表面処理

表面処理(塗装)がない部品には「金ニス(防錆材)」の選択肢がある

表面処理

表面処理は美観や耐食性などの効果がありますので、機械や装置の部品に表面処理を施すことが多いと思います。現に私の組立てている機械/装置の場合は表面処理を施すことがルールとなっています。ですから私にとって表面処理は身近な存在で当たり前な事と言う感覚です。

無電解ニッケルメッキ

表面処理がない部品とは

表面処理が当たり前なのに少し矛盾していますが、部分的に表面処理が施されていない部品があります。

どんな部品?

  • 機械加工で面削/研磨された塗装部品

そもそもラッカーやウレタンなどの一般的な塗装は表面処理の中でも膜厚が厚く不均一になり易い処理です。つまり、精度が必要な部品に塗装を施すことは難しい事となります。となると、無電解ニッケルメッキのような膜厚が薄く均一な表面処理にすれば良いのではないか?との疑問を感じると思いますが、中々そうもいかない事情があります。

それは塗装を施す部品が本体フレーム/柱/ベース板などの機械や装置の骨格形成する大きな部品である事が多いためです。部品が大きいとメッキができる設備の都合で処理が出来ない事が多くなりますので塗装を選択する事となります。

このような事情で「塗装の部品だが面削を塗装したくない(精度が悪くなるから)=部分的に表面処理がない」となるのです。

表面処理(塗装)がないと腐食する

表面処理(塗装)がない部品には大きな問題点があります。

問題点

  • 腐食する・・・耐食性(特に錆に対する問題)

「表面処理が出来ない部品がある」と言いつつも、腐食は部品の美観と強度を悪くしますからやはり表面処理は必要となりそうです。


「金ニス(防錆材)」の選択肢

ここまでで、表面処理(塗装)がない部品と表面処理が必要な事を解説しましたが、なんだか矛盾しているのでどうしたら良いか困ってしまいます。

問題点

部品の精度が必要で表面処理(塗装)が出来ないが、腐食するのでやっぱり表面処理をしたい

この問題を解決する

問題解決の方法に「金ニスを塗布する」と言う考えがあります。

金ニスとは

金ニスの特徴

  • 一時防錆材(作業工程、保管、輸送中などにおける短期間の防錆)
  • 金色で半透明(塗ってあるかどうかが分かりやすい)
  • 伸びがよく塗りやすい(ハケ塗り)
  • 速乾(ラッカー)

除去する方法

  • シンナー/アルコール/パーツクリーナーで拭き取る
  • スクレーパーで剥がす・・・簡単に剥がれるが、ニスが粉になるので処理が厄介

金ニスを下側の半分に塗ってみた

 

私の独り言

私の金ニスを使用する最大の目的は「輸送中の錆対策」です。組立中や客先の環境が悪い場合はそれほどなく(環境が悪い場合にはステンレスを使用します)、錆が発生する原因の多くは輸送中にあります。特に、海外へ輸送する場合は要注意です。

組立における金ニスの使用方法

では、金ニスはどのタイミングで塗布すれば良いのでしょうか?

塗布するタイミング

  • 表面処理がないまま組立てて、組立完了後に表面処理がない部分に塗布する

組立完了後に表面処理がない部分に塗布する

部品の面精度が必要なので、表面処理がないまま組立てます。「それでは腐食の問題が解決していないのではないか?」と疑問を持たれると思いますが、私の考えでは問題ないと思っています。

問題ない理由

  • 接している面は外気に触れないので腐食(錆び)が起きにくい
  • 接しているので、目に見えない(美観)

上記の考えで組立を進めますが、組立完了後に確認すると表面処理がない面が見えている(接していない面)場合がありますので、その部分にハケで金ニスを塗布し腐食対策とします。

乾燥した金ニスをスクレーパーで剥がしてみた

簡単に削り落とせますが粉が厄介です。

乾燥した金ニスをパーツクリーナーで拭き取ってみた

簡単に落とすことが出来ます

まとめ

金ニスは古くから一時防錆材として使用されてきました。最近では、様々な一時防錆材が各メーカーからラインナップされております。実際に使い比べてみないと効果や使い勝手の違いは分かりませんので、私は定番の金ニスを使用しています。いずれにしても、表面処理がない部品を取り扱う場合には選択肢として知っておきたいモノである事に違いはありません。

以上です。

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