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【S2000/メンテ/セッティング】

第二章S2000のミッションブローは突然に【原因はフレッティング】

2019年12月27日

 

今回は「第二章S2000のミッションブローは突然に【原因はフレッティング】」についての記事です。

先日ブローしたミッションを解体したのですが、、、、さてミッションの中身はどうなっていたのでしょうか?そして、予想される原因は?

と言うことで、今回の記事では私が体験したミッションブローの現追及編となっています。

*ミッションブローの発生状況についてはこちらの記事をご覧ください。

要チェック
ミッションケース割れ
第一章S2000ミッションブローは突然に【発生状況と壊さない為にできること】

  今回は「ミッションブローは突然に【第一章】/発生状況と壊さないためにできること/S2000」についての記事 ...

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ミッションの損傷を観察する

先日ブローしたミッション観察してみました。さて一体どのような状態なのでしょうか?

 

外観

ミッションケースの割れは全周にわたっていました。このことから、ただのブローではない事が伺えます。本当に4速ギアのブローなのか?ギアのブローでここまでケースが割れることがあるのか?

 

ミッションケースの割れ具合

ミッションケースのき裂

ミッションケースのき裂

 

オイルを抜いてみる

ミッションオイルを抜いてみましたが、オイルとドレンボルトに鉄粉や破片が見えけられませんでした。これは普通ではありません。通常ならばギアが破損すると鉄粉や破片が必ず混入します。

何が起きているのか、、、疑問ばかり。どうしても気になりミッションを降ろす前にファイバースコープでドレン口から覗いてみました。すると、やはり?ギアの破損は一切見受けられなかったのです。

 

ミッションオイルを抜いてみた

ミッションのドレンボルト

ドレンボルト

 

内部の破損 ファイナル

ミッションを降ろして中身を観察してみます。

ケースが割れていたのはセカンドファイナルギア(ミッションファイナルギア)の部分でした。

そして、ある異変にに気が付きました。ベアリングのアウターレースに「焼けた鱗模様」が点在していました。このような異常は初めて見ましたので何が原因でベアリングのこのような事が起きるのか分かりませんでした。ただ、このベアリングが何かしらの影響を受けた/与えたのは間違いないと思われました。

 

セカンドファイナルギア周辺に異常

セカンドファイナルギア周辺に異常

セカンドファイナルギア周辺に異常

 

プロペラシャフト側のケースを観察しますと、異常が見られたベアリングのはめ合い部分の肌が荒れていることが確認できます。

 

セカンドファイナルギア周辺に異常

セカンドファイナルギア周辺に異常

セカンドファイナルギア周辺に異常

 

内部の破損 ギア

ミッションケースをバラしてギアを確認しました。

ご覧の通り、破損は見受けられずミッションケを降ろす前に予測していた通りギアのブローではない事が確定しました。

 

ギアの破損

ギアの破損

ギアの破損

ギアの破損

 

予測される破損原因

ミッションを分解してみましたが、正直な所「これが原因だ」と断言できる事は判明しませんでした。

一つだけ言える事は、セカンドファイナルギアのベアリングのアウターレースの特徴的な損傷がガキであること。ただ初めて見る損傷でしたので、この損傷が何を意味するのかは調査が必要でした。

 

ベアリング損傷の原因を探る

今回の件についてツイッターに投稿したところ、フォロアーさんから私も納得できる有力な情報を頂きました。

 

フォロアーさんの考え

原因はフレッティング

推測

  1. ミッションケースのどこかの部分に亀裂が発生
  2. ベアリングのアウターレースのはめ合いのしめしろが不足になる
  3. アウターレースの一部で微小な滑り振動が発生=フレッティングの発生
  4. ミッションケース破損

 

「フレッティング」とは何なのか?耳慣れないフレーズでしたので調べてみました。

 

引用抜粋:NTN フレッティング・はめあいさびの原因と主な対策

現象:触面が赤さび色の摩耗粉を出して摩耗し、くぼみを作る。

(中略)

原因:振動、軸のたわみ、取付誤差、しめしろ不足。

(中略)

対策:しめしろの見直し

 

引用抜粋:Wikipedia フレッティング

(中略)

疲労:フレッティングにおける疲労は、フレッティング疲労(fretting fatigue)と呼ばれる。微小往復滑りに加えて繰返し荷重が同時に作用することで発生する[1]。平滑材の疲労限度よりも非常に小さい応力でも疲労破壊に至るのが特徴である

 

フレッティングについて調べてみると、たしかに何かしらの原因でベアリングにフレッティングが起きた可能性は十分考えられます。

何らかの原因でミッションケースに問題が発生してフレッティングが起きた・・・・。しかし、根本のミッションケースに何が起きたのか?までは追及が出来ていませんし、今の所出来なさそうです。もし、ミッションケースの亀裂が原因とするならば、「振動」や「共振」、又は「シフトワークの問題で亀裂」などが考えられそうです。

 

中古のミッションに載せ替え

ミッションブローとなった以上、このままでは前に進みませんので一先ず中古ミッション(ヤフオク35.000円)をオイルシールだけ交換して載せました。

中古ミッションで走行してみると、街乗りでは全く正常だがサーキット走行すると5速が入りずらく「ガリ」となります。どうやらオーバーホールが必要なようです。

 

中古ミッション

中古ミッション

 

まとめ

ミッションケースに何が起きたのか?ベアリングがフレッティングを起こした原因については、今後進展があり次第記事にしたいと思います。

 

 

関連記事:S2000

以上です。

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