「めねじなし」と「めねじ付き」のピン
「めねじ」とは穴の内側にねじ山が切ってある事です。軸にねじ山が切ってあるモノは「おねじ」です。
組立においてピンと言えば「平行ピン」「テーパーピン」などがありますが、このピンには「めねじなし」「めねじ付き」の種類があります。
「めねじなし」と「めねじ付き」
今回はタイトルにある通り、めねじ付きのピンを抜く方法について解説します。
「めねじ付き」の目的
めねじ付きの目的には下記の2点があります。
- ピンを抜くため
- 状況によりめねじにネジを入れてねじの頭を打ち込んでピンを挿入できる
この2つの目的がありますが、一番の目的はやはり「ピンを抜くため」です。
ピンを抜く方法
私は下記の2つの方法を使い分けてピンを抜いています。
- スライドハンマー
- 「ねじ」「平ワッシャー」「ナット」を使用する(スライドハンマーが使えない時の代用品)
それでは、上記2つ方法でピンを抜く方法を紹介します。
スライドハンマーで抜く
スライドハンマーの市販品は大きくてスペースを取るモノが多く、機械/装置の狭い場所では使い勝手が悪いので廃材で自作したスライドハンマーと使い分けています。
スライドハンマー
使い方は簡単です。
*使い方
- スライドハンマーのホルダーをめねじにねじをいれて固定する
- ホルダーをスライドハンマーに取付けてセット完了
- ウエイトをスライドさせてピンを抜く
ポイントは「躊躇せずに思いっきりウエイトをスライドさせる」です。軽い力で「コンコン」しても抜けない事が多いです。だたし抜け切る時は軽い力で「コンコン」しないといきなり抜けてびっくりしますので注意してください。
作業イメージ
「ねじ」「平ワッシャー」「ナット」で抜く
この方法はスライドハンマーが使えない状況でおこないます。ピンを抜く力は「弱い」ですが「省スペース」で「身近なモノ」で抜くことが出来るメリットがあります。
*方法
- ピンに合った「ねじ」「平ワッシャー」「ナット」を用意する
- セットする
- ねじを締付けるとピンが抜ける
この方法は抜く力が弱い(ねじが伸びてしまう)ので、ねじを締める時の感覚に注意してください。めねじに入れたねじがねじ切れてしまう可能性があります。
セットイメージ
ピン抜き作業イメージ
まとめ
ピンを抜く方法は状況に左右されることが多いので、場所/環境/ピンの大きさ/部品の大きさ/持っている工具などに合わせて工夫してやってみてください。注意ポイントとして部品側は変えが利かないので部品にダメージが及ばない方法で作業をおこなってください。
*めねじがないピンを抜く方法はこちらの記事をご覧ください。 ⇒ 「めねじがないピンを抜く方法」
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以上です。