サスペンションアームのブッシュ
サスペンションアームのブッシュは劣化します。
ゴムブッシュは経年劣化するので、ゴムのヤレや割れが起きます。
S2000は生産終了から20年以上経過しているので、特に純正のブッシュには注意が必要です。劣化が著しく進んでいる個体があると思われます。
このブッシュの劣化ですが、ゴムのヤレや割れが進むと下記のような問題が起きます。
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アームが適切に可動しない(予想外のアライメント変化が起きる)
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路面からの入力がブッシュで逃げる為、サスペンションが動かない(バネが固く感じる)

このような問題により、突然コントロールを失ったり、トラクションがかからないといったことが起きるのです。
ですから、ブッシュの使用期間が不明であったり、中古で車両を購入した場合には必ずブッシュの劣化具合を確認した方が良いです。
もしかしたら、本来の良さを感じることなく、クラッシュしてしまうかもしれません。
対策
このようなブッシュの劣化の対策として、ブッシュの交換をお勧めします。
私がおすすめするブッシュは下記の2種類です。
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強化ブッシュ・・・・無限(安いが納期がかかる) 又は SPOON(高いが即納)
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ピロブッシュ・・・・クスコ


ブッシュを新品にすると下記のような改善が見込まれます。
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トラクションが向上する
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不自然な挙動が激減する
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ハンドリングが良くなる
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サスペンションが動くようになりバネレートや減衰を高くする方向になる
私のブッシュ交換
私は今までに2度ブッシュを交換しています。
1度目(5年間使用)
SPOONのフルブッシュです。リアのロアアームの前側の強化ブッシュはSPOONも無限もラインナップしていないので、劣化した純正のままでした。
コンプライアンスブッシュは5年目でヒビ割れが薄っすら起きました。
2度目(現在使用中)
フロントのコンプライアンスブッシュとリアのロアアームの前側はクスコのピロブッシュです。それ以外は、無限の強化ブッシュです。リアのロアアームはゴムブッシュのライナップがないためピロにしました。
コンプライアンスブッシュをピロにした理由は
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ブッシュにネジれの力がかかる事でブッシュが短命で劣化するとハンドリングやブレーキングが不安定になる為です。ピロはネジれにたいしても柔軟に荷重を負荷できますので有効です。
ピロを選択する場合にはダストブーツ付きのもので、ブーツの中にベアリング用のグリスを封入して外部からの水分やチリ埃がピロに進入しないように対策します。私は、オメガの57番を使用しました。
補足 ボールジョイント
ブッシュの打替えをおこなうときに、アームのボールジョイントのブーツとグリスの交換もしたほうが良いです
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グリスはオメガ57番が使用できます

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以上です。