加工

タップ加工と充電式ドリル(コードレスドリル)でタップ加工をおこなう方法

タップ加工

タップ加工とは材料(部品)の穴にねじ山(雌ねじ)を切る事で、「タップを立てる」と言われたらこのことです。

何かを組立てるには「タップ加工」された部品が無ければ始まりません。つまり、穴とタップの組合せで部品を形成する事がスタンダードです。部品の固定にはボルトナット固定の方法もありますがタップと比べると問題が多いのでお勧めできません。

 

*タップとボルトナットを比べてみました

部品の固定方法 ねじの締付作業 締付け時の力 ねじの有効長 部品の位置調整
タップ 作業し易い 力をかけやすい 深さは自在 調整し易い
ボルトナット 作業しにくい 力をかけにくい ナットの規格に依存 調整しにくい

 

タップの種類

タップには用途に応じていくつかの種類があります。私の場合は2種類のタップを使い分けています。

*私の使用しているタップ

タップの種類 穴の形状 キリ粉の出具合 強度
ポイントタップ 貫通穴 先端側に出る 折れにくい
スパイラルタップ 止まり穴 手前側に出る 折れやすい

 

ポイントタップとスパイラルタップ

 

現場で行うタップ加工

タップ加工は部品を製作する時にやっておきたい加工なのですが、実際にはそうもいかない事情があります。

 

タップ加工がされていない事情

  • 装置のベースフレームなどの製缶フレームのカバー・・・製缶モノなので歪で寸法が出ない/出ていない場合があるのでカバーなどの精度が必要のないモノは現合穴あけとなる事が多い
  • 現場改造の時に必要なタップ・・・改造を予測して装置を製作することはないので、改造となった時にタップ加工の追加が必要になる場合がある

 

このような状況の時には、現場で(その場での作業)でタップ加工する事になります。

 

タップ加工の方法/選択肢

その場でタップ加工する場合の方法を考えてみますと、私のやり方としては2通りあります。

 

私のやり方

  • タップハンドルで手作業で加工する
  • 充電式ドリル(コードレスドリル)を使用し半自動的にタップ加工する

 

通常その場でタップ加工する場合には、タップハンドルで加工する方法が一般的ですが作業効率を考えたときに充電式ドリルを使用する方法があります。この方法は馴染みがない方が多いと思いますので紹介しようと思います。

 

ラチェット式タップハンドル

 

充電式ドリル(コードレスドリル)でタップ加工する

メリットデメリット

まずはメリットデメリットについてまとめてみます。

 

*ドリルでタップ加工するメリットとデメリット

メリット

  • 一定の回転トルクで加工するのでタップが折れにくい
  • 充電式ドリルには設定の負荷以上に回転しない「トルククラッチ」機能があるので、タップを折るリスクが少ない
  • 作業速度が速い

 

デメリット

  • タップの挿入角度が直角に出来ない可能性がある。角度は手/腕の角度次第なので難しい
  • M8以上の大きさになるとタップがチャック部分で滑ったり、パワー不足で加工が難しくなる。(M8以上のタップはタッパーが良い

このようなメリット/デメリットがありますが最大のメリットは「作業速度が速い」事が挙げられ、使いこなせれば作業効率が非常に向上するので良い手法だと思います。

 

加工方法

タップ加工はどのような方法であっても、タップを折るなどの失敗のリスクが高い作業だと思いますので、作業のポイントをしっかり確認しておきましょう。

 

作業のポイント

  • トルククラッチの目盛は低めで始める(各メーカーで違いがあるので実際にやってみて目盛を調整します)
  • 速度は低速に切り替えておく
  • 切削油は必ず塗布します。タップは折れやすい工具です。現場でタップを折ってしまったら除去などの対応が簡単にはできません。タップの消耗と折れるリスクを考えて切削油の塗布は推奨します。
  • 角度が定まりにくいので、第三者に確認してもらったり、挿入角度を側面からのぞき込んでみて確認しながらおこないます。

 

ドリルの設定箇所

 

ドリルの角度を確認

 

まとめ

タップ加工を充電式ドリル(コードレスドリル)でおこなうやり方を知らない人も多いと思いますが、想像よりも簡単で安全に出来るやり方です。おすすめです。

以上です。

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