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【作業/工事/ユーティリティ】

吊りながら部品やユニットを反転させる方法【ホイストと吊り具】

2020年2月25日

吊りながら部品やユニットを反転させる方法

組立作業において部品やユニットを「立てたり」「ひっくり返したり」しながら組立てる事はよくある事です。ただ「サイズが小さく」「重量が軽い」部品やユニットでしたら人手で「立てたり」「ひっくり返したり」出来るのですが、大物となるとそうもいきません。

例えばサイズが1000×1000以上であったり重量が40kg以上であったりすると人手での作業には危険が伴います。

 

こんなリスクがあります。

  • 腰を痛める
  • 手や足を挟む
  • 部品/ユニットを落下させて破損する

 

このようなリスクが考えられ、そもそも人手での作業が不可能な場合もあります。

と言う事で、今回は私が行う方法で大物の部品やユニットを安全に反転させる方法を紹介したいと思います。

 

ホイストで吊上げて反転させる

私は大物部品やユニットを反転させる場合にホイスト(床上クレーン)で吊り上げた(巻き上げて)状態で反転させる方法を良く行います。

この方法はスリングにレバーブロックやチェーンブロックを組み合わせた吊り方になります。

 

方法

例えばレバーブロックを使用した場合、下記のイメージ図のようにセットして荷の安定を図りながら吊上げます。

 

吊り方イメージ

吊り方イメージ

 

地切り後、レバーブロックを巻き長さ(距離)を変えていきます。

 

吊り方イメージ

吊り方イメージ

 

ここまでくれば荷の向きは90度変わったことになります。

 

吊り方イメージ

吊り方イメージ

 

90度の状態からさらに90度つまり反転させる場合にはスリングを掛け直す必要があります。

荷を着地させてレバーブロックのテンションを張ったままの状態でスリングを上側へかけ直します。この時にレバーブロックのテンションが効いていれば荷が倒れる事はありませんし、荷は着地させているので安全です。

 

吊り方イメージ

吊り方イメージ

 

レバーブロックを巻き下げて180度反転させて完了です。

 

吊り方イメージ

吊り方イメージ

 

この方法のポイントは「吊りながら吊り具の長さを可変させる事」にあります。

またこの方法の注意点として、吊り具のへの負担が過大になる可能性があるので「スリング」「アイボルト」「シャックル」の負荷をよく検討してください。その課題をクリアできれば安全に反転できるおすすめな方法だと思います。下記に反転のヒヤリハットを引用します。

 

引用抜粋:災害事例

災害事例

 

不安全な反転方法

荷の反転方法として一般的な方法として、荷の一辺にスリングを掛けてホイストの操作で反転させる方法があります。非常にお手軽に出来るので私もこの方法で反転させることがありますし、一般的でもあります。

ただ下記の問題点を理解しておかないと危険度が増します。

 

リスク

  • 地切りした時に荷が振れやすい
  • 荷を綺麗に(スマート)に反転させることが出来ないので傷や破損することがある
  • 荷の重量が重すぎると地切り直前にホイストが荷に引っ張られて走ってしまう(ホイストが勝手に走行する)

 

このようなリスクがあります。材料の反転には良いですが、部品やユニットなどの損傷していけないモノを反転するにはリスクが少々高いです。

 

引用抜粋:災害事例

災害事例

 

まとめ

今回は部品やユニットの反転方法について解説してみました。荷の重量や形状などで反転させる方法は様々ですが、どのような吊り方でも絶対条件として「吊り具の安全性確保」が挙げられます。荷重の判断と損傷がないかの確認を怠らないようにしましょう。作業はもちろん有資格者であるこが前提です。

 

 

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以上です。

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