

3点目は、KYTを実施することです。KYTとは危険予知訓練のことで、通称「KY」と呼ばれます。KYTの目的は、作業に潜んでいる危険を予測し、作業前に安全対策を講じることにあります。朝のツールボックスミーティング(TBM)や定期的な勉強会で実施し、作業者が自らの判断で危険を回避する能力を養います。方法としては、フォーマット化した用紙に記入しながら、①作業の危険の洗い出し、②リスクが高い危険ポイントの抽出、③リスク低減の対策の立案、④自分たちの行動目標を決める、の4段階の過程で危険作業に対する理解を深めます。例えば、機械のメンテナンスをする場合、「可動部に人が巻き込まれる危険性があるため、主電源をOFFにして作業を行い、合図確認を徹底する」といったKYTの内容を、仲間と共有して作業を行うことで、労働災害の発生リスクを低減します。

最後に、作業環境の整備についてです。作業環境が悪いと労働災害のリスクが飛躍的に高まります。例えば、暗い、汚い、暑い、寒い、換気不足、足元が不安定、物や道具が散乱している、保護具がない、などです。このような作業環境では、労働災害と健康被害のリスクが高まるため、最低限、①朝または作業後に必ず3Sを行う、②作業内容に合わせて最適なレイアウトに変更する、③「危ない!」と思ったらすぐに仲間と共有し改善する、の3点を実行して、作業環境の改善と維持に取り組んでください。

以上の4点が安全と健康に留意して作業をするために必要なことです。自分のため、仲間のため、そして自分や仲間の家族のためにも、是非実行してください。

 

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「一作業一片付け」と徹底すること

機械組立の作業をしていると、自分の作業に夢中になり、作業を進めることばかりに気をとられて、片づけがおろそかになることがあります。

 

片づけがおろそかになると、、、

  • 工具類が散乱したままになる
  • 図面があちこちに置きっぱなしになる
  • 共用の備品が使いっぱなしになっている
  • 部品やボルトが作業台に置きっぱなしになる

 

このような状態は、自分だけの場所で自分一人で組立て作業をしている場合は大した問題ではないかもしれませんが、数人で一緒に作業している場合は大問題です。

工具が散乱していると、工具を探す時間が増え、工具が紛失するかもしれませんし、作業できるエリアが狭くなり、つまずいて転倒する危険があります。

紙図面で組立て作業をしている場合、図面があちこちに置きっぱなしになると、図面が紛失したり、必要な図面が行方不明になって、作業が全く進まなくなることがあります。

共用の工具、台車、吊り具、測定器などの備品が使いっぱなしになると、備品を探す時間が増え、作業が進まなくなり、別の備品を使ってネガティブな結果になるかもしれません。

部品やボルトが作業台に置きっぱなしになると、作業台で作業ができなくなり、部品やボルトが紛失する可能性があります。

このような大問題は、作業効率の低下や安全性の低下だけでなく、一緒に作業している人全員がイライラして雰囲気が悪くなる原因となります。

 

片付けができていない大問題を解決するために

  • 「一作業一片付け」と徹底する

 

一作業一片付けとは、1つの作業が終わったら次の作業の前に、一旦片づけをすることであり、これにより整理整頓された状態を常に維持することが可能です。

具体的には、1日の作業の中で、自分で自分の心にブレーキをかけて一旦落ち着く時間を作り、作業の見直しと片付けを行う余裕を作ります。そして、朝のTMBや作業後の終礼で「片付けをしっかりできているか」を全員で確認し、作業のリーダーが1日の作業中に何度も片付けの声掛けをすることも、一作業一片付けを定着させるためのポイントです。

やはり、個人レベルで一作業一片付けを実行していても、全員ができていなければ職場は改善されません。チーム全員で、常に整理整頓された作業環境を取り組みましょう。

 

ボルトは仮締めはおこなわないこと

機械組立の作業で、最も単純で意外と無くならない恥ずかしいミスがあります。

 

恥ずかしいミス

  • ボルトの締め忘れ

 

ボルトの締め忘れは、ボルトが仮締め状態になっていることを意味し、その原因は複数あります。

例えば、単純な締め忘れ、試運転で調整するために仮締めにしておく、増し締め確認が面倒だからやらない、組立途中で作業がストップしたからそのままで放置、締めたらマーキングする習慣がない、などです。

このようなミスは、機械を顧客に納品した後に、精度が低下する、性能が低下する、機械が破損する、労災事故が発生するなどの取り返しがつかない問題に発展し、信用もなくなるため、撲滅しなければなりません。

 

