立上げ
立上げとは機械/装置に動力を供給して稼働させる事です。
例えばこんな時
- 機械/装置が完成した時
- 移設
- 据付
このような状況などがあります。つまり、今まで稼働していなかった状態から動力投入で稼働させるプロセスを指します。
メモ
*動力とは?
- 電力
- 空気圧
- 油圧
やるべき事
立上げと言っても、特に機械/装置が完成した時の作業が一番重要となります。命を吹き込むわけですから調整や確認すべきことが多く、問題や不具合も発生するからです。
全ての状況に適合する訳ではありませんが、組立がすべき立上げでの作業をまとめておこうと思います。
*電気的な要素とメカ的な要素がありますので分けて記載します。共に組立がやるべき事です。
電気関係の確認/調整
電気関係の確認/調整
- I/Oチェック・・・電気屋さんメインの作業
- セーフティ回路・・・安全扉/非常停止/エリアセンサなど有効か
- センサ調整・・・光軸/位置/感度/閾値
- モーター・・・速度/回転方向
- ユニットの位置・・・サーボ/モーター制御のモノ
- OTセンサ・・・位置と正常に停止するか
- ソフトのデバック・・・試運転しながらバグだしをおこなう
制御に関わる調整や変更は組立では対処できません電気屋さんと協力して作業を進めます。
メカ関係の確認/調整
メカ関係の確認/調整
- エアの供給/レギュレータ・・・圧力調整
- シリンダ/アクチュエータ・・・速度調整(スピコン)
- シリンダセンサ・・・オートスイッチなど
- ユニット位置・・・図面通りの位置関係か/ワークを使用して確認してもいい
- メカストッパーの位置・・・OT用のメカストッパや可動部の位置決めストッパー
- 精度・・・水平や平行など実際に動作させながら測定/調整(メカ調整)と記録をおこなう
- 位置決め・・・精度調整完了後の位置決め部品やテーパーピン施工
- ねじのマーキング・・・増し締め確認
問題点の集計
やるべき事を実行していくと問題が起きる事があります。
例えば、設計変更が必要な不具合やクラッシュによる破損、組立段階で調整すべき所が調整出来ていなかったりと様々な問題が起きると思いますが、この問題は必ず集計しリスト化するようにしましょう。
問題が多いと混乱しますし、会社側や客先への説明も疎かになり、将来同じミスを繰り返すことになるかもしれません。
なにが起きたのか?どう対処したのか?まとめるのも組立の仕事です。
*問題の集計についてはこちらのブログをご覧ください「設計や部品製作などの問題を抽出し対策する/問題のデータ化」
最終判断
組立がすべき作業を大まかにまとめてみましたが、最終的にこの機械/装置が仕様を満たしているかは試運転をおこなって判断します。試運転の結果が客先の仕様を満たしているか?です。手を抜かずに意識を高く持って作業に当たりましょう。
この記事は随時編集していきます。
以上です。