エアー関連

ロッドレスシリンダのエアー漏れ/負圧で動かしてはいけない

ロッドレスシリンダとは

ロッドレスシリンダとは名前の通りロッドがないシリンダです。

特徴

  • 省スペース
  • ロングストローク
  • 出/戻りの出力が同じ(出力差がない)

 

ロッドレスシリンダ

 

ロッドレスシリンダの種類(構造)

ロッドレスシリンダには構造の違いによる種類があります。

種類

  • マグネット式ロッドレスシリンダ・・・シリンダチューブとスライドテーブルが繋がっておらず、マグネットによって連動するタイプ。
  • メカジョイント式ロッドレスシリンダ・・・シリンダチューブとスライドテーブルが繋がっているタイプ。

 

このうちメカジョイント式は取扱いが悪いと内部のパッキンが損傷しエアー漏れを起こしやすいシリンダですので取扱いに注意が必要です。

 

参考 性能差

性能差の一覧を一部抜粋しています。

 

引用抜粋:SMC ロッドレスシリンダ基本特性

 

メカジョイント式の構造

メカジョイント式ロッドレスシリンダはシリンダチューブ(内部)とスライドテーブル(外部)が繋がっており、エアーが漏れないように「③シールベルト」と呼ばれるパッキンが内部と外部のシールを担っています。

 

引用抜粋:SMC MY3A/3B/3M Series 交換要領 

 

エア漏れの原因

メカジョイント式のエア漏れの原因のほとんどがシールベルトからのエア漏れです。シールベルトはピストンの移動に連動してシリンダチューブの溝に入ったり外れたりしながら気密を確保しています。

 

なぜエアーが漏れるのか?

  • シールベルトが変形したりキズが入る事でシール性が悪くなる=損傷

寿命でエアーが漏れるのは仕方がありませんが、実は作業者の取扱いが悪いとシールベルトを損傷する事になり短命になります。

 

悪い取扱い例

  1. シリンダチューブ内で負圧が発生
  2. シールベルトが負圧によってシリンダチューブ内に脱落(負圧に引っ張られる)
  3. スライドテーブルを移動させると脱落したシールベルトが溝に入るが無理に入ると損傷

つまり、シリンダチューブ内が負圧になる状態でピストンを移動させる行為がNGです。

 

なぜ負圧が発生するのか?

負圧が発生する状況はシリンダに「スピコン」や「エアーチューブ」が接続されたままスライドテーブルを人手(作業者)で移動させたときに強い負圧が発生します。

スピコンやエアーチューブが接続されていると空気の流れが悪くなるのでスライドテーブルを移動させた時の容積変化に対して空気の供給(負圧へ大気圧が流れる)が間に合わずに強い負圧が発生する可能性があります。

 

下記の取扱説明書に記載があります。

 

引用抜粋:SMC メカジョイント式ロッドレスシリンダ 取扱説明書

 

負圧を発生させない為に出来る事

ここまでで「エアー漏れの原因=負圧が発生する事でシールベルトが脱落し損傷する」を解説しましたが、しかしながら実際の作業としては人手でスライドテーブルを移動させる事はあります。その場合にどうしたら良いのか?を考えてみたいと思います。

 

*負圧の対策

確実な方法

  • エアーチューブを取り外す
  • スピコンを取り外す

簡易的な方法(現場ではこの方法が有効です)

  • スピコンを全開にして空気の流れを絞らない
  • スライドテーブルをゆっくり移動させ強い負圧を発生させない

 

実際の作業では作業性や作業時間を考慮しますから「簡易的な方法」で対処する事が良いと思います。ただしこの方法で100%シールベルトが脱落しない訳ではないので、強い負圧が発せしないように慎重にスライドしてください。

 

まとめ

私は過去に海外立上げ中にロッドレスシリンダからエアー漏れが起き、日本からオーバーホールキット(パッキン一式)を取り寄せ現地で交換したことがあります。

原因は日本立上げ時に作業者が頻繁に負圧状態で動作させたことと推測出来ました。

 

シールベルトの変形でエアー漏れ

 

取扱いには十分気を付けましょう。

 

以上です。

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