エアー関連

5ポートの電磁弁(ソレノイドバルブ)の使い分け

エアシリンダと電磁弁

エアシリンダの制御として5ポート(4ポート)の電磁弁が使用されることが多いと思いますが、5ポートと言っても種類が豊富でその使分けも状況により様々です。

今回は5ポート電磁弁の代表的なタイプを中身や機構の解説ではなく、使分けの判断やどのような特徴あるかを紹介したいと思います。

 

使分けの判断方法

ソレノイド(電磁コイル)の通電をOFFした時に、接続先はどうなるか?によって使い分ける事が基本です。

 

判断のポイント

  • ソフト(制御側)ではなくメカ的にどうしたいのか?どうするのか?によって電磁弁のタイプを選定します。

 

ソレノイドOFFした時の重要な条件

客先の仕様や海外の安全規格によっては、装置の非常停止や安全扉を開けた時には動力を全てOFFしなければならないルールがあります。

その場合、ソレノイドがOFFするだけでなくエアーの供給も停止し残圧解放となります。(エアーも動力です)

 

つまり、動力OFFでエアーの供給もOFFですので、ソレノイドOFFでシリンダを動作させる回路であっても動作途中で停止してしまいます。

この条件を踏まえて電磁弁の選定をします。

 

選定のポイント

  • エアーの供給がソレノイドをOFFしても供給しているか?していないのか?

 

5ポート電磁弁の種類

5ポートの電磁弁には下記の種類があります。

  • 5ポート2位置シングルソレノイド
  • 5ポート2位置ダブルソレノイド
  • 5ポート3位置オールポートブロック(クローズドセンタ)
  • 5ポート3位置ABR接続(エキゾーストセンタ)
  • 5ポート3位置PAB接続(プレッシャセンタ)

それでは、それぞれの種類について説明していきます。

 

5ポート2位置シングルソレノイド

特徴

  • ソレノイド通電OFF時に流路は原点に戻る(すでに原点の時はそのまま)

 

例えばこんな事

ソレノイド通電OFF時に

  • 安全上、原点に戻らないといけないモノ(複動シリンダはソレノイドOFFでエアー供給ありが条件)
  • エアードポンプやバイブレーターなどの1WAY動作を停止させる

 

5ポート2位置シングルソレノイド(内部パイロット式バネなし)

 

5ポート2位置ダブルソレノイド

特徴

ソレノイド通電OFF時に流路は切替わらない

 

例えばこんな事

ソレノイド通電OFF時に

  • 動作してはいけないモノ。(ソレノイドOFFの時にエアー供給あり/なしの条件に影響されない。)
  • 原点復帰の動作を考えて、停止前と条件が変わってはいけないモノ。

 

5ポート2位置ダブルソレノイド

 

5ポート3位置オールポートブロック(クローズドセンタ)

特徴

ソレノイド通電OFF時のアクチュエータの状態を維持します。(流路閉鎖)

 

例えばこんな事

ソレノイド通電OFF時に

  • 中間停止する・・・動作途中に流路が閉鎖され、給気/排気に残圧が残る。
  • ストローク端で停止する・・・流路が閉鎖され、給気側の圧力を維持する。
  • 押さえたまま/掴んだまま/固定したままの状態を維持しておきたい時。

 

長時間の圧力維持はエアリークに左右されます。マニホールドでエアの分岐を行っていたりアクチュエータが使用限界のモノはエアリークが起きやすく、状態の維持はエアのリーク量によって変わってきます。

テストしたわけでは無いので経験則になりますが、新規設備でおおよそ2日の維持が出来ている事は確認したことがあります。

 

5ポート3位置オールポートブロック(クローズドセンタ)

 

5ポート3位置ABR接続(エキゾーストセンタ)

特徴

ソレノイド通電OFF時のアクチュエータの状態を開放します。(全流路開放)

 

例えばこんな事

ソレノイド通電OFF時に

  • 危険解除する・・・給気/排気を大気開放するため、圧力が残らない。停止した時に状態を維持したら危険であったり、人手でアクチュエータを動かす必要がある場合
  • 押さえたまま/掴んだまま/固定したままではダメな所。

 

水平方向では問題にならないが、上下方向のアクチュエータの場合には落下すると考えられるので上下では使用しない。また、パーフェクトブロックで圧力保持を計る場合にはエキゾーストセンタの電磁弁を併用します。

 

5ポート3位置ABR接続(エキゾーストセンタ)

 

5ポート3位置PAB接続(プレッシャセンタ)

特徴

ソレノイド通電OFF時にA/Bポートの両側からアクチュエータに加圧する。

 

例えばこんな事

ソレノイド通電OFF時に

  • シリンダの飛び出し防止・・・ブレーキ付きシリンダなどのロックを解除して飛び出す機構の場合に有効(ソレノイドOFFの時にエアー供給なしでは使用しても意味が無い)

 

ロッドレスシリンダやロータリーアクチュエータなどの出/戻の受圧面積が同じものは停止するが、普通のシリンダのように出/戻の受圧面積が異なる場合(出力差がある)には停止せずに出力が弱い側の端まで動作してしまう。

 

5ポート3位置PAB接続(プレッシャセンタ)

 

まとめ

冒頭でも述べた通り、メカ的にどうしたか?が選定基準です。そして、動力が落ちた時(ソレノイドがOFF)した時にどうあるべきか?を考えれば難し事ではありません。参考にして下さい。

 

*空気圧の基礎知識におすすめ

 

以上です。

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