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【測定器/工具 /電動工具】

標準形ハイトゲージの0点調整方法【調整が出来ない場合の対処】

2020年1月20日

 

今回は「標準形ハイトゲージの0点調整方法/調整が出来ない場合とスクライバのカケ」についての記事です。

ハイトゲージは使用する前に0点の確認をおこない、ズレていたら0点調整をおこないます。この作業は意外とできていない、やっていない作業者がいて、測定間違いや罫書き間違いの原因となってしまいます。

今回の記事では、そういったトラブルが起きないように標準形ハイトゲージの0点調整方法を詳しく解説します。

 

標準形ハイトゲージの0点調整方法

ハイトゲージとは高さの測定と高さの罫書きをする測定器ですが、ハイトゲージを使用するためには目盛りのズレによって間違いが起きないように、使用前にやるべきことがあります。

*ハイトゲージの基本情報はこちらの記事をご覧ください。

要チェック
標準ハイトゲージ
ハイトゲージとの精度と注意点【測定範囲と種類 】

記事の目次1 ハイトゲージとの精度と注意点1.1 ハイトゲージとは1.2 目盛りの値1.3 器差1.4 使用するときの注 ...

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使用前にやるべきこと

  • 0点を確認してズレている場合には調整をする

 

この確認作業を行わないと、測定間違い、罫書き間違いが起きてしまうので注意しましょう。

 

0点調整

では、ハイトゲージの目盛りにズレが生じていたらどうやって調整すればよいか?解説していきます。

 

ハイトゲージの0点(ゼロ点)を合わせるために調整する部分は1か所です。

  • 本尺移動装置・・・目盛りを上下させて合わせる

 

本尺移動装置を上下に動かして、読み取る目盛りの調整を行います。

部位は下記の画像で確認してください。

 

引用抜粋:ミツトヨ 精密測定機器の豆知識

ハイトゲージの本体

 

調整/確認手順

それでは、0点の調整方法の手順を紹介します。

 

0点調整の手順

  • スクライバを基準面に軽い力で接触させる(強く押さえると誤差が発生する)
  • 本尺の目盛りとバーニア目盛りの0点を目視確認する
  • 0点にズレがある場合には、本尺移動装置のロックナットを緩める(少しするめればOK)
  • 本尺移動装置の「目盛り上下ダイヤル」を回転させて0点を合わせる
  • 本尺移動装置のロックナットをロックする
  • スクライバを何度か基準面に接触させて0点にズレが無ければ完了

 

以上6項目の作業です。

実際にやってみたので、画像で確認してください。

 

0点のズレを確認

0点のズレを確認

本尺移動装置で目盛りを調整

本尺移動装置で目盛りを調整

0点の最終確認

0点の最終確認

 

調整が出来ない場合の対処

前述で紹介した0点調整をやってみた結果、「本尺の目盛り」が上下に動かないことがあります。その原因には「罫書き作業」や「周囲の雰囲気」が大きく関係します。

 

本尺目盛りが動かない原因

  • 本尺の目盛りと本体との間に金属粉やゴミが入り込み「固着」「噛み込み」が起きています

 

この場合の対処としては

  • 分解清掃をする

 

「固着」や「噛み込み」を取り除くためには分解清掃をおこなうしかありません。

 

分解清掃の手順

分解清掃の方法の手順は下記の6項目です。

  • 本尺移動装置のロックナットのネジを取り外す
  • 本尺移動装置のロックナットを緩めて取り外す(バネが入っているので注意)
  • 目盛り上下ダイヤルを取り外す
  • 本尺の目盛りを浮かせてエアーブローする
  • 本尺の目盛りを引張り上げる
  • エアーブローやウエスで清掃して完了

 

完了したら復旧してください。

実際にやってみたので、画像で確認してください。

 

取り外す

分解清掃の方法

清掃

分解清掃の方法

 

補足 スクライバのカケ

ハイトゲージの要ともいえるスクライバですが、罫書き作業や取り扱いが悪いと「カケ」がおきます。

この部分がカケていると上手に罫書きが出来なかったり、測定結果にバラつきが生じたりする可能性があるので、私はカケが起きて支障をきたしそうな場合には交換しています。

意外と見落としがちなので、定期的に確認することをおすすめします。

 

準備と塗布

スクライバのカケ

 

ハイトゲージの0点調整方法のポイント

それでは、ハイトゲージの0点調整方法について重要なポイントをまとめておきます。

 

ポイント

  • ハイトゲージを使用する前に必ず0点確認をおこなう
  • ズレている場合は、本尺移動装置で目盛りを調整する
  • 本尺の目盛りが動かないときは分解清掃する
  • スクライバは消耗品。カケたら交換する

 

以上4つのポイントです。

ハイトゲージの0点を確認せずに作業をすると正確な数値を得られません。使用する前には必ず確認しましょう。

 

*スクライバの購入はこちらから

 

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以上です。

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