ボルトの締め忘れ対策

  • 第三者に締め忘れがないかチェックしてもらう
  • 部品を取付けたら、例外なくボルトを締めつける
  • ボルトを締めたらマーキング、をセットの作業とする
  • 任せた作業にメドが付くまで他の作業を与えないマネジメントをおこなう
  • 機械の組立がある程度終わったら、ボルトの増し締め確認の時間をもうけて全員でチェックする
  • 部品を複数取付けた後に精度調整をするのではなく、部品一点一点の精度を調整しながら組立てる

 

上記の方法で徹底して組立作業ができれば、ボルトの締め忘れを撲滅することができますが、現実はそうはいきません。やはり人間が行うことなので、何かしらの理由で抜けてしまい、ボルトの締め忘れを見過ごしてしまうことがあるのです。

そのため、日ごろから組立チーム全員でボルトの締め忘れについて報告、連絡、相談を行い、発生状況やどうやったら防げるかなどのコミュニケーションを図って、全員でボルトの締め忘れ対策に取り組んでください。

 

 

接着材とシール材は正しく扱うこと

接着剤は物と物を接着するための物質であり、シール材(シーリング材)とは隙間を埋める物質です。両者とも用途によって様々な種類があり、それぞれ使い分ける必要がありますが、全ての特徴や扱い方を覚えることは難しいです。

 

接着剤とシール材を扱うときのポイント

  • 取扱い説明書を熟読して、正しい方法で扱うこと
  • 使用する目的と環境に適合する接着剤、シール材を調べる

 

取扱の注意点や施工方法を知るためには、取扱説明書を熟読することが基本です。普段使っている接着剤やシール材であっても、取扱説明書を読んだことがない場合、正しい方法で取り扱えていない可能性があるため、今一度目を通してください。

また、接着剤やシール材を選ぶ際には、単に接着できる、隙間が埋まるだけではなく、使用する目的や環境に適合する製品を選ばなければなりません。接着が剥がれたり、シールから漏れたりするようなことが起きると、作業のやり直しが必要となり、顧客の信用も低下します。最悪の場合、事故の原因にもなりかねません。インターネットで調べるなどして、適切な商品を施工するようにしてください。

 

参考

接着剤とシール材とはなにか?詳しくは下記のサイトを参考にしてください。

接着剤や液体ガスケットについて

シーリング材について

 

では次に、例えばどのような接着剤とシール材があるのか、まとめておきます。

 

機械組立の作業で使う接着材とシール材

  • はめ合い部品の接着剤
  • ねじの緩み止めの接着剤
  • 樹脂配管の差込み接着剤
  • 樹脂、スポンジの貼付け接着剤
  • 部品と部品のすき間を埋めるシール材
  • 部品と部品のすき間の漏れ防止の液体ガスケット
  • 配管のねじの漏れ防止のシール材と液体ガスケット

 

上記の中でも、機械組立の作業で最も知っておきたいことは、通称ロックタイトと呼ばれている、はめ合い部品の接着剤とねじの緩み止めの接着剤です。

はめ合い部品の接着剤は、部品の空転、外れ、ガタつきを防止する効果があり、部品の公差の変更や対策部品の追加なしで現状のまま対策する場合に使用します。ねじの緩み止め接着剤は、ねじを適正トルクで締めても緩む、または緩む可能性がある場合に、対策部品の追加なしで緩み防止対策が可能です。また、何らかの理由でねじを適正トルクで締め付けられない場合の緩み止めとして使用することも可能です。

両者の接着剤には種類があり、客先仕様や設計仕様に従って、または自分の判断で使い分けます。使い分けの判断材料として、はめ合い用の接着剤は、強度の種類、せん断荷重の違い、対応可能なはめ合い隙間の違いがあります。ねじの緩み止め接着剤は、強度の種類、破壊トルクの違い、使用可能な材質の違いがあります。

 

参考

*下記の記事では、個別の接着剤とシール材についてまとめています。

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追加工は自分判断でおこなわないこと

機械組立の作業では、設計ミスや加工ミスにより部品に不具合が発生し、結果として部品が取り付けられない、精度調整ができない、機械の能力が不足しているなどのトラブルが発生することがあります。特に、実績のない新しい機械を製作する場合には、このようなトラブルが発生することが多いです。

このようなトラブルを解決する方法としては、部品を再設計する、再製作する、追加工する、がありますが、追加工する場合は注意しなければならないことがあります

 

追加工の注意点

  • 追加工は自分判断のみで絶対におこなわないこと

 

部品に不具合があると、自分の判断で解決しようと追加工を行うことがあるかもしれません。「作業がストップするくらいなら、このくらい自分で追加工して部品を取り付けちゃおう!」ってやつです。しかし、それは絶対に避けるべき行為です。

