【空気圧/油圧】

エアシリンダの最低作動圧力/シールの摩擦と不安定さ

2020年2月27日

 

今回は「エアシリンダの最低作動圧力/シールの摩擦と不安定さ」についての記事です。

エアシリンダは機械装置によく使われていますが、出力やスピードを下げ方向へ調整すると動作が不安定になることがあります。

今回の記事では、不安定に関わる条件の「圧縮性」とシリンダの「最低動作圧力」ついてまとめておこうと思います。

 

エアシリンダの最低作動圧力

エアシリンダの動作は不安定

エアシリンダ(アクチュエータ)の動作は「不安定」です。この不安定には空気の特性「圧縮性」が大きく関係しています。

 

空気の圧縮性

  • 空気の体積を小さくすると圧力が高くなる
  • 空気の体積を大きくすると圧力が低くなる

 

このように空気には圧縮性の特性がありエアシリンダを制御するうえで重要な条件となります。

つまり「速度」と「圧力」の設定をおこなう場合にエアシリンダの不安定さを理解していないと混乱する事があります。例えばいくら調整しても自分の思っているような動作(動きと速さ)に調整できない場合があります。

*空気圧の特徴についてはこちら「空気圧と油圧の特徴を比べる/空気圧と油圧の違い」をご覧ください。

 

最低作動圧力とは

最低動作圧とは「機器の動作を保証できる最低の圧力」と言う意味ですがエアシリンダにもこの条件が関係します。

 

引用抜粋:SMC エアシリンダ基本特性資料

 

私の経験では平均的に圧力が0.2Mpa以下になってくると制御が難しくなってきます。

例えば何かを把持するシリンダの把持力調整の為にレギュレータの圧力を下げていくと動作が不安定になっていきます。

 

不安定な症状

  • エアー供給から動き出しまでのタイムラグが大きくなる
  • ストロークが動いたり止まったりする

 

圧力を下げるとこのような症状が起きるのです。

 

シールの摩擦と不安定さ

そもそもこの場合の最低作動圧力とはシリンダのシールに起因していて、内部の気密をはかる為に「ピストンパッキン」「ダストシール」「ロッドパッキン」などのシールがあり摩擦しています。

このシールが摺動抵抗となり動き出しにはある一定以上の圧力が必要となります。

 

つまりこう言うことです

  • シールの摩擦と空気の圧縮性が相まって不安定さを助長してしまう

 

下記に実例を記載しておきます。

 

不安定の実例 エアー供給から動き出しまでのタイムラグが大きくなる

エアーの圧力が低いのでシリンダへのエアー供給量が遅くシリンダ内の圧力が高くなり最低作動圧力に達する時間がかかる。逆にシリンダへのエアー供給量を増やすためにスピコンを開けると、シリンダの動きだしのタイムラグは少なくなるがストロークスピードが速くなってしまう。

 

不安定の実例 ストロークが動いたり止まったりする

圧力が低くシリンダへのエアー供給量が少ないのでストローク途中でシリンダの内部容積が大きくなり最低作動圧力以下になることでストロークが遅くなったり止まってしまう。シリンダ内の圧力が高くなってくると再び動作しだす。

 

エアシリンダの最低作動圧力のポイントまとめ

それでは、エアシリンダの最低作動圧力について重要なポイントをまとめておきます。

 

ポイント

  • エアシリンダの動作は「不安定」
  • 最低動作圧とは「機器の動作を保証できる最低の圧力」と言う意味
  • シールの摩擦と空気の圧縮性が相まって不安定さを助長してしまう
  • 圧力を下げていくと動作が不安定になっていく

以上4つのポイントが大切です。

 

エアシリンダの不安定と最低作動圧力の関係性について解説しました。シリンダの圧力と速度を調整すると場合によってはこのような問題に直面します。しかしそうなる理由は必ずあるわけで、混乱することなく「なぜそうなるのか?」を突き止めなければいけません。エアーは不安定であることを理解して考えれば難しくはありません。

 

*空気圧と油圧の勉強におすすめ

 

関連記事:【空気圧/油圧】

以上です。

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