組立ての技術

ピアノ線で仮想の芯を設定する方法

ピアノ線とは

ピアノ線とは、高炭素鋼で高い引張強度がある鋼線です。

ピアノ線の引張強度はおおよそ硬鋼線の1.5倍 ステンレス線の1.3倍程度です。

 

私が普段使用しているピアノ線 0.3mm

 

組立における目的

ピアノ線を使用する目的は

  • 仮想の線(芯)を表現する

と言うことにあります。

 

使用する場面

組立作業において、部品やユニットや装置などの取付/設置を、基準からの距離を測定し作業する場合があります。

その基準は明確にしておく必要があるのですが、明確にする手段としてピアノ線を用いて仮想の基準を作るのです。

他にも、水糸、レーザー墨出し器、トランシットも基準の設定に使用できます。

 

メリットとデメリット

メリット

  • 強く張れるのでタルミが少なく精度が高い
  • タルミが少ないので長距離でも使用できる(40mの実績あり)
  • 細いピアノ線を選定できるので、測定時に目盛りが読取りやすい
  • 作業者がピアノ線にひっかっかても簡単には断線しない

 

デメリット

  • 腰が強いので扱いにくい時がある
  • 一度絡まると解くのが大変
  • キンクしたら曲がりの癖が付き使用できない
  • 張る(引っ張る)ためにはテンション調整治具や巻上げ機が必要
  • 芯の設置に時間が掛かる

 

ピアノ線を設定する方法例

ピアノ線の張り方には様々な方法があると思います。

どんな方法/やり方であっても適切に張る事が出来れば問題ありません。

ここでは2通りの方法をご紹介します。

 

簡易的治具

私が使用している簡易的な治具は、短距離で細目にピアノ線を設定する時に重宝します。

治具には「長めのねじ」と「マルチアングル」と「シャコ万力」を使用します。

 

事前準備が必要なモノ

  • ねじの縦方向にピアノ線より少し大きめの斜め穴をあけておく(2セット必要)
  • マルチアングルなどのブラケットを適度な長さを数個用意する(2セット必要)

 

参考治具

結ぶよりも簡単で早いと思います。

 

長距離&ハイテンションで張る治具

長距離でハイテンションが必要な場合には、巻上げ機と巻上げ機スタンドを使用します。

長距離で太目のピアノ線を設定する時に向いています。

 

ポイント

  1. 巻上げ機を使用する事で強力に引っ張る事が可能ですが、巻上げ機の特性上の問題でピアノ線が蛇行してしまい芯の設定が定まりません。その為、スタンドにはピアノ線が蛇行してもズレないような部品が必要です。例えば、溝あり(ピアノ線の位置決め)&芯調整の長穴の部品などです。
  2. 高さ調整が出来る機構も必要だと思います。例えば、スタンドの柱で上下調整をしたり、ピアノ線の蛇行防止部品に高さ調整機構を備え付けても良いと思います。

 

イメージ図

 

まとめ

ピアノ線は馴染みが無い人にとっては違和感があるかもしれません。どんなモノでも使い方次第、適材適所です。メリット、デメリットを理解したうえで使いこなせれば作業の幅が広がると思います。

ピアノ線は水糸に比べれば取扱いに注意が必要ですが、それほど高価ではありませんし一度使ってみると良さを分かって頂けるのではないかと思います。

 

*ピアノ線の購入はこちらから

 

以上です。

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