 

自分の判断のみで追加工してはいけない理由

  • 品質が低い追加工になってしまう
  • 追加工が最善の解決方法とは限らない
  • 関係者に連絡しないから同じミスが発生する
  • 実は不具合はなく、自分が勘違いしているだけ
  • 設計に連絡しないから図面にフィードバックされない

 

上記の通り、自分判断のみで追加工することに何のメリットもありませんが、特に最悪なのは、図面にフィードバックされないことです。

それは、追加工の内容が設計図面に反映されないと、リピート製作時や機械を改造することになったときに再び問題が発生するからです。

 

部品に何らかの不具合が見つかったらすべきこと

  • 設計ミスなら設計に連絡
  • 製作ミスなら部品製作か部品調達に連絡
  • 不具合を組立ての仲間、上司に相談する

 

基本的に、組立て作業で発生した不具合は多くの人と情報共有すべきなので、不具合の当事者だけでなく、組立ての仲間や上司にも相談して、全員共通認識の元、不具合を解決するようにします。

最善の対策をするために、そして今後同様にミスを繰返さないために、自分はどんな行動をすればいいのか?、よく考えてみましょう。

 

指示を受けていない作業はやらないこと

機械の部品点数が多く、組立工程が複雑な場合、通常は数名のチームで作業を進めます。このような状況では、自分がチームのリーダーではなくチームの一員として作業をする際に、以下の2つの注意点が重要です。

 

チームの一員として作業をするときの注意点

  • 指示を受けていない作業はやらないこと
  • 作業が終わったらリーダーに報告すること

 

上記2点は、誰かに指示を受けて作業をする場合の鉄則です。

よくありがちな作業者の行動に、初めはリーダーの指示で作業をしていたものの、徐々に作業に慣れてきて自分の判断のみで作業を進めてしまうことがあります。きっと悪気はないのでしょうが、ついつい良かれと思って勝手に作業をしてしまうのです。でも、これは絶対にやってはいけない事です。指示を受けていない作業を進めると、チーム内の組立て作業の割り振り予定がめちゃくめちゃになる、組立て作業に必要な補足情報を知らずに作業を進めて後戻りが発生する、などが起きて、組立て作業のスケジュールと品質が悪化します。そのため、何の組立て作業をしたらいいのか分からなければリーダーに指示を仰ぎ、もし、作業が終わったのならばリーダーに報告して次の作業の指示を受けることが、チームの一員としての自分の役割です。

自分がリーダーだったらチームの仲間にどんな行動をしてほしいか、、、、チームの一員としての責任をしっかり果たしましょう。

 

センサは必ず図面の位置に取付けること

センサは機械の状態を信号やデータに変換して制御ユニットに出力する装置であり、センサが正しく動作しなければ機械を制御することは不可能です。そのため、機械組立の作業においては「センサの取付けポイント」と「電源投入したらやるべきこと」をしっかり理解しておく必要があります。

 

センサの取付けのポイント

  • センサを図面通りの位置に取付ける

 

センサは機械部品とは違い、取り付け位置が図面通りでなくても組立作業が滞ることなく進められると考える作業者がいますが、それは間違いです。

その理由は3つあります。1点目は、設計者はセンサが、どの位置で、どの角度で取り付けられていれば機械が構想通り動作するのかを考慮した上で、図面にセンサの配置を反映させているため、基本的には図面通りの位置にセンサを取り付ければ、事後の調整は必要ないためです。

2点目は、センサを見当違いな位置で配線すると、試運転段階でセンサの位置調整を試みた際にケーブルが届かず、調整不可になるためです。

3点目は、機械組立の作業は、図面通りに機械を組立てることが使命だからです。

このような理由から、センサを取付ける時はメジャーや150mmの直尺などを使い、図面通りの位置に取り付けることが必要です。

 

機械に電源投入したらやるべきこと

  • 正しく検出するか確認する
  • 正しく検出しなければ取付け位置を調整する
  • 正しく検出しなければ動作モードの設定を変更する

 

センサは図面通りの位置に取り付けてあれば正しく検出するはずですが、高精度なセンサや検出スポットが小さなセンサであったり、設計者の見立てが甘かったり、検出物体の速度が設計値と異なる場合などには、検出物体とセンサの位置関係に差異が生じ、センサが検出しない、正しい値を表示しない、誤作動するなどの問題が発生する可能性があります。

