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【シール要素】 【作業/工事/ユーティリティ】

シールテープと液状ガスケットで漏れ対策【ヘルメチックで配管作業】

2020年1月19日

 

今回は「シールテープと液状ガスケットで漏れ対策」についての記事です

シールテープはねじ配管のシール材として使用しますが、実はシールテープだけでは漏れが起きる場合があります。漏れの原因には、シールテープの巻き方や配管のねじのデキ具合が関わっているのですが、そういったことは数が多ければ多いほど起きやすくなります。そのため、毎回漏れてから対処していては非常に効率が悪いので、配管施工時にシール性を高めた方法で接続するほうが良いでしょう。

そこで今回の記事では、シール性を高めた方法である、シールテープと液状ガスケットを併用する方法を紹介しようと思います。

 

シールテープと液状ガスケット

まず初めにシール材とはなにか?と言いますと、、、、

シール材とは漏れを防ぐ/止めるモノです。何かの漏れを防ぐ/止める為にはシールテープや液状ガスケットや液状パッキンと呼ばれるシール材が必要となります。

 

シールテープ

 

シールテープ

シールテープについてはこちらの記事をご覧ください。

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液状ガスケット/液体パッキン

液状ガスケットや液状パッキンとは、その名前の通り「液状/液体」のシール材です。

 

例えば下記のような種類があります。

  • シリコンコーキング・・・多目的で固まっても弾性がある
  • 配管用シール材・・・ヘルメシールが代表格で「乾燥して固まるタイプ」と「乾燥してゴム性質になるタイプ」がある
  • 液体ガスケット(シリコン系)・・・用途に応じて様々な種類がある。固まっても弾性がある

 

このような種類があります。

*こちらの記事で解説していますのでご覧ください。

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シールテープは優秀だが漏れることがある

配管のねじをシールする方法としてシールテープを巻くのが基本です。

 

その理由は2つあります。

  • 液状ガスケットよりもシール性が良いので漏れるリスクが少ない
  • 配管をねじ込んだ時にシールテープがねじ山の摩擦を低減してくれるので、ねじがかじりにくい

 

このようにシールテープは優れたシール材なのですが、シールテープにはやや問題があります。

  • 漏れる事がある・・・巻き方やねじ込み量などにムラがあった時。エアー以外は微量でも漏れてはいけません。
  • 配管のねじの出来で漏れる・・・配管のねじは「ねじ切り」と言う機械でねじを切りますが、そのねじの出来が「刃の切れ」や「セッティング」によって左右される

 

100%の気密を確保するためにはシール性が高い手段で施工する必要がありますのでシールテープはだけでは不十分な可能性があります。

もし漏れたとしたら、、、、やり直しの手間は計り知れません。

 

カラフルな配管

 

気密性が高いシール方法

シールテープだけでは不十分な場合には、より気密性が高いシール方法としてシールテープと液状ガスケットを併用する方法があります。基本のシールテープに液状ガスケットを塗布してねじ込む手法です。

「シールテープだけでは漏れるかもしれない」ので液状ガスケットを併用することで気密性の高いシールとします。

 

補足

液体ガスケットのみ(シールテープなし)でのねじ込みは漏れます。私の経験では漏れなかった事はありません。「液体ガスケットのみで漏れない」と言われる方もいますが気密試験すればわかる事ですが私は信用していません。

 

参考 液体ガスケットの種類

液状ガスケットは配管専用のヘルメシールを使用するのが無難ですが、シリコンコーキングや液体ガスケットでも気密を確保する事は可能です(実際に作業して漏れない事は確認しています)コーキングや液体ガスケットの問題は配管専用ではないので「ねじに塗りにくい」「本当に気密が確保できるのかの疑問」「シール材の成分が配管内に通る気体や液体に悪影響をあたえるかも」などの懸念があります。

 

シールテープと液状ガスケットで漏れ対策

私のやり方のポイントは「ねじにシールテープを巻いておいてから液状ガスケットを塗布する」です。

*今回は水回りの配管に最適なヘルメチックF-109を使用します。

 

やり方の手順はこんな感じです

  • 配管のねじにシールテープを巻いておく
  • ねじの全周に液状ガスケットを塗布する
  • ねじ込んで完了

 

実際の作業を下記に示しておきます。参考にしてください。

 

準備と塗布

シールテープと液状ガスケット

塗布したらねじ込んで完了

液状ガスケットの塗り方

 

塗布の順番

ねじに液状ガスケットを塗布してからシールテープを巻くとシールテープがねじに密着せずに、ねじ込んだ時に抜けてくることがあります。作業者によっては考え方ややり方が違うので「初めに液状ガスケットを塗布する」人もいますが、私は「初めにシールテープ」です。

 

塗布の順番

シールテープの巻き方

 

補足 配管用シール材を薄める方法

ヘルメチックの配管用シール材「F-109」は乾燥して固まってしまうので、長期間保管すると容器の中で「ドロドロ」や「反固形」や「完全硬化」します。そんな時は「メタノール」で薄めたり溶かすことが出来ます。私の場合には「ドロドロ」の時には「メタノール」で薄めて使用し硬化したものは廃棄しています。

 

シールテープと液状ガスケットのポイントまとめ

それでは、シールテープと液状ガスケットについて重要なポイントをまとめておきます。

 

ポイント

  • ねじ配管の基本のシール方法は、シールテープを使用すること
  • シールテープは優秀だが漏れることがある
  • 気密性の高いシール方法は、シールテープを巻いて液体ガスケットを塗布してねじ込む方法

 

以上3つのポイントです。

ねじ込み配管はシールテープが基本ですから、液状ガスケットを塗布する方法やり方を知らない人も多いと思います。「気密性を確保したい」「どうしても漏れてしまう」場合にはシールテープと液状ガスケットを併用して施工してみてください。

 

*ヘルメシールのF-109は鋼管用で水道、給水、給湯などの水配管専用です。

 

*ヘルメシールF-119はステンレス用で、薬液にも強いシール材です。

 

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以上です。

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