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アジャスタパッドとは【ステンレスはかじりや焼付くのでフッ素で対策する】

2019年7月28日

 

今回は、アジャスタパッドとは【ステンレスはかじりや焼付くのでフッ素で対策する】についての記事です。

アジャスタパッドと言えば、機械装置の架台やベースフレームには欠かせない調整ボルトで、組立てや据付などで必ず調整が必要になる重要なボルトです。

一見すると、「ただのねじでしょ」と思いがちですが、実は焼付いてしまって調整が出来なくなってしまったり、アジャスタパッドのねじ込み量によってはレベル調整がやりにくくなったりするので、注意が必要です。

今回の記事では、アジャスタパッドを取り扱う上でトラブルが起きないための注意ポイントに重点を置いて紹介しようと思います。

 

アジャスタパッドとは

アジャスタパッドとは、架台やベースフレームの高さを変更する調整ボルトです。

架台やベースフレームのレベル調整にはアジャスタパットを使用する場合がほとんどですから機械/装置を組立てるうえで必要不可欠ですね。

 

アジャスタパッド

 

架台やベースフレームの取付けと注意点

アジャスタパッドの取付は簡単ですが、注意しておきたいことがあります。

 

注意したいことは下記の2点です

  • ステンレスのアジャスタパッド・・・カジリ/焼付きやすい
  • アジャスタパッドのねじ込み量・・・4隅以外は15mm多くねじ込んでおく

 

それでは、解説していきます。

 

ステンレスのアジャスタパッド

ステンレスのアジャスタパッドは、ステンレスの特性上、非常にカジリ/焼付きやすいので注意が必要です。

 

カジリ/焼付きの原因は以下の通りです。

引用抜粋:鍋屋バイテック 第1話 ”かじり”について考える 

(中略)

ねじ山の摩擦熱

ねじを締めつける際の摩擦熱でねじが膨張し、ねじ山が溶着することで、かじりが発生してしまうんだ。
ステンレス鋼製のねじが鉄鋼製のねじよりも、かじりやすいのは、このためだね。
なぜならば、ステンレスは
・摩擦係数が大きく(鉄鋼の2倍)、熱が発生しやすい
・熱伝導率が小さく(鉄鋼の1/3)、熱が逃げにくい
・熱膨張係数が大きく(鉄鋼の2倍)、おねじとめねじが密着しやすい
ため、ねじ山が溶着しやすいんだ。

また、高温環境下の場合は、さらにかじりやすくなるため、鉄鋼製のねじでも注意が必要だよ。

 

このように、ステンレスのねじが焼付きやすいのです。

つまり、レベル調整する時にアジャスタパッドにベースフレームの重量(負荷)がかかった状態でねじを回転させるので強い摩擦が発生し発熱しカジリ/焼付きとなるのです。

 

かじり/焼付きの対策方法

ステンレスのアジャスタパットのねじが焼き付きにくくする方法はコレです

  • ねじ山にフッ素スプレーを塗布して摩擦抵抗を減らす

 

具体的には、ステンレスのアジャスタパッドのねじ山に「エイトルーブ」と言うフッ素スプレーをします。

*焼付き防止剤についてはこちらの記事をご覧ください「ねじやガスケットのおすすめ焼付き防止剤と使分け」

 

アジャスタパッドとエイトルーブ

 

アジャスタパッドのねじ込み量

アジャスタパッドはねじの「ねじ込み量」で高さ調整(レベル調整)をするのですが初期設定としてねじ込み量に注意が必要です。

 

ねじ込み量の注意はコレです

  • ベースフレームの4隅以外のアジャスタパッドは15mm程度多くねじ込んでおく

 

その理由は、4隅のレベルが優先だからと言う事です。つまりベースフレームのレベル調整をする場合、4隅のレベルを優先として4隅のアジャスタパッドのねじ込み量で上下させますが、その時に4隅以外のアジャスタパッドは無視して調整するのでレベル調整中に他のアジャスタパッドがフロアに接触してしまってはレベル調整の妨げとなるのです。

例えば4隅のレベル調整中に他のアジャスタパッドが邪魔をしてベースフレームが天秤状態となる事が考えられますね。

*詳しくはこちらの記事をご覧ください「機械装置のベースフレームのレベル出し/水平調整」

 

アジャスタパッド取付イメージ

 

アジャスタパッドの取付手順

それでは注意ポイントを考慮して取付手順を下記に示しておきます。

  1. 「アジャスタパッドの長さ」=「FLとフレーム下面の寸法」を図面で確認
  2. フレームにアジャスタパッドを取り付ける
  3. フレームの四隅は”FLとフレーム下面の寸法”にしておく
  4. フレームの四隅以外は15mmほど多くねじ込んでおく

*ステンレスのアジャスタパッドには焼付き防止剤を塗布する

 

ナットのロックは忘れずに

ここまででアジャスタパッドの取付やレベル調整について話をしましたが、アジャスタパットの調整が終わったら必ず行うべきことがあります。

 

必ずおこなうことはコレです

  • アジャスタパッドのナットを締め付けて、回転しないようにロックする

 

ナットのロックは、意外と忘れがちで、高さ調整後にロックをし忘れてしまう場合を見かけることがあります。ロックをしておかないと、ボルトが回転してレベルが変化してしまう恐れがありますので、調整が完了したら必ずロックしなければなりません。

ただし、ナットをロックするときに注意しておきたいことがあります。

 

注意しておきたいことはコレです。

  • アジャストボルトをロックするとレベルが変化する

 

ロックしていない時は、ねじのガタ(遊び)でねじに倒れが出ているのですが、この状態でロックするとナットの端面がベースフレームの取付面と同じ角度となりボルトの角度も変化します。これによりFLからベースフレームまでの距離が変化しレベルが変わってしまうのです。

 

では、どうすれば良いのか?

  • ロックナットを締付けたら再度レベル測定と微調整を忘れずにおこなう

 

これによって、確実な据付、レベル調整が可能となります。

 

アジャスタパッドのポイントまとめ

それでは、アジャスタパッドついて重要なポイントをまとめておきます。

 

ポイント

  • アジャスタパッドとは、架台やベースフレームの高さを変更する調整ボルト
  • ステンレスのアジャスタパッドは、ステンレスの特性上、非常にカジリ/焼付きやすいので注意が必要
  • ベースフレームの4隅以外のアジャスタパッドは15mm程度多くねじ込んでおく
  • ナットをロックしたらレベル測定と調整をおこなう

 

以上4つのポイントが大切です。

今回はアジャスタパッドについて取付の注意ポイントをレベル調整を交えて解説しました。単純な部品ですが要点を把握して後戻りや忘れが起きないように作業をしましょう。

 

*エイトルーブの購入はこちらから

 

 

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以上です

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