そのため、機械に電源投入(火入れ)したらI/Oチェックでセンサが反応するのか確認し、その後、機械を動かして正しく検出しているか確認する必要があります。もしセンサが検出しない、正しい値を表示しない、誤作動するなどの問題があれば、センサの取り付け位置を調整し、センサの動作モードの設定を変更する必要があります。

以上が、センサを正しく扱うための方法です。

 

 

道具が紛失したら見つかるまで帰らないこと

組立作業では、道具が紛失してしまうことは、致命的なミスです。

 

道具が紛失する原因

  • どこかに落として紛失
  • 無意識にどこかに置いて紛失
  • 周囲のモノに紛れてしまい紛失

 

道具が紛失する原因はいくつかあります。

まず、「どこかに落として紛失」することですが、これは、機械の中での作業や高所での作業など、作業がやりづらい環境で起こりやすいです。

次に、「無意識にどこかに置いて紛失」は、注意力が散漫になったり、急いでいる状況で起こりやすいです。

最後の「周囲のモノに紛れてしまい紛失」は、例えば、整理整頓が行われていない状況での作業や、複数の人が同じ場所で別々の作業をする際に起こりやすいです。

このように、道具を紛失はしてしまった場合、下記の対処が必要になります。

 

道具が紛失したらどうすれば良いのか?

  • 道具を見つけるまで帰らない
  • 組立てチーム全員で道具を探す
  • 道具を見つけるまで、機械を動かさない

 

道具を探さなければならない理由

  • 仕事道具を粗末にする人にいい仕事はできない
  • もし、道具が可動部に挟まっていたら機械が破損する

 

もし道具が紛失したら、その日中に見つけなければなりません。

その理由は上記の通りですが、もっとも重要なことは「道具が可動部に挟まっていたら機械が破損する」です。機械が破損したら余計な出費になるだけでなく、組立の信用がなくなり納期が守れない可能性がありますし、もし客先でメンテ中におきてしまったら損害賠償請求されることもあります。だから、道具が紛失したら、その日中に見つけなければなりません。

道具が紛失しても大したことないと考える人もいますが、それは大きな誤解です。道具の紛失は重大な問題であり、組立作業においては絶対に避けるべきです。

 

給油は必ずおこなうこと、後回しにしないこと

機械の可動部には、回転、揺動、スライドなどの運動がありますが、これらの動きには摩擦が発生するため部品が摩耗します。部品の摩耗が進行すると、機械の性能が低下したり、動作不良(故障)が発生するため、摩耗部品は予防保全によって定期的に交換する必要がありますが、摩擦部分に潤滑油やグリースを給油することで交換周期を飛躍的に伸ばすことができます。

そのため、可動部に潤滑油orグリースを給油することは、機械組立の作業において忘れてはいけません。

 

参考

*摩擦とは、金属が接触すると凝着(ひっつく)しますが、この状態から外力によって運動させるときに生じる運動を妨げる力のことです。

 

機械組立における給油のポイント

  • 組立てる前に給油しておく
  • 取付けたらその場ですぐに給油する

 

機械組立における給油のポイントは上記の通りですが、その理由は「給油を忘れてしまう」からです。

給油すると部品が潤滑油でベタベタになるのですが、それが作業着に付着したり手に付いてヌルヌルするからと言って、給油を組立て完了後におこなう作業者がいますが、そんな人にに限って、給油を忘れて出荷してしまう、、、なんて落ちが見受けられます。それ以外にも、部品を取付けたら、その作業に満足してしまって別の作業に移行してしまう人もいます。

このような給油忘れを撲滅するために、給油が必要な部品は「組立てる前に給油しておく」「取付けたらその場ですぐに給油する」を肝に銘じ、組立ての仲間と給油ルールを共有し、お互いに注意喚起して作業をしてください。それが給油忘れを防ぐ方法です。

 

 

部品を破損、紛失させたら直ぐに報告すること

機械は多種多様な部品で構成されており、特に強度が低い部品や普段扱わない購入品、小さな部品を取り扱う場合にはトラブルが発生しやすくなります。

 

部品の取扱いトラブル

  • 部品を破損させてしまう
  • 部品を紛失させてしまう

 

上記はあってはならないことですが、もし、部品を破損させたり、紛失させたら、設計、部品調達、組立ての仲間や上司、などの関係者に直ぐに報告して再手配してください。

一部の作業者に、恥ずかしいとか怒られたくないとか恥をかきたくないと言った理由で、誤魔化したり報告しない作業者がいるのですが、ここで考えて欲しいのは、機械組立の仕事は、図面通りの機械を納期までに組立てることであると言うことです。

