油圧関連

油圧制御ユニットの組立て注意点/積層形電磁弁絞り弁チェック弁

2020年3月27日

 

今回は「油圧制御ユニットの組立て注意点」についての記事です。

空圧や油圧は機械/装置の動力として一般的なので、例えば油圧の「バルブの組立て」「配管作業」「調整」などを行う作業があると思います。

基本的には、図面や取扱説明書の通りに作業を行えば問題が起きることはないと思いますが、しかし実際にはそれでは不十分で、知識や経験不足でトラブルが発生することがあります。

そこで今回は、油圧の組立作業として作業の頻度が多い、制御弁をユニット化した油圧制御ユニットの組立て方法や注意点について解説しようと思います。

 

油圧の制御

空圧も同じことが言えますが、油圧を利用して仕事を行うためには、下記3点の制御弁が必要となりますので必ず覚えておきましょう。

 

3つの制御弁

  • 圧力制御弁
  • 流量制御弁
  • 方向制御弁

*この制御弁で油圧をコントロールしなければ適切に扱うことが出来ません。

 

積層形の制御ユニット

油圧には制御弁が必要と言いましたが、この制御弁には省エネ/省スペースなどの目的で各種制御弁を集約して「油圧制御ユニット」としているタイプがあります。

下記の画像をご覧ください。

 

油圧制御ユニット

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上記の画像にある油圧制御ユニットは、各種制御弁を積重ねてユニット化しているタイプで、それらを積層形と言います。

例えば「積層形の電磁弁」「積層形のチェック弁」などと言われる制御弁を組み合わせたタイプです。

この積層形のタイプは普及率が高く、油圧制御ユニットとしては定番ですが、この制御ユニットは取り扱いに注意すべきことがあります。

 

制御ユニットの組立て注意点

制御ユニットは「ユニットで購入」と「バラで購入」の場合があり、バラで購入した場合には「マニホールド」「各種制御弁」を制御ユニットに組立てなければなりません。

また、メンテナンスや交換などで制御ユニットを分解/組立する場合もあります。

 

積層形の制御弁とマニホールド

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上記の画像のような状態では、制御ユニットの組立て作業が必要となるのですが、組立て作業には注意しなければならないことがあります。

 

注意点は2点です。

  1. ねじピッチの違い
  2. Oリングの有無

この2点の注意点に、気を付けながら作業を進める必要があると思います。

では、次項から上記の注意点について解説していきます。

 

1.ねじ穴のピッチ違い

まずは下記に、今回紹介しているチェック弁の外径寸法を引用します。

穴の寸法に注目してください。

 

引用抜粋:ダイキンカタログ 02シリーズスタック形 パイロットチェック弁

 

この穴は積重ねて一体化する時のねじ穴です。

ねじ穴のピッチに違いがあると言う事は制御弁には向きがあると言うことになるので注意が必要です。

何処のメーカーでも、ねじ穴のピッチ違いで向きをの判別をしているのですが、正直見た目では分かりづらく向きを間違えてしまう可能性があるのです。

 

ねじ穴ピッチの違い

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実は私は過去に向きを間違えてしまい、本来ならばねじ穴のピッチが若干違うので気が付くはずなのですが、そのままねじを締付けて組み付けてしまった(ねじ穴ピッチが違うのに組付けが出来てしまった)事がありました。

そうなると何が起きるかと言いますと、、、、作動油が漏れます

内部の流路にズレが起きるのか、Oリングでは押さえが利かず作動油が漏れることになるのです。

 

ピッチ違いは測定

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ですから組立の時にねじ穴ピッチを注意する事はもちろん、運転した時に作動油が漏れたら組間違いの可能性も視野に入れて確認をして頂きたいのです。

 

2.Oリングの有無

次に注意したい事はOリングの有無です。

積層形の各制御弁の接触する部分には流路から作動油が漏れる事を防ぐOリングが入っています。

 

このOリングは、溝に嵌っているので簡単に「ズレたり」「落ちたり」しないのですが、もし紛失すると大きなものではないので見つからない可能性があります。

また、このOリングには作動油を塗布することをおすすめします。

Oリングがねじの締付で押しつぶされた時に「面に馴染みやすい」ためで、塗布していないと「ヨレ」「ネジレ」などが起きシール性が低下する事で作動油が漏れる可能性があります。

 

Oリング

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組立て注意点のまとめ

油圧制御ユニット(積層形)の組立て注意点を解説しましたがいかがでしょうか。

実際に私が組立て間違いをしてしまった件を考えると、同じような間違いをしてしまう作業者もいると思います。Oリングについては一般的な認識があれば見落とすことは無いと思いますが「ねじ穴のピッチ」については間違えないようにしましょう。

 

補足

今回の解説の補足として「積層形の制御ユニットのフロー」と「ポートの記号」を説明しておきます。

 

油圧のフロー

積層形ですと油圧のフローが内部でどのようになっているのか?混乱してしまう場合があります。

下記に実物と回路図を示していますのでご覧ください。PポートとTポートの流路では制御されません。

 

供給のフロー

マニホールドのPポート(供給) ⇒ 方向制御弁のPポート ⇒ 【Aポート】OR【Bポート】から供給 ⇒ チェック弁 ⇒ 絞り弁 ⇒ シリンダ

 

戻りのフロー

シリンダ ⇒ 絞り弁 ⇒ チェック弁 ⇒ 【Aポート】OR【Bポート】から戻る ⇒ 方向制御弁のTポート(タンクへ戻る) ⇒ 作動油タンク

 

フローと回路図

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チェック弁と絞り弁のPポートとTポート

 

ポートの記号

ポートの記号の意味についてはこちらの記事で解説していますので、ここでは割愛させていただきます。 ⇒ 「ポートの記号の意味/電磁弁やソレノイドバルブなどの制御弁」

 

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以上です

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