もし、破損させた部品を誤魔化して使用したら機械の性能が悪くなる、機械が故障する、機械が原因で事故が起きる可能性があります。紛失した部品を放置したら、組立て作業が進まないのでスケジュールが遅れます。しかも、破損しやすくて紛失しやすい部品に限って、手配してもすぐに入荷しないことがあるので、すぐに報告しないと大きな被害となります。

だから、すぐに報告です。

 

部品を再手配するのと同時にやるべきこと

  • 破損と紛失の事実を組立てチーム内で共有
  • 破損させない、紛失させない、ための改善をする

 

そして、部品を再手配するのと同時にやるべきことがあります。

それは、破損と紛失した事実を組立てチーム内で共有し、同様のトラブルが再発しないよう再発防止をすることです。このような対応を 継続して行っていくことで、組立チームの力を高めることに通じます。

 

部品は平行と直角と側面を整えて固定すること

機械を構成している部品には、測定して精度調整をしなければならない部品もあれば、測定不要で成り行きで取付けても問題ない部品もありますが、どちらの場合も外見を整えて固定する必要があります。

 

部品の見た目を気を付けて固定する方法

  • 部品を平行/直角に固定する
  • 部品の側面をそろえて固定する(ツラ合わせ)

 

機械の性能を考えたときに、部品がボルトで確実に固定されていれば問題ありませんが、機械の外見について考えてみると、部品の位置と角度が規則正しく整っていることが重要なポイントになります。

具体的には、測定や調整が必要な部品は、寸法を合わせつつ外見で平行と直角を整え、手の感覚で側面を整え固定します。一方、測定不要な部品は、外見と手の感覚だけで整えて固定します。

なぜ外見にこだわるのか?それは、外観が悪いと顧客に不具合がある機械だと誤解されたり、メーカーの品質に疑念を持たれる可能性があるためです。その他にも、平行と直角と側面が整っていない部品は調整するときに現状の位置が把握しずらいデメリットがあります。

以上の理由から、部品を取付けて固定するときは、精度だけでなく外見にも注意を払うようにしてください。

 

測定作業と測定値は組立ての生命線と心得ること

機械の評価には性能、保全性、安全性、環境性などがありますが、機械組立の作業が一番影響を与えるのは性能です。性能の評価は、客観的に比較が可能な「数値」を用いるのが一般的ですが、その数値は組立ての精度に左右されます。*精度とは正確さ・精密さの程度のことです。この場合は、測定値と目標値との誤差の量と解釈してください。

そのため機械組立の作業において、部品の寸法や位置関係を数値化するための測定作業と、それによって得られる測定値は組立ての生命線であるので、測定作業にこだわる、測定値にこだわる、ことは機械組立の作業では当たり前の感覚です。

 

測定作業で大切なこと

  • 測定器を正しく扱うこと
  • 再現性がある測定方法であること
  • 校正されている測定器を使用すること
  • その測定に最適な測定器を最適な方法で使用すること
  • 測定条件、測定方法、測定値、など測定作業に関わる情報を記録すること

 

測定値の大切なこと

  • 単位、計算、を間違わないこと
  • 測定の不確かさを考慮して測定値を判断すること

 

これらのスキルや知識は、組立てチームの仲間や先輩から学び、自分で繰り返し測定して経験を積むことで身につけることができます。ただ、自身の方法や考え方が絶対的に正しいとは限らないので、答え合わせをするために、測定器の取扱いの講習や測定技術の講習を受講したり、顧客や外注や他社などの第三者に意見を求めてみたり、機械検査技能士を取得したり、測定や統計や品質管理の本で学ぶことが必要です。その積み重ねが「測定作業にこだわる」「測定値にこだわる」と言うことになります。

以上のことから、継続的な学びと改善を通じて、測定作業の精度を高め、機械の性能を最大限に引き出すことに努めてください。

 

 

配管、継手のねじは漏れることを前提にすること

機械の動力には、電力、エアー(圧縮空気)、油圧がある中で、エアーと油圧は機械組立の範疇に含まれるため、これらの配管や継手の施工が必要となります。

配管や継手の接続方法には、溶接、フランジ、ねじ込み、食い込み、などの種類がありますが、機械組立の作業で施工する接続方法は「ねじ込み」が定番です。このねじ込み接続は、先端が細くなっているテーパーねじをねじを締めこむと、テーパーのどこかの部分が相手のねじ山に密着するので気密される仕組みですが、ねじ山の密着にはすき間があるので、ねじ山にシール材を施工しておくことが前提となります。

 

出典:SMC 汎用管継手 ワンタッチ管継手 KQ2 カタログ

SMCのワンタッチ継手のカタログ

 

テーパーねじは漏れる

  • シール性が不完全の場合がある

 

テーパーねじのねじ山には、シールテープまたはシールテープと液体ガスケットを施工して接続するのですが、ねじの締めこみ不足やシールの施工不良によって、接続部分から漏れが発生することがあるので、漏れることを前提にしておきます。

 

漏れを前提に考える

  • 使用する前に気密試験をする
  • 気密試験をしていなければ漏れは仕方ない

 

本来なら実際に使用する前段階で気密試験をおこなうべきですが、例えば、無数のエアーシリンダーに接続している継手の気密試験をすることは非常に面倒であり、エアーが漏れても環境汚染するわけではないので、気密試験までおこなわないケースが多々あります。

このような事情を加味すると、漏れたら環境汚染や労働災害、機械の性能が低下する場合は、必ず気密試験を必要があります。一方で、漏れても環境汚染や労働災害につながらない場合は、ぶっつけ本番で実際に使用して、リークチェックスプレーや音で判断して対処する方法も致し方なしです。

 

 

エアー/油圧の知識を講習と資格で身につけること

機械組立の作業では、エアー(圧縮空気)と油圧の配管/ホースを接続する作業がありますが、図面通りに施工するためには専門的な知識が必要です。

それは、機械図面と違い回路図は抽象的に書かれているためイメージがし難いこと、シンボル記号の意味が分からないと接続先が分からないこと、制御弁がどうなったらアクチュエータがどうなるのか?が理解できないと接続間違いすること、エアー/油圧の特性とあるべき制御方法が分からないと回路図の不備に気が付かないこと、などの理由があるためです。

このようなエアーと油圧の難しさを克服するためには、専門的な知識を身につけるしかありません。

 

出典:ミスミ 空気圧シンボル記号(空気圧回路と制御技術の基礎-2)

エアーのシンボル記号の一覧

 

エアーと油圧の専門的な知識を身につける方法

  • 講習で勉強する
  • 資格を取得して知識を深める
  • 同僚、先輩から教えてもらう(OJT)

 

エアーと油圧の専門的な知識を身につける方法は上記の通りです。

まず、「講習で勉強する」は、全国の都道府県にあるポリテクセンター(職業能力開発促進センター)の空気圧システムや油圧システム、保全関係の講習や、SMCとCKDでは空気圧セミナーに参加する方法があります。教科書や資料だけでなく実機に触れながら学ぶことができるので非常におすすめです。

次に「資格を取得して知識を深める」ですが、エアーの資格は空気圧装置組立て技能士、油圧の資格は油圧装置調整技能士があります。資格の取得は、基礎知識を再確認することができる、今まで知らなかったことが身につく、理論的な思考が身につく、自分の知識に自信がつく、などの効果あります。

最後に、「同僚、先輩から教えてもらう」は、会社で勉強会の時間を設けて教えてもらったり、日常の作業を通して随時教えてもらうことで実践的な知識やテクニックを身につけることが出来ます。分からないことや不安なことは放置して何となく作業を進めるのでなく積極的に聞いて、必要であればメモを取って身につけましょう。ただ、人がら教えてもらう方法は、断片的で偏った知識になってしまいがちなので、やはり講習で勉強することは必須と言えます。

 

 

はめ合い部品をハンマーで無暗に打ち込まないこと

部品同士を組合わせるときの部品間のすき間をはめ合いと言います。はめ合い部品には、軸とスプロケットの組合せ、固定ホルダーとベアリングの組合せ、ピンと穴の組合せ、ブッシュと穴の組合せ、凸部品と凹部品のインロー組合せなどがあり、組立て作業においては日常的に取り扱います。

部品同士のすき間は、JISで規格化された「はめ合い公差」に基づいており、公差は様々な要素を加味して設計側で指定され、また実際の部品寸法は公差の範囲内でばらつくため、組立てるときは注意しなければならないことがあります。

 

はめ合い部品を組立てるときの注意点

  • 無暗にハンマーで打ち込まないこと

 

はめ合い部品を組立ててみると、ざっくりですが、きつくて全く入らない(しまりばめ)、角度に注意すれば辛うじて入る(中間ばめ)、スコスコ入る(すきまばめ)、の3つのパターンがあることに気が付くと思いますが、今自分が組立てようとしている部品がどのパターンなのか?は実際に組立ててみないと分かりません。

そのため、はめ合い部品の組立てでよくある手法の、「ハンマーで打ち込む」は注意深く慎重に行わなければなりません。

例えばですが、全く入らない部品を無理に叩き込んでも、先端に傷が入り変形するだけです。また、角度に注意すれば辛うじて入る部品をハンマーで打ち込むと、挿入途中でナナメになってかじってしまったりキズが入ってしまう可能性があります。さらに、スコスコ入る部品をハンマーで打ち込んで入れると、突然部品が奥まで入ることがあるので手を挟む危険があります

注意したいことはこれだけでなく、はめ合い部品を直接ハンマーで叩くとはめ合い部品が変形して傷が付くので、適当な当てモノ(板やブロックやカラー)を介してはめ合い部品を叩くような配慮が必要です。そして、かじり防止のために必要に応じて潤滑油を塗布する工夫も大切です。

以上のことから、ハンマーで打ち込むときは、当てモノを介してはめ合い部品を叩き、そのときの部品の角度が斜めにならいように均等に叩きながら、必要に応じて潤滑油を塗布し、軽く叩くところから始めるようにしてください。

 

ハンマー以外にもはめ合い部品の組立て方法があります

  • 焼き嵌め
  • 冷やし嵌め
  • 油圧プレスやハンドプレス
  • ボルトで圧入する専用治具

 

焼き嵌めと冷やし嵌めは、「きつくて全く入らない」はめ合い部品の部品同士のすき間を広くして組立てる方法です。簡単に説明すると、焼き嵌めは穴側の部品を加熱し膨張させ部品同士のすき間を広くし、冷やし嵌めは、軸側の部品を冷却し収縮させ部品同士のすき間を広くする方法です。これにより、一時的にすき間が広くなるので組立が容易になり、部品の温度が常温に戻ればすき間は無くなり部品同士は固定されます。

油圧ブレスやハンドプレスは、きつくて入らない部品や角度に注意すれば辛うじて入る部品を組立てる時に適している方法です。プレスは大きな力で均等に押すことができるので、はめ合い部品の組立てに最適な方法です。必要に応じてプレス治具(カラーなど)と潤滑油を使用すると、部品に傷をつけることなく、目標の位置に挿入できるので、その都度工夫が必要です。欠点を挙げると、部品の形状が複雑であったり、大きな部品の場合はプレスにセットできないことがあります。

また、プレスが使用できないような部品には、ボルトで圧入/打抜きする専用治具を使う方法があります。この専用治具は、様々なタイプが市販されているし、自作することも可能なので、必要に応じて対応すればよいと思います。

 

出典:ヤフーショッピング 特殊工具 SST 26点セット

ボルトで圧入ができる治具

 

以上のように、はめ合い部品の組立ては、部品に傷が入ったり、変形したり、かじったりするリスクがあるので、各方法の特性を理解しその場の状況や部品の公差によって使い分けるようにしてください。

 

 

ベースフレームの上に直置きでモノを置かないこと

機械のベースフレーム(本体フレーム)に部品やユニットを取付けるときに、やってはいけないことがあります。

 

やってはいけないこと

  • 部品、工具、ボルト、を直置きしないこと

 

ついついやりがちなのですが、ベースフレームを作業台代わりにして、部品、工具、ボルトを直置きしてしまう行為ですが、これは機械組立の作業において絶対に避けるべき行為です。

 

なぜ、ベースフレームに直置きしてはいけないのか?

  • ベースフレームに傷が付く
  • モノが置きっぱなしになり、紛失する
  • 置き去りになったモノが機械の可動部に巻き込まれる

 

このような行為は、第三者に次のような印象を与えます。

機械の土台となるベースフレームに傷をつける作業者はこだわりがないのだから、まともな精度出しができるわけがない。ベースフレームにモノが置きっぱなしになるような作業のやり方の人が、繊細な作業ができるわけがない。置き去りになったモノが、そのまま紛失し、機械の可動部に巻き込まれる可能性があるのに、それを放置している人は横着な人に決まっている。と思われてしまいます。

とは言え、ベースフレームに部品やユニットを取付けるときは、ベースフレームにモノを置いて作業をした方が安全で効率が良い場合が多いので、やり方を変えて対策しましょう。

 

ベースフレームにモノを置くときの方法

  • 段ボールやマットを敷く
  • ツールバッグやコンテナを使用して、部品と工具を一か所にまとめる

 

ベースフレームに段ボールやマットを敷くことで、モノを直置きすることは無くなり、さらに敷物とモノが目立つようになるので置きっぱなしになるリスクが下がります。そして、ツールバッグやコンテナを利用することで、モノを直置きすることがない、モノを一か所にまとめられるので紛失することがない、一度にすべてのモノを移動させられる、メリットがあります。

以上の方法を取り入れることで、作業者の信頼性、機械の品質、作業の安全性を高めることができます。

 

経験や実績がない作業を自分の判断のみで行動しないこと

機械は設計次第でいかなる形にもなりえます。そのため、機械組立の作業はいくら組立て経験を積んでも、初めて扱う部品や構造、やったことあるけど記憶が曖昧な組立て、などに直面します。

そんな時、どうやって組立てればいいのか、どのような方法が最適なのか、と迷うことがありますが、正しく組立てできるかどうかは、その後の自分の行動次第です。

 

作業に迷いがあるときは、、

  • 自分判断のみで「OK」としないこと

 

これはよくある話ですが、例えば、初めて組立てたユニットの部品の精度出しを間違えてしまったときに、「なぜ間違えたの?」と問われると、「このやり方でイイと思ったから」と答えることがありますが、深掘りすると「このやり方がイイと思った」根拠はなく、感覚的にそう思っただけという結論になることがあります。

初めて組立てるユニットなのだから、迷いがあったはずなのに、自分の判断のみで「OK」としてしまい間違たわけです。

 

だから、一瞬でも迷ったら

  • 書籍やネットで調べてみる
  • 組立てチームの仲間や第三者に相談する

 

迷いがある作業は、まずは自分自身で今までの経験をフィードバックしてトコトン考えて方向性をある程度決めます、そして、次の段階として上記の方法の通り、部品の注意点や組立て手順を理解していなければ、書籍やネットで調べます。さらに、自分の考えを組立てチームの仲間や第三者と意見交換して、最適な作業方法を総合的に判断します。これによって、間違わない作業をおこなうことが出来るようになるのです。

 

定盤に「ぶつける」「落とす」「傷をつける」は厳禁です

定盤は平面の基準となる板や台のことで、機械組立の作業においては、部品やユニットの高さ、平行、直角を測定するために使用します。そのため、定盤の平面に狂いが発生しないように、そして正確な測定値が得られるように、日ごろの取扱いとメンテナンスに注意しなければなりません。

仮に、定盤の平面に狂いが生じているにも関わらず使用すると、測定値に誤差が生じたり見当違いな測定値を示すので、誤った測定値を正しい測定値と誤認して作業をおこない、品質の低い機械が完成してしまうリスクがあります。

 

定盤の取扱い注意点

  • 物をぶつけないこと
  • 物を落とさないこと
  • 物で傷つけないこと
  • 基準面を水平に据付けること
  • モノを置きっぱなしにしないこと

 

定盤の取扱い注意点は、定盤の平面に狂いが生じないために守らなければなりません。

まず、定盤を使用する前提として、定盤の平面を水準器でレベル調整して水平にしておく必要があります。そして、日常の使用では、物をぶつけたり落としたり傷つけないように丁寧で神経質に接するようしてください。例えば、道具を定盤に直置きしない、組立て作業中に物を落としそうな面にはマットなどの保護を敷く、不意な行為で傷をつけないために使用しないときはカバーをしておく、などです。

そして、定盤にモノを置きっぱなしにする行為は止めてください。定盤の平面は基準面として使うため、意味もなくモノの重量をかけることは平面の狂いに繋がりますし、モノを置きっぱなしにする行為は定盤を大切に扱っていないとみなされ、傷がついても放置するような人だと認定されるからです。これが、定盤を取り扱うための注意点です。

 

定盤のメンテナンスのポイント

  • 使用前にチリホコリを綺麗なウエスで拭くこと
  • 石定盤はクリーニングしてワックスをかけること
  • 鋳物定盤は砥石で面修正して錆防止油を塗布すること

 

上記の定盤のメンテナンスは、正確な測定値を得るために必要なことです。

定盤には気が付かないうちに、空気中に漂うチリホコリなどのゴミが蓄積するため、基準面の滑りが悪くなったり、測定誤差の原因になるので使用前には必ず綺麗なウエスで拭いてください。そして、定期的な清掃も欠かせません。石定盤は中性洗剤や専用のクリーナーでふき取りをおこない、場合によっては専用のワックスをかけます。鋳物定盤は傷や打痕がある場合は油砥石で面修正をおこない錆防止油を塗布します。これにより、定盤の平面を平坦で測定し易い状態に維持することが出来ます。

このような取扱いの注意点やメンテナンスは、定盤を使用する上で最低限守るべきことなので、覚えておきましょう。

 

 

ポイントまとめ

それでは、組立て作業の基本ルールと心構えについて重要なポイントをまとめておきます。

 

ポイント

 

以上3つのポイントです。

 

*おすすめの六角レンチの購入はこちらから。本体が円形なので剛性感が良いです

 

*機械の精度の考え方を学ぶのにおすすめの本です

 

関連記事:【機械組立の心構えと基本】

以上